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2013年12月26日
「富士山保全協力金」
富士山で来夏から本格実施する入山料(協力金)について山梨、静岡両県の関係者が話し合う「富士山世界文化遺産協議会」の作業部会が25日、富士吉田市内で開かれ、登山者から任意で千円を徴収するとの概要を決めた。
名称は「富士山保全協力金」。
両県は同じ制度で実施するが、各登山道の開通時期に合わせた徴収期間や、山梨側が夜間の発券機導入を検討するなど徴収方法は異なる。
来年1月22日の協議会で正式決定する。
作業部会には両県の実務担当者ら約80人が出席。
概要では、強制力はないが、できる限り登山者全員から集める。必要があれば制度を見直す。
将来的には強制徴収や条例制定も視野に入れている。
金額は1人につき千円を基本とする。
千円を超える金額も受け付けるほか、子どもや障害者からは協力してもらえる範囲の金額を受け取る。
5合目から山頂を目指す登山者が対象で、24時間徴収する。
実施期間と徴収方法は両県で対応が異なる。
山梨側7月1日~9月14日、静岡側7月10日~9月10日の登山道開通期間に徴収する。
方法は、山梨側が徴収員をできる限り24時間配置するが夜間は発券機を使うことも検討しているのに対し、静岡側は午前9時~午後6時の現地徴収とインターネットなどの活用を 考える。
入山料は両県がそれぞれ基金を設置して管理。
トイレの新設や改修、救護所の新設、指導員の配置など5合目以上の事業の財源とする。
具体的な内容は今後設置する事業選定委員会が毎年度審議する。
入山料をめぐっては、両県が今夏に試験徴収し、10日間で約3万4,000人から計約3,400万円を集めた。
環境省の調査によると、登山者数は今年7~8月の2カ月間で両県から計約31万人が登った。
12月下旬から来年1月中旬まで両県のホームページに概要を掲載し、意見を募る。
会合後、県観光資源課の荒井洋幸課長は「できるだけ多くの登山者の理解を得られるよう準備していきたい」と話した。
【三井将也】
山梨日日新聞より
投稿者 trim : 2013年12月26日 15:04