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2013年04月25日
再液状化防止
再液状化を防ぐため、道路と宅地の一体的な対策工事を巡り、浦安市だけでなく千葉市でも24日、高額な工法を採用する場合、市独自の支援を行うと発表した。
支援額は1戸当たり最大200万円。
地盤の状況によって適する工法が違ったり、比較的低額な工法より優れている点があるため、高額な工法も選びやすい環境を整え、住民が対策工事を受け入れやすいようにするのが狙いだ。
市市街地整備課によると、支援の対象となるのは、セメントなどの壁で住宅を1戸ごとに地中で格子状に区切って固める「格子状地中壁工法」。
市と先行して協議している「磯辺63自治会」(戸建て241戸)で同工法を実施した場合、1街区(20宅地)の総事業費が約2億4,000万円となり、公益施設である道路分約8,000万円を除き、復興費の補助金を充てても住民負担は1戸当たり約400万円になると試算されていた。
同地区では、地層に2~3メートルの粘土層があり、地下水をくみ上げて液状化しにくくする「地下水位低工法」も可能。
この場合は1戸当たり約30万円の負担で済むと試算され、住民から「払えても100万円が限度」という声が強いことから、この工法が採用される可能性が高いとされている。
だが、この工法では一定の地盤沈下が避けられないなどデメリットもあるという。
このため市は、両工法による負担額の差を縮め、住民の選択肢を増やすべきだと判断。
最大200万円を限度に住民負担の2分の1の支援を決定した。
一方、85%が液状化した浦安市は実証実験の結果から格子状地中壁工法のみが推奨されており、住民負担は1戸当たり約200万~300万円と試算。
同市も1戸あたり最大100万円を支援する方針だ。
ただ、個人の財産に多額の税金を使って支援することへの批判が予想されるという。
千葉市幹部は「今回は道路と一体的な液状化対策であり、市として応分の負担で支援する必要があると考えた」と理解を求める。
市内で液状化など地盤被害を受けたのは全壊22戸、大規模半壊277戸など計1,672戸。
【荻野公一】
毎日新聞
投稿者 trim : 2013年04月25日 16:24