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2010年03月24日

逆境力(ぎゃっきょうりょく)【中篇】

さて今日のブログは昨日の逆境力

中篇をお届けしましょう!

社会人に入り、後にプロに行くよう

な連中の中で、努力を重ね3年目

で掴んだ試合出場。

そこにはまたもや逆境が待ってい

た。『北海道へ行け!』転勤命令が

下ったのだ。

沖縄出身の我喜屋にとって北海道

は未知の世界。しかも、赴任したの

は1月で、マイナス5度を超える千

歳空港に降り立った時には冷蔵庫

だと思った。野球どころか、こんな

寒い中でどう生活するのか?

さすがに3日ももたないかもしれな

いと思った。

しかし、直ぐに気持ちを切り替え、

とんでもない所まで来ちまったの

だから・・・、よっしゃ!やってやる

と逆に楽しむことを決意した。

雪玉を作って打ったり・・。雪の中

でヘッドスライディングの補球練習

をしたり・・。雪と友達になる事を心

がけた。

長靴をはいた雪上練習で下半身

を鍛え、体育館の僅かなスペース

を利用してのスイングやスローイン

グ、汗が凍ってつらら状に頬に残

るほどの寒さの中での練習は精神

的にも鍛えられた。

1974年の都市対抗野球で北海

道勢初の全国制覇、翌年は準優

勝、練習は裏切らない事を実感し

た。
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90年に監督に就任、93年には廃

部を経験、翌年にクラブチームで復

活し、97年の解散まで5度東京ドー

ムへ導いた。

北海道のチームでも勝てる事を証

明した我喜屋の教えを請うたのが

駒大苫小牧の校だ監督だった。

冬には練習出来ないと言うのが北

海道での常識、暖かい室内練習場

で、指導者は分厚いコートを着て居

眠りしているのが定番。

香田監督に『外でやれ!』といったら

『えっ!』って、びっくりしてましたよ。

『雪があれば除雪すればいい』『寒け

れば動けばいい』『ノックは雪の方が

楽しいよ』というアドバイスをした。

雪上ノックに始まった駒大苫小牧の

練習は、最後にはマウンドとホーム

にマットを敷いての紅白戦にまで発

展し、雪国での実践感覚のなさを

克服した。
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『雨の中とか、雪のなかとか、人が

やっていない事をやろうとすると、歴

代の監督とか親とか・・・、必ず抵抗

勢力が出てくる。改革とは新しい事

、進化させる事、常識を全部払わな

いと駄目なんです。抵抗勢力に打ち

勝つ事から始まる・・。スキー場では

マイナス何度でも汗だくで遊んでる

でしょ!野球も別に1日やれとは言

っていない1・2時間集中してやれと

いっているんだ』という我喜屋監督

の教えを守った駒大苫小牧は第86

回・第87回全国高等学校野球選手

権大会で連覇を達成した。

【逆境力 後篇へ続く】