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2005年11月13日
【新潟県】リサイクル製品、県「お墨付き」へ
廃棄物の再資源化を推奨するために、三重県が「リサイクル製品」と認定した化学メーカーの土壌埋め戻し材「フェロシルト」が、実際は、有害な産業廃棄物だったことが今秋明らかになった。
同様の認定制度の導入を来年度から検討する新潟県。「前例」を教訓とした、制度の悪用を許さない厳格な仕組み作りが求められている。
県廃棄物対策課によると、県内の2003年度の産廃排出量は818万㌧。うち45%(366万㌧)が再生利用されたものの、1998年度の調査と比べて1ポイントの上昇にとどまる。
全国の自治体がゴミの減量やリサイクルを進める背景には、最終処分場の不足がある。廃棄物が現在のペースで処分され続けた場合、10年後に県内の処分場の容量は満たされてしまうという。
リサイクルを促進するために県は2004年、リサイクル資源の提供業者と引受業者の双方が、インターネット上で需給情報をやりとりする「リサイクルいちば」をつくった。
リサイクルに積極的な事業者を「優良事業者」として認定する制度も検討しており、今年度中にも実用化される見通しだ。
そして、来年度から本格的に検討を始めるのが、三重県と同様の推奨「リサイクル製品」を認定する制度だ。すでに30以上の道府県が導入しているという。
しかし、三重県が認定した土壌埋め戻し材「フェロシルト」が、実際は有害な廃棄物だったことが発覚。
フェロシルトを無許可業者に埋め立て処理させたとして、フェロシルトを開発・製造した化学メーカーが今月になって家宅捜索を受ける事態に発展した。
フェロシルトが土地造成などに使われたのは、中京と関西。県廃棄物対策課によると、県内にフェロシルトが持ち込まれた可能性は低いという。
リサイクル製品として「お墨付き」を与える同制度は信頼性がかぎとなるが、「安全性基準や試験方法は、一地方公共団体で対応できるものではない」との声もある。
同課の担当者は「安全の担保が県にできるかどうかも含め、より慎重に検討していく必要がある」と話している。
朝日新聞より
投稿者 トリム : 2005年11月13日 11:15