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2014年03月08日

梅の調味残液を再利用


和歌山県養鶏研究所(日高川町)などは、梅干しの製造過程で出る調味残液を鶏ふんに加えた堆肥を開発した。

産業廃棄物として処理される液を利用し、再び梅栽培の肥料として使ってもらうことで循環型農業のモデルにしたいという。

4月上旬ごろから発売する。



同研究所、県の畜産試験場と農業試験場、梅加工業者や養鶏関係者らでつくる紀州うめどり・うめたまご協議会が2010年度から3年かけて開発した。
県によると、調味残液は県内で年間約1万8千トン発生。
その半分以上は産業廃棄物として処理されている。
鶏ふんはブロイラー(食肉用)で年間2万トン出るという。

商品名は「ふっかふか」
JAみなべいなみの梅加工場で出た調味残液と、有田養鶏農業協同組合が梅酢を活用した飼料で育てる「紀州うめどり」の鶏ふんを使い、同組合で製造している。

おがくずの混ざった鶏ふんに5%の割合で調味残液を加え、2段階で発酵させて堆肥化。
鶏ふんに調味残液を噴霧すると、液に含まれるクエン酸とアンモニアが中和して鶏舎での臭いを抑える効果もあるという。

販売は、JAみなべいなみで、4月上旬ごろからを予定している。
1袋(40リットル入り)で300円程度になる見込み。

「土がゆっくりじっくり養分を蓄えます」「環境に優しい堆肥です」などと書いたポスターも作ってPRしている。
県養鶏研究所は「梅加工で出た不要物を堆肥にして梅畑に戻すことで地域内での循環型農業のモデルになる。広く知っていただき、利用を広げていきたい」と話している。

紀伊民報より

投稿者 trim : 2014年03月08日 15:00