「平成」映す新語続々

 

 

改訂のたび、どんな新語を追加収録するかが注目を集める岩波書店(東京都千代田区)の広辞苑。

 

平成に入り4回改訂され、最新版は約25万項目を収録する。追加語を調べると、時代の移り変わりが見えてくる。

 

 

 

1955(昭和30)年に誕生した広辞苑は、約10年ごとに改訂され、過去4回は約1万~1万5,000項目がそれぞれ追加された。

辞典編集部の平木靖成副部長(49)は「日本語として定着したか、または今後10年間は使われるであろう言葉を加える。追加する言葉は、専門家の見解や30~60代の男女社員7人の意見を基に決める」と説明する。

 

平成最初の改訂は91(平成3)年の第四版。

新収録語は「高齢化社会」「過労死」「セクシャルハラスメント」「リサイクル」など今では当たり前の日常用語ばかりだ。

 

第五版は98(平成10)年。

「駄目元」「茶髪」「携帯電話」「ばついち」「どたキャン」など日常生活に関する言葉が重視される一方、「インターネット」「ホームページ」「初期化」「ダウンロード」など情報化社会の進展を示す言葉も目立つのが特徴だ。

 

2008(平成20)年の第六版は、「いけ面」「自己中」「うざい」「逆切れ」「ラブラブ」「リベンジ」といった若者言葉やカタカナ語が目立つ。

また、「ヘッジファンド」「敵対的企業買収」「京都議定書」「ラニーニャ」など、金融や環境分野の言葉も多い。

 

そして今年の第七版。

「自撮り」「スマホ」「ツイート」「クラウド」といったIT・ネット用語が目立つ一方、深刻な雇用問題を反映した「ブラック企業」や「雇い止め」が収録された。

追加された「LGBT」の定義をめぐっては、インターネット上で誤りを指摘する声が相次ぎ、岩波書店が異例の訂正を行った。

 

「追加語は平等に扱うべきだ」と語る平木副部長。

「広辞苑は世間の言葉の後追い。言葉を作るのは世の中で、辞典は世の中を追い掛けているだけなんです」

 

◇広辞苑の主な新収録語

【第四版=1991(平成3)年】

〈日常語〉いまいち、高齢化社会、過労死、セクシャルハラスメント、フリーター、断トツ、リサイクル、ファーストフード、ライフスタイル、レシピ

〈出来事など〉ベルリンの壁、ペレストロイカ、PKO、天安門事件、湾岸戦争

 

【第五版=1998(平成10)年】

〈日常語〉朝一、駄目元、茶髪、不登校、携帯電話、ばついち、どたキャン、ペットボトル、インターネット、ダウンロード

〈出来事など〉行政改革、損失補填、五五年体制、阪神淡路大震災、クリントン

 

【第六版=2008(平成20)年】

〈日常語〉いけ面、自己中、うざい、引籠り、逆切れ、メル友、ラブラブ、パワーハラスメント、敵対的企業買収、メタボリック症候群

〈出来事など〉九・一一事件、イラク戦争、SARS、京都議定書、ダイアナ

 

【第七版=2018(平成30)年】

〈日常語〉婚活、ちゃらい、自撮り、無茶振り、スマホ、ツイート、クラウド、ブラック企業、LGBT、マタニティーハラスメント

〈出来事など〉アラブの春、東日本大震災、ねじれ国会、新型インフルエンザ、オバマ。

 

 

 

時事通信より

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株式会社トリムはガラスをリサイクルする特許技術でガラスから人工軽石スーパーソルを製造しています。
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