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2013年01月14日
「CO2相殺」製品にラベル
製品の原材料調達から製造、リサイクルまでの温室効果ガス排出量を“見える化”する「カーボンフットプリント(CFP)」制度で新たな事業が始まった。
経済産業省などは昨年12月、企業が同制度で算出した排出量に相当する排出権を購入した製品について「カーボン(二酸化炭素)・オフセット(相殺)」を示す新ラベルをつける試行事業を開始。
CFPの利用を排出削減につなげる狙いで、来年度にも実施を目指す。
CFPは経産省主導で2009年度から試行事業を実施。
昨年4~6月の移行期を経て、7月2日に本格運用を始めた。
認定製品は食品や衣類、複合機など幅広く、今月10日までに約630件に達した。
消費者に購入製品の環境への負荷を“見える化”することに加え、経産省は「企業がCFP算出過程で排出量のムダを見つける効果が期待できる」(環境政策課)と指摘する。
ただ、直接的に排出量削減に結びつかない上、企業からは「競合製品と排出量を比べられる」などの懸念があった。
このため、企業が環境コンサルティング会社などを通じて排出権を購入し、その資金を省エネ設備導入などに充てる「カーボン・オフセット」の仕組みをCFPと統合。
CFPで算出した排出量を、排出権で相殺することでゼロにした製品の認証とラベル表示を可能にした。
今年度の試行事業では食器や断熱材など8社の製品を認定。
冷凍倉庫用の物流パレットが認定されたエム・エム・プラスチック(千葉県)は、排出量の少ない廃プラスチックを使った製品でCFPを活用してきた。
ただ、CFPだけでは排出量削減に直接的につながらないため、「より踏み込んで環境に優しい製品をアピールしたかった」と申請の理由を語る。
同社は東日本大震災の被災地で、スーパーの照明を省エネできるLED(発光ダイオード)に切り替える排出権を購入し、カーボン・オフセットを実現した。
経産省によると、昨年12月の環境製品の展示会では来場者から「どんどんラベルを普及させてほしい」と期待する声が多く、同省は今年度内に消費者の反応などをまとめ、本格運用につなげたい考えだ。
SankeiBizより
投稿者 trim : 2013年01月14日 15:10