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2013年06月27日
乾杯を日本酒や焼酎にしようとする条例
乾杯の最初の1杯を、日本酒や焼酎にしようとする条例が全国各地で、相次いで成立している。
27日、鹿児島・いちき串木野市の議会で可決されたのは、焼酎の乾杯条例。
いちき串木野市の田畑市長は「威勢よく、焼酎で乾杯ということで、街に明るい元気な笑顔を作りたい」と述べた。
自治体による乾杯条例制定の先駆けとなったのは、京都市。
客は「(今何を頼んだ?)日本酒。京都はそういう条例がありますよね。乾杯を日本酒でしましょうという条例もありますし...」と話した。
日本酒で乾杯は、全国有数の酒どころである京都市が、2013年1月に全国で初めて施行した条例。
ビールやシャンパンで行うことの多い乾杯を、特産品の日本酒で行おうというもの。
日本酒でのいわゆる乾杯条例は、佐賀・鹿島市や、兵庫・加東市、西宮市などの酒どころで相次いで施行され、26日には、佐賀県が全国で初めて県レベルでの乾杯条例を可決した。
7月には、広島・東広島市でも施行される。
背景にあるのは、日本酒出荷量の減少。
日本酒造組合中央会によると、全国の清酒の出荷量は年々減少し、1998年度と比べて4割以上減少するなど、清酒と酒造事業者を取り巻く環境は、厳しいものとなっている。
そこで、日本酒の消費拡大を図るため、日本酒での乾杯条例を制定し、住民に広く呼びかけることにした。
日本酒で乾杯しなかったからといって罰則はないが、京都市内の居酒屋には、乾杯条例に対応してさまざまな工夫が見られた。
京都市の「酒縁こころ」では、日本酒で乾杯を勧めるポスターが貼られていた。
さらに、来店客に店員が「京都市の条例で『日本酒で乾杯しておくれやす』というのがあるんですけど、乾杯のお飲み物『日本酒』でぜひいかがですか」と注文の際、日本酒での乾杯を勧めていた。
客は「条例によって、日本酒で乾杯というのは日本人としていいなと」と話した。
「酒縁こころ」の岡田幸代店主は「一番自分が懸念しているのは『日本酒離れ』というのがあるので、もっともっとみんなの口から地酒とか、日本酒という言葉が出るようになればと」と話した。
京都市では、ホテルなどで団体で行われる乾杯の酒にも、日本酒が定着してきたという。
京都市内の酒店の人は「パーティーとかそういう時には日本酒を使うとかそういうのはありますよね。それは条例の影響だと思いますけどね」と話した。
地元の組合では、今後に大きな期待を寄せている。
伏見酒造組合の増田徳兵衛理事長は「より多くの日本酒を飲んでもらおうと、(日本酒の)乾杯自体も世界の中にも広がっていくんじゃないかなと」と述べた。
国内市場でのニーズが伸び悩む一方、伸びているのが海外への輸出。
国外への清酒の輸出量は、2001年度と比べて、およそ2倍にまで増加しているという。
アメリカからの観光客は「今、日本酒がすごくはやっている。日本食のレストランでよくいただくチャンスがある」と話した。
2013年に入ってからは、安倍首相が推進するクールジャパン戦略でも日本酒や焼酎など国産酒を世界に売り込もうと、輸出環境の整備が計画されている。
日本の味を守り、さらに広めるための取り組み。
「乾杯」という合言葉とともに、今後も広がっていくとみられる。
フジテレビ系(FNN)より
投稿者 trim : 2013年06月27日 19:23