« 「企業ペット」の活用術 | メイン | 小規模企業を重点支援 »

2014年04月21日

馬頭観音像を特別御開帳

約300年ぶりとなる修復作業で場所を移していたため、東日本大震災による損壊を免れたとみられる馬頭観音像が、山形県長井市の寺院・普門坊にある。

修復前は本体や台座の傷みがひどく、もともと祭られていた本堂で地震に遭ったら倒れて壊れていた可能性が高い。

今年のえとの午(うま)にもちなみ、普門防は27~29日の3日間、修復を終えた奇跡の秘仏、馬頭観音像を特別に御開帳する。


普門坊の本尊である馬頭観音像は台座を除いた高さが約2メートルで、馬頭観音としては東北最大級。
造られた時期は鎌倉時代までさかのぼる可能性があり、山形県の有形文化財に指定されている。

馬頭観音像は、老朽化した本堂の改修工事のため、2010年12月上旬、普門坊に隣接する遍照寺に移された。
その際に観音像本体や台座がひどく傷んでいることが判明。
東北古典彫刻修復研究所(上山市)に依頼し、約300年ぶりに本格修復することになった。

震災が発生したのはその3カ月後だった。
普門坊の女性住職玉橋佳燁(けいか)さん(31)は、本堂で被災していたら観音像は倒れるなどして手や足が壊れていた可能性が高いとみる。

近隣住民らの間にも「震災の難を逃れたのは奇跡」「まるで観音様が事前に危険を察知し動いたようだ」といった驚きの声が広がった。

馬頭観音像の御開帳は60年に一度で、前回は12年前だった。
次は48年後だが、300年ぶりの修復を記念して特別に一般公開することにした。

佳燁住職は「江戸時代以来の修復が無事終わった。多くの方に手を合わせていただき、その不思議な力を感じてもらえたらありがたい」と話す。
馬頭観音はあらゆる命に安らぎをもたらすとされており、御開帳には被災地の再生への願いも込めるという。

特別御開帳は27~29日の午前10時~午後4時。

河北新報より

投稿者 trim : 2014年04月21日 15:49