農林水産や食品分野の最新研究成果を広く紹介し、新ビジネス創出の機会を探る大規模展示会「アグリビジネス創出フェア」(農林水産省主催)が18日、東京都江東区の東京ビッグサイトで始まった。
神奈川県内の大学や研究機関も参加し、パネルや製品の展示を通じてアピールしている。
20日まで。
県のブースでは、ナシの樹木をL字型に接ぎ木する栽培方法と、イチゴの高設栽培に適した局所加温システムの新技術を紹介。
県農業技術センター(平塚市)の担当者は、同システムの利点について「加温が必要な株元や果実を確実に温めることで品質が安定する上、温室全体の暖房温度も下げることができ省エネにつながる」と説明する。
また、県水産技術センター(三浦市)は相模湾でのトラフグ稚魚放流について、近年は成魚が市場出荷されるまでに成果を挙げていることを強調した。
大学が手掛ける研究にも来場者の視線が注がれる。
横浜市立大学は、植物の成長や分化に大きく関わる植物ホルモン「オーキシン」の生合成を阻害する薬剤がモモの軟化を遅らせ、鮮度保持に役立つという研究結果を披露。
麻布大学は、子牛や豚の生産現場でも使える可搬式手術台を実物展示している。
同フェアは今年で12回目で、全国の大学や研究施設など計148機関が出展。
ブース展示のほか、専門家による講演会や共同研究発表なども行われている。
神奈川新聞より
「アグリビジネス創出フェア」
2015/11/19