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2014年01月18日
黒潮で発電
海流や波の力など海洋資源を生かしたエネルギーの利用を考える「和歌山県海洋再生可能エネルギー検討委員会」の第2回会合が17日、串本町串本の県水産試験場で開かれた。非公開。
関係者約40人が出席し、黒潮を利用した海流発電のため、同町潮岬沖で実証実験できるよう国に申請することを決議した。
国は、海上の風量や波、海流、水温差などによる「海洋再生可能エネルギー」の発電技術開発を目指しており、その実証実験を行う海域「実証フィールド」を公募している。
海流発電は、太陽光や風力に比べて安定した発電ができることから、使いやすいエネルギー。
潮岬沖には黒潮があり、流れの速い場所があるなど同エネルギーの活用に効果的な条件があるという。
検討委は、昨年8月に第1回会合を開いて協議をしていた。
会議には、海洋や大学、電力会社、漁協などの関係者らでつくる委員、行政や業界関係者らのアドバイザーのほか、串本町の田嶋勝正町長や新宮市の田岡実千年市長らも出席。
実証フィールドの申請に向けての検討、関連企業を誘致するための環境・基盤整備の進め方、海洋政策に関することなどを話し合った。
終了後、委員長の高木健・東京大学大学院教授は「委員からは前向きな意見をもらえた。
課題もあるが、積極的に黒潮を利用して再生可能エネルギーの一つの形として結実させていければいい。
今日の委員会の結論は、串本沖で海流発電を題材に申請するという委員の同意が得られた」と話した。
県産業技術政策課の出口博之課長は「長期的な視点で考える必要があるが、県としては将来的な地域振興につなげたい。地域活性化に結び付けていければ、観光資源として地域の話題提供にもなるだろう。今日いただいた意見を勘案して、最終的に本案を作り直し、申請期限の2月末までに間に合うように国に提出していきたい」と話した。
18日は、委員やアドバイザーが串本町潮岬の潮岬観光タワー展望台から現地を視察。
県や町の職員から候補海域の案内、船舶の航行状況や漁業の状況などについて説明を受けた。
陸上基地として有望とされる新宮市の新宮港も訪れ、港湾状況などを視察した。
紀伊民報より
投稿者 trim : 2014年01月18日 17:27