神戸・ポートアイランドの動物園「神戸どうぶつ王国」は7日、園内の飲食店で使う食器を、プラスチック製から紙や木、ステンレス製に変えた。プラスチック食器が海洋ごみとなり、生態系に影響を与えている現状を憂慮し、「脱プラスチック」を宣言。
同園によると、関西の動物園や水族館で初の取り組みという。
同園は、絶滅が危ぶまれている国の天然記念物「ツシマヤマネコ」を守る活動に協力するなど、環境や生態系の保全活動に力を入れている。
紙製を採用したのは、飲食店で使うコップやストロー、容器で、マドラーは木製にした。
スプーンやフォークは紙製にすると扱いづらくなるため、再利用できるステンレス製を用いた。
紙製の食器は、環境保全に配慮して継続可能な形で生産された木材から作られ、国際機関「森林管理協議会」(本部・ドイツ)から認証を受けた商品を優先的に使う。
同園は今後、海洋のプラスチックごみ問題解決を目指す環境省のキャンペーン「プラスチック・スマート」にも参加する予定。佐藤哲也園長(61)は「海洋のプラスチックごみ問題は陸上汚染にもつながる。次世代に貴重な自然や生き物を残すため、力を入れたい」と話す。
【村上晃宏】
神戸新聞より