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2012年11月20日
東大発「ミドリムシ」
微細藻類のミドリムシを生産する東大発のベンチャー企業「ユーグレナ」が創業から7年で、新興市場・東証マザーズへの株式上場に漕ぎつけた(上場予定日は12月20日)。
昆布などの仲間であるミドリムシには、人間に必要なアミノ酸やミネラル、ビタミンなど59種類の栄養素が含まれる。
ユーグレナはミドリムシを大量に培養する技術の開発に成功。
乾燥粉末に加工されたミドリムシは健康食品ばかりでなく、一般食材としても使われている。
東大のアントレプレナープラザからマザーズ上場は2社目。
同社の業績の推移を見ると、昨年9月期の売上高は11億6600万円。
今期は15億8,500万円の見込みで、来期は22億9,100万円と対前年比で5割近く伸びる見通しだ。
大手証券の食品ベンチャー担当が言う。
「ミドリムシは食品だけでなく、バイオ燃料の原材料にもなるのです。早ければ2018年には、航空燃料として使われる可能性もあるといわれています」
バイオ燃料では、JX日鉱日石エネルギーや日立プラントテクノロジーと資本提携。
また全日本空輸や電通がバイオジェット燃料の開発や設備投資などで出資。
清水建設とは環境浄化技術の共同研究を行なっている。
「日本では食糧不足は実感できませんが、中東やアフリカでは食糧危機が現実にあります。ロシアが不作で穀物の輸出を減らしたことが、アラブの春の引き金になりました。世界の人口は増え続けており、穀物が食用と燃料用とで争奪戦になっている。ミドリムシはこのジレンマを解決する答えを示しています」(同)
食糧とエネルギーの安全保障を担う存在になるかも。
週刊新潮より
投稿者 trim : 2012年11月20日 18:22