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2013年12月18日
過疎地活性へ
東北福祉大が、深刻な過疎化に悩む宮城県七ケ宿町で農林業を通じた人材育成に取り組んでいる。
大学生らの実習の場となる農地を確保するため、ことし8月に町内に農事組合法人「千年塾」を設立した。
地元農家と連携し、中山間地の活性化を目指す。
千年塾の設立には、福祉大関係者や地元農家ら7人、1団体が組合員として参加した。
出資金は100万円。
七ケ宿町内の空き店舗を拠点に、補助教員として臨時職員4人を採用した。
来年、地元農家から主に休耕田を約4ヘクタール借り、5年後をめどに50ヘクタール程度まで拡大する方針。
大学生はコメ作りの実習から始め、キノコや青菜の栽培や木材の生産、加工、販売を手掛ける予定。
地域産業のリーダーを育てる実践的な教育プログラムも展開する。
七ケ宿町の人口は約1,600で、宮城県内最少。
高齢化率は43%に達する。
福祉大は昨年11月、地域資源を活用した人材育成拠点を設けて過疎・高齢対策に取り組もうと、町と地域共創協定を締結。
町内に山林57ヘクタールを取得したほか、地元農家11人に農業学習指導教員を委嘱した。
ことしは活動の皮切りとして、住民の8割以上が高齢者という山形県境の干蒲地区で、学生が地元農家の協力を得て稲作に挑戦。
収穫したコメ約100俵は「七ケ宿鏡清水米」と名付け、学内で販売した。
千年塾代表理事の田村芳雄東北福祉大企画部参与は「かつて宿場町として栄えた七ケ宿町のにぎわいを取り戻す力になりたい」と意気込む。
梅津輝雄七ケ宿町長は「福祉や環境、自然エネルギーなどの分野でも福祉大に関わってもらい、共に人づくりに取り組みたい」と期待を寄せる。
河北新報より
投稿者 trim : 2013年12月18日 11:56