新地町や石油資源開発(東京都)など12の企業や団体などが共同出資した新会社「新地スマートエナジー」が15日、設立した。
町は復興の象徴としてJR新地駅周辺で液化天然ガス(LNG)を利用したスマートコミュニティー事業を計画しており、同社は周辺施設に電気や熱を供給する事業を担う。
今秋から事業を開始する方針。
同社は、相馬港4号ふ頭の液化天然ガス受け入れ基地からパイプラインで取り込んだ天然ガスで生産する電気や熱を周辺施設に供給する「エネルギーセンター」の管理、運営を行う。
エネルギーを受ける施設として新地駅周辺約10ヘクタールの区域に交流センターや複合商業施設、農業施設、ホテル温浴施設などが整備される。
京葉プラントエンジニアリング(千葉県)やNEC(東京都)のほか、福島県の東邦銀行、JAふくしま未来、あぶくま信用金庫、相双五城信用組合が出資した。
事業開始2年目からの黒字化と年間約7千万円の売り上げを目指す。
15日、新地町で取締役会・株主総会を開き、社長に加藤憲郎新地町長を選んだ。
加藤町長は「駅周辺を中心としたまちづくりで復興につなげたい」と話した。
同社は熱や電気エネルギーの効率的な運用も研究していく。
町は「駅周辺の事業が軌道に乗れば、将来的には産業、福祉分野にも事業区域を広げていきたい」としている。
福島民友新聞より