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2005年06月30日
【戸田市】庁舎屋上で緑化試験、リサイクル品を活用
地球温暖化の一因に都市部におけるヒートアイランド現象があるといわれるが、緑を増やすことで同現象の緩和につなげようと、戸田市はリサイクル品を活用し、あまり経費をかけない屋上緑化の試験事業を庁舎屋上で進めている。
「フェルトガーデン戸田」と名付けられた新しい屋上緑化手法で、古布をリサイクルしたフェルトを土壌替わりに使い、家庭から出る生ごみのたい肥化したものなど、循環型社会に呼応してリサイクル素材を積極的に使っているのが大きな特色。この手法が確立されればごみの減量化にもつながるという。
実験ガーデンは庁舎三階東側の屋上に約三十二平方メートル作られている。ガーデンは保水性の高さを利用したフェルトの植栽基盤を使い、上層土壌は家庭生ごみを有用微生物処理したものに畑の土、鶏糞を混ぜて作った土壌。下層土壌は上層土壌に加えて廃棄物ガラスで作った粒子状のものを混ぜて土壌の軽量化が図られているなど使われている材料はほとんどリサイクル品。
植えられているのは苗植栽のクローバーや芝生、マット植栽のローズマリー、播種(はしゅ)のディコンドラなど約十種類。劣悪な環境に年間を通して安定した植生が期待できる植物はどれかなど見極め、今後真夏における温度差などのデータ収集も行っていく。
水やりなど育成管理には地域ボランティアにも積極的に参加してもらって市民参加型のモデル事業としている。市では「戸田発の“環境型オリジナル屋上緑化システム”の確立」を目指しており、この緑化手法「フェルトガーデン戸田」を特許庁へ商標登録中という。
市環境クリーン室では「材料のほとんどはリサイクル品を使っており、土より軽量化されているのが大きな特徴。めどが付いた段階で屋上緑化の選択肢の中の一つに加えたい。ことしの夏と冬の育成状況がどうなるか、一番気にかかっている。屋上に太陽光発電を取り付け、雨水をためて散水に使えるようにしたい」など話し、成果を期待している。
埼玉新聞より
投稿者 トリム : 2005年06月30日 11:00