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2005年08月17日
環境負荷削減、食品も勝負(宝酒造)
製品の製造段階から廃棄されるまで、地球環境に与えるすべての負荷を測定する「ライフサイクルアセスメント(LCA)」に、食品メーカーが取り組み始めた。
環境問題に関心の高い顧客に訴えて、差別化を図る狙いだ。
ただ、比較するにはまだデータ不足気味。
消費者を引きつけるには、測定の積み重ねが求められそうだ。
宝酒造は2003年「有機本みりん」でLCAの認証を受けた。
当初は、500㍉㍑瓶1本につき産業廃棄物158㌘が埋め立てられていた。
その後、3割軽いガラス瓶に変更すると、産廃も113㌘と3割減った。
この点を宣伝したところ、販売量が3倍になった、という。
ただ、同社でも別の製品への展開は未定だ。
専従チームが半年以上、工場や運搬部門に聞き取りをしたり、取引先を訪ねたりする必要があり、「コストと手間が馬鹿にならない」(大豊規至環境課長)。
同業他社の参入もなく、類似商品間での比較ができない。
大豊課長は「1回計測するだけでは意味はあまりない。比較できるようになって初めて、消費者が選ぶ基準になりうる」という。
国連大学の安井至副学長は「メーカーは単なる宣伝材料にならないよう、LCAを活用して製品の製造過程を合理化するとともに、消費者が環境問題について考えられるような材料を提供できるよう取り組んでほしい」と話している。
朝日新聞より
投稿者 トリム : 2005年08月17日 11:23