日本ガラスびん協会(東京・新宿、山村幸治会長)の第12回ガラスびんアワードで、アサヒビールとサッポロビール、サントリービールによる「3社共通ビール中びん(丸正びん)」が環境優秀賞を受賞した。
3社で使用している共通びんを軽量化し、共同で二酸化炭素排出量の削減を実現するとともに、胴部に凹みを設け、ラベルの擦り傷を防止する機能も付け加えた。
3社の担当者は、「環境負荷低減とびんの品質向上を目指し、10年間の開発期間をかけた。最近、酒場があらためて注目されており、そのような場でコミュニケーションを進める飲料としても、このガラスびん入りのビールを飲んでもらいたい」と述べた。
今回のアワードについて、山村会長は、「過去最高となる205エントリー・359本の応募があった。ガラスびんが持つ環境や機能などの特性、優位性を広めたい」と述べた。
リリー・フランキー氏(審査委員長)と富永美樹氏らが審査を行い、最優秀賞に玉の肌石鹸の「フラワー・パフュームハンドウォッシュ」が選ばれた他、機能優秀賞、デザイン優秀賞、リリ-・フランキー賞、富永美樹賞、日本ガラスびん協会特別賞が選ばれた。
今回の受賞作にはリユースができる共通ビールびんの他、量り売りや食べ終わった後に他用途に利用できるびんなどリユースを考慮したものが見られた。
経済産業省の髙橋政義日用品室長(伝統的工芸品産業室長)は、「(国も)ガラスびんのリサイクル率を高める取り組みを進めている。今後、ビール以外の発泡酒にも丸正びんを使えるよう必要な法改正を行う」と述べている。
循環経済新聞より