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2012年10月17日

盛り土で津波被害軽減

清水建設は高さ10メートル以上の円すい台形の形状をした盛り土を海岸線付近に配置し、低コストで津波被害を軽減できる独自の手法「グリーンマウンド」を考案した。

廃棄物などを活用した古墳のような丘を複数、海岸線付近の居住地域につくり、これが津波の遮蔽効果などを発揮する仕組みだ。

大規模地震の発生時、津波被害が予想される太平洋側沿岸地域の自治体などへの提案を本格化する。


円すい台形状の「マウンド」は表層の30センチメートルを木材チップ、その下層の50センチメートル~1メートルを津波堆積物やしゅんせつ土、さらに内側の土台を石やコンクリート塊で構成する。
東北地方に建設する場合、大部分を震災廃棄物で補うことを想定する。

マウンドののり面の傾斜角は杭などが不要な30度未満に設定する。
表面に植樹や種子を吹きつけることで完成後、数カ月で環境に配慮した「緑」の丘になる。

清水建設の解析結果では、ほぼフラットな地形の沿岸部に高さ11メートルの津波の到来を想定した場合、高さ10メートルの小型マウンドをちどり状に4列配置すれば、海岸線から津波の遡上範囲を1,150メートル(無い場合は1,750メートル)に抑制できたという。
津波の到達時間は約3分遅くなり、最大浸水深も8.5メートルから5メートルに抑えられた。

小型マウンドの工期は6カ月で建設費用は1億円から、大型マウンドは18か月で億円から。

日経産業新聞より

投稿者 trim : 2012年10月17日 17:03