飲み終わったペットボトルを回収してリサイクルする動きが進んでいるが、栃木県小山市に本社を構える協栄産業はそのペットボトルをお客の要望に応じてさまざまな樹脂にカスタマイズしている。
同社はこれまで難しいと言われたペットボトルからペットボトルへのリサイクル技術を日本で初めて確立した会社で、これによって、新たに石油由来の原料を使用せずにペットボトルの製造が可能になった。
現在、大手飲料メーカーでその樹脂「MR-PET」がリペットボトルとして再利用されており、その動きはどんどん拡大しているという。
同社はリペットボトルのほか、食器、人工木材、ランドセル、スポーツシューズ、制服など向けの樹脂も製造。
なかでも、人工木材は本物の木材とほとんど変わらないほど。
しかも、釘などを打ち込んでも大丈夫なのだ。
「当社はお客の要望に応じて樹脂をつくっていますが、その種類は毎年のように増えています。とにかくお客の要望があれば、何にでも挑戦しています」と同社関係者は話す。
2014年に環境大臣賞を受賞した協栄産業は、都市から出る使用済みのペットボトルやプラスチックを“都市油田”と呼び、低炭素社会実現のためにさらにリサイクル技術を磨いていく方針だ。
使用済みペットボトルのリサイクルは、原料から新たなPET樹脂を製造する場合に比べ、CO2排出量を63%削減できるそうだ。
【山田清志】
レスポンスより