無農薬野菜栽培などを行う岐阜県瑞浪市の農業生産法人「ハイランドファーム東濃」は、同市で中南米原産のバナメイエビの養殖に新規参入する。
エビの陸上養殖は全国的にも前例が少なく、海なし県での挑戦は注目を集めそう。
齋塲直樹社長(41)は「海外からの冷凍輸入ではなく、東濃のきれいな水で育った安心安全な生食も可能なエビを食卓に届けたい」と意気込む。
瑞浪市明世町戸狩のコイ養殖場を改修して、直径2メートル、水深1メートルの円柱型水槽を60基整備する。
東南アジアなどで広く行われている海や池での養殖とは異なり、小型水槽で水をろ過して浄化しながら循環利用するシステム。
屋根を設置して雨水も遮断し、安定した環境で病気がまん延する心配が少ないという。
稚エビを海外から仕入れ、育てる。
水は地元の水源を使用。
薬剤を使わない。
3カ月で成長するといい、9月には地元スーパーマーケットへの出荷を目指す
1年目は42トンの出荷を見込む。
同社は、無農薬野菜を自家栽培したり地元農家と連携して生産している。
エビ養殖で発生した排せつ物などのろ過液は、有機肥料として野菜栽培に再利用。
資源循環型の農業構築を目指す。
大垣共立銀行と共立キャピタルが設立した、農業分野事業者への資金支援制度の第1号として投資を受けた。
岐阜新聞より