濃厚なうまみがあるウマヅラハギの肝を養殖で大きくする技術を広島県立総合技術研究所水産海洋技術センター(呉市)が開発した。
「海のフォアグラのよう」と「フォアグラハギ」と命名。
県内の飲食店に提供され、人気が高まっている。
ウマヅラハギは春に定置網に大量にかかり、安値で取引される。
白身は淡泊だが、肝は脂がのっていてうまいと言われる。
「肝を大きくできたら高く販売できるのでは」。県立総合技術研究所水産海洋技術センターの研究員、御堂岡(みどおか)あにせさん(39)を中心に同センターが2010年に研究を開始した。
養殖には漁師の網にかかった天然の魚を利用した。
警戒心が強いため研究開始直後は、人工のえさを口にしなかった。
そこで、魚が好む香りを出す成分を突き止め、えさに配合した。
また、口が小さいウマヅラハギにエサを食べてもらうために少しずつエサを与える工夫をし、多く食べさせることを可能にした。
朝日新聞より