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2013年11月04日
日本瓦、排出量がピークに
日本瓦もリサイクルシステムが少しずつ整いつつある。
同廃材の排出量については、今のところ公共機関からの明確なデータは公表されていないようす。
識者・実務者の間では全国で年間約100万トンと想定する情報もある。
過去の製造個数は粘土瓦として、経済産業省の工業統計に示されている。
1973年の約21億3,000万個、1979年の約20億300万個の20億個超をピークに、1980年以降は減少傾向にあり、1996年以降は15億個を下回り、2004年以降は10億個を下回って、リーマンショックの影響を1年遅れで受けたと見られる2010年には、1965年以降の統計で初めて5億個を切った。
生産のピークを35~40年前に迎えており、まさに今、建物の解体・リニューアルに伴う瓦廃材の排出が、ピークの時期に入っていると言える。
これまで、瓦廃材は大半が安定型処分され、有効利用もコンクリートクラッシャで細破砕して再生砕石・砂の一部で利用するケースも散見された。
単純な再生砂での利用状況は地域や業者間での差が大きい。
大都市圏はコンクリート廃材の排出量が多く、道路などの公共工事に積極的に供給してきており、瓦や他の廃資材まで有効利用に回していない。
コンクリート廃材の排出量が少ない地方施設で、特に民需の土木・土工事に、瓦の破砕物などで対応するケースがあるようだ。
ただし、前述の有効利用は瓦の持つ物理・化学特性に必ずしも着目したものではなく、ロットや品質面で再生砕石の代替材を追及したわけでもない。
個々の業者単位の取り組みとしては可も不可もないが、瓦リサイクルが社会・経済的に自立した事業として確立できないところに課題があった。
しかし、最近は瓦が持つ特性にも着目した、専門のリサイクル事業が育ち始めている。
全国で複数の業界あるいは技術組織も立ち上がった。
産業処理業、建設業、瓦製造・販売業などさまざまな関連業種がリサイクル事業に乗り出し始めた。
循環経済新聞より
投稿者 trim : 2013年11月04日 17:18