兵庫県三木市のゴルフ場から出る廃棄物の「刈り芝」を再利用する方法を研究してきた市内の異業種交流グループが、製炭業者と連携して炭を作り、ゴルフ場内の土壌改良や肥料に使う実証実験を始めた。
成分分析も実施。
今後は池の水質浄化なども視野に、計画の内容を詰めた上で市内25カ所のゴルフ場に提案する。
三木商工会議所の河合敏郎専務理事が発案。市内の金物メーカーやゴルフ場、種苗園など11社でつくる「刈芝再利用研究会」が県の補助を受けて昨年度から検討を重ねてきた。
本年度は用途の広い炭をテーマに取り組む。大
阪府高槻市の製炭業者を講師に招いたほか、三木ゴルフ倶楽部(くらぶ)(三木市細川町垂穂)から約2トンの刈り芝を提供してもらい、約300キロの炭を作った。
昨年10月からは同倶楽部で、ティーグラウンドに炭をまいた上に芝を張る実証実験を続けている。
成分を分析すると、窒素、リン酸、カリウムの「肥料3要素」が十分に含まれていることが判明。
ダイオキシン類もほぼ含まず無害だと分かった。
今後は製炭炉をどこに設置し、誰が管理するのかが課題となる。
河合専務理事は「焼却するのと違って二酸化炭素を出さないので、環境に優しい。
ゴルフ場の経営改善やブランド向上にもつながる」と強調。
「ゴルフ場がメリットを感じるような提案をしたい」と意気込んでいる。
【大島光貴】
神戸新聞より