小中学校の給食に地元産のシカ肉を出す取り組みをしている和歌山県の古座川町教育委員会は、同町高池の町中央公民館で24日、シカ肉を使った新たな給食メニューを開発するため、各学校の給食調理員らを対象にした調理講習会を開いた。
参加者は、講師に教わりながらシカ肉のハンバーグやカレーなどを作って試食し、今後提供するメニューについて考えた。
調理講習会には、給食調理員や栄養士、担当教員ら計約20人が参加。
講師は、兵庫県丹波市にあるシカ料理専門店のオーナーシェフで農林水産省認定の「地産地消の仕事人」を務めるなど、シカ肉のおいしさを広める活動をしている鴻谷佳彦さん(39)。
丹波市の幼稚園や小中学校で、ジビエを使った給食メニューの提案もしている。
参加者は初めに、鴻谷さんからシカ肉の調理法について話を聞いた。
シカ肉はタンパク質やミネラルが豊富で、脂肪がほとんどない優れた食材だといい、再冷凍しないことや火を通し過ぎないことなどに注意し、個体によって肉の違いがあることを前提に調理を楽しんでほしいと説明を受けた。
その後、鴻谷さんが提案したシカ肉のハンバーグ、カレー、竜田揚げ、シチューを作り、参加者や各校の校長が試食した。
給食の献立は各学校の担当教員が考えており、今後、町教委と相談しながら提供するメニューを決めるという。
紀伊民報より