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2005年10月25日

環境報告書、学生の視点で(東芝)

東芝は研究開発センター(川崎)の2005年版環境報告書を、武蔵工業大学の学生の執筆で作成した。
「省エネ、もっと削れるんじゃないの」などの学生が素朴な質問をぶつけ、回答などをまとめる構成にした。
環境報告書を作る企業や事業所は増えているが、学生の視点で作成するのは異例。
社外の人からみて本当に分かりやすい報告書作りが、広がる契機になりそうだ。

同センターの近くに立地する。武蔵工大・環境情報学部(横浜市)の中原秀樹教授の研究室の学生8人が全編を構成した。
中原氏は環境配慮製品の購入を推進する団体「グリーン購入ネットワーク」の代表を務めている。
排水管理や省エネ、廃棄物管理など9項目について、学生がセンターに質問し、現場を見学して職員の話を聞いた結果を報告するのが基本構成。
中原教授が原稿をチェックし、東芝がデータなどを提供したが、「主導権は、学生に任せた」という。
排水について「多摩川に流しているんじゃないの」など、企業自らが作る報告書よりも率直な質問を掲げ、「処理して下水に流す」といった対策を記した。
学生の視点も偏る可能性があるため、作成途中に同センターの周辺住民に意見を聞く機会も設けた。
全社版となり、研究開発センターの環境報告書は主に周辺地域に配布する。
同センターは地域の住民や大学と連携して作成方法を今後も工夫する考えだ。

日経産業新聞より

投稿者 トリム : 2005年10月25日 15:30