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2013年04月09日
エコ通学のススメ
群馬県交通政策課は、高校の新入生や保護者向けに公共交通の利用を呼びかけるリーフレット「エコ通学のススメ」を作成し、県内の全82校に約2万部を配布した。
乗用車と比べバスや鉄道の環境への優しさをPR。
「群馬は車社会と言われるが、まだ運転免許を持たない高校生をターゲットに、公共交通機関に乗る習慣を広めたい」(同課)としている。
自動車検査登録情報協会の統計では、2012年3月現在、県の自動車1台あたりの人口は1.16人と、ほぼ県民の1人が車1台を持つ計算で全国1位。
乗用車の世帯当たりの普及台数も1.67台で全国3位と、全国有数の“車社会”だ。
一方で、県内の公共交通の利用者数は、減少に歯止めがかからない。
2011年度の公共交通機関の年間延べ利用者数は、ピークだった1965年度に比べ、バスは18分の1の約820万人に減少。
鉄道は5,230万人で、3分の2の水準まで落ち込んだ。
今回作成したのは手のひらサイズのリーフレット。
車での送迎をやめ、バスや鉄道を使うメリットをさまざまな面から盛り込んだ。
例えば「環境を考える」の項では、1人を1キロ移動させるのに排出する二酸化炭素(CO2)の量が、乗用車に比べ、バスは3分の1、鉄道は8分の1に抑えられると説いている。
また、5~17歳の肥満率が全国平均より高いのは、車移動が多いことが一因と分析。
この年代に含まれる高校1年生が「メタボ予備軍」だとして注意を喚起し、「学校へも塾へもクルマで送ってもらう生活を見直してみませんか」と提案する。
バスや電車を使えば「親離れ子離れ」もできるという“利点”もさりげなくPRした。
このほか、駅からのバス通学を見込める10校には、リーフレットと一緒に路線バスの時刻表も配布する。
5月からは小学生を対象に、バスの乗り方を教える交通教室を開催し、公共交通機関の利用拡大を図る。
【奥山はるな】
毎日新聞より
投稿者 trim : 2013年04月09日 13:30