静岡県が、小型無人機「ドローン」や自動制御ショベルカーなど情報通信技術(ICT)を生かした「情報化施工」の推進に乗り出した。
担い手不足が課題の建設現場での生産性向上に役立つ新技術と位置付け、11日に県事業のモデル工事現場を関係者に公開する。
情報化施工は、工事の効率化などを目的に、国が導入を促進している。
県内でも機器のレンタルサービスが始まるなど態勢が整ってきたことから、県も取り組みを本格化させる。
県技術管理課によると、最も期待されるのは現場での省力化だ。
特に土木工事の現場への導入を図る。
活用事例では、ドローンを使って空から施工箇所を3次元計測。
データを自動制御のショベルカーに送って作業をすることで、熟練技術がない運転者でも正確な作業ができるという。
一方、目に見える効果があるか、小・中規模の工事にも使えるか―など、確認が必要な事項はまだ多い。
同課の担当者は「モデル工事で課題を検証し、普及のきっかけをつくりたい」と話している。
情報化施工のモデル工事の見学会は11日午後1時半~4時、静岡市葵区加藤島の巴川総合治水対策工事の現場が会場。
建設業者や自治体職員を対象に公開する。
○情報化施工
建設工事で情報通信技術(ICT)を活用し、生産性の向上や品質の確保を図るシステム。
測量・設計で作成された3次元データを施工に使い、従来よりも高効率で高精度な施工をする狙いがある。
県内でも一部の公共工事に導入されている。
静岡新聞より