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2014年06月02日

「白すぎ城」

世界遺産・姫路城(兵庫県姫路市)で、平成の大修理に使った工事用建屋の解体が進み、姿を見せた真っ白い大天守が観光客らを驚かせている。

愛称「白鷺(しらさぎ)」通りの優美さは「昭和の大修理」(1956~64年)完成以来。

数年後には黒みを帯びて落ち着いてくる。
市の担当者は「今なら白鷺城と呼ばれることに納得してもらえるはず。50年に1度の機会」としている。

姫路城は「白漆喰総塗籠造(しろしっくいそうぬりごめづくり)」と呼ばれる工法が特徴。
5重で地上6階、地下1階の大天守は防水防火のため、壁や窓の格子、瓦の継ぎ目「目地」にまで漆喰を塗っている。
目地は盛り上がっており、眺める角度によって灰色の瓦を隠し、屋根全体を白く見せる。

市立城郭研究室によると、江戸時代までの天守が残る全国12城のうち、屋根の目地に漆喰を使っているのは姫路城と松山城(松山市)。
村田和宏室長は「壁の一部が板張りの松山城とは異なり、全て真っ白に見えるのは姫路城だけ」と強調する。

平成の大修理では2年半かけ、カビや風雨で黒や茶に変色した外壁、屋根の古い漆喰をはがして塗り直したり、上塗りしたりした。
防カビ剤も塗布。
瓦は約8万枚のうち、約6万4,000枚はカビや苔(こけ)、ほこりを洗い落として再利用した。
3年半ぶりに姿を見せた大天守は、屋根の白さが際立つ。
姫路城から約1キロのJR姫路駅北側の眺望デッキでは、観光客が「うわ、真っ白」と驚きの声を上げる。
インターネット上の掲示板には「あれじゃあ、白すぎ城」という書き込みまである。

読売新聞より

投稿者 trim : 2014年06月02日 16:39