焼酎造り、田植えから

 

矢崎総業は、設立75周年記念事業の一環として「矢崎百年の酒プロジェクト」を始めた。

 

矢崎グループの農業法人アローファーム大分(大分県佐伯市)などと連携し、社員が米焼酎造りの作業に臨む。

 

完成した米焼酎の半数は25年間熟成貯蔵し、100周年を迎える2041年に開栓する予定。

 

 

 

75周年事業は「過去がある、今がある、未来がある。」をスローガンに展開する。

プロジェクトは「地域社会とともにありたい」という思いを象徴的な形で表現する狙いで、メーン事業の一つとして企画した。

耕作放棄地を水田に戻すとともに高齢化が進む農家とも連携しながら、地域振興につなげていく。

 

6月中旬の田植え作業では、社内公募で選ばれた社員8人が佐伯市にある約10アールの水田に苗を植えた。

来年3月までの稲刈りや仕込み作業なども社内からボランティアを募っていく。

アローファーム大分で収穫される米と合わせて約1.5トンの米を使い、米焼酎造りを進めていく。

 

同社は矢崎電線工業として1941年に設立。

同社を核にした矢崎グループは、自動車部品や電線、ガス機器、空調機器などを製造販売し、県内にも主力生産拠点を置く。

地域社会に密着した事業として農業や介護、リサイクルなどの取り組みも進める。

6月現在、グループ全体の従業員は約26万人。

 

記念事業では受け継がれる理念などをエピソードとともにまとめた社史編さんなども行い、ホームページ上で公開する予定。

担当者は「地域の人とともに汗を流すという会社の基本的な姿勢を形にするプロジェクト。

取り組みを通じて先輩の苦労に感謝し、矢崎が大切にしてきたものを次世代に引き継いでいきたい」と話した。

 

 

 

静岡新聞より

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