廃ガラスを原料にした人工軽石の製造と販売のトリム(那覇市・坪井巖社長)は、新工場を建設した。
敷地3,000坪で、建屋150坪、総工費3億5,000万円を投じた。
施設は、1日(8時間)25立方メートルの軽石状の多孔質軽量発泡資材(スーパーソル)を生産する。
同社は、沖縄をはじめとして日本全国15カ所と海外1カ所で、廃ガラス再資源化プラントを設置、販売してきた。
2014年には、海外第1号となる台湾で稼働している。
原料ホッパーにガラスびんを投入すると自動的にガラス破砕機で約8ミリ以下のカレットに。
その後、粉砕装置で、粒径約35マイクロメートルのガラス粉体をを製造。
その粉体をふるい、異物を除去する。
次に、混合撹拌装置でガラス粉体と発泡添加材を混ぜる。
混合粉体を焼成炉へ連続供給、700~900度Cの温度帯で、予熱・軟化・焼成・発泡する。
投入時は、厚み15ミリのガラスの粉体が、発泡すると60ミリ厚の多孔質の軽量発泡資材になる。
スーパーソルは、軽量性を活かした緑化資材や土木分野での軽量盛土材、農業分野でも、暗渠排水資材・土壌改良材、鉢底石の利用にも活用。
水質・汚水浄化・家畜糞尿浄化の資材、建築分野でも断熱材などの幅広い用途があり、日本国内だけでなく、海外でも使用例が増えている。
今後は、東日本大震災の復興、東京五輪開催に伴うインフラ整備など、大規模な公共工事の需要増を想定し、各製造拠点の協力体制の強化と収益性の安定を目的に、全国規模での「ガラス発泡資材事業協同組合」を5月に設立。
積極的な広報活動など、次のステージに上がる準備ができた。
循環経済新聞より