農地で発電 パネル供給

 

昭和シェル石油子会社のソーラーフロンティア(東京・港)は14日、新潟県佐渡島で、農地に太陽光発電システムを設置する実証実験向けに太陽光パネルを供給したと発表した。

 

農作物栽培と発電を両立させて農地を最大限に活用する「営農発電」と呼ぶ発電手法向け。

 

全国で事例が増えており、同社は今後の成長分野の1つと位置付ける。

 

 

 

実証実験は、日照量が少ない佐渡島で営農発電の有効性を検証する狙いで、東京大学などが、進めている。

ソーラーフロンティアは、銅やインジウム、セレンを原料とする主力の「CIS薄膜パネル」を供給した。

シリコン製のパネルに比べて発電能力が高い特徴があり、これまでも佐渡島で採用実績があるという。

 

パネルを置く架台は高さを2メートルに設定し、設備の下で農作業ができるようにした。

設備出力は10キロワットで、年間の想定発電量は1万1,000キロワット時を見込む。

発電した電気は東北電力へ売電する。

 

営農発電は農地をパネルで覆うため、作物への日照量が減る問題がある。

ただ、植物は必要以上の光を当てても光合成は増えないため、必要量さえ確保できれば栽培と発電の両立は可能という。

現在は設備の下でブロッコリーを栽培しているが、季節に応じた野菜を栽培して影響を検証する。

 

かつて農地での太陽光発電による売電は規制があったが、2013年に農林水産省が規制緩和したことで導入が増えている。

 

 

 

日経産業新聞より

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