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2012年06月14日
クニマス、生きたまま展示へ
山梨県は13日、クニマスとみられる稚魚を7、8両月に県内3カ所で展示すると発表した。
今月中にもクニマスのDNA型の鑑定結果が判明する予定で、展示前にクニマスと断定される可能性もある。
県花き農水産課は「ぜひ生きたクニマスを見てほしい」と話している。
同課によると、稚魚約10匹を水槽に入れて展示する予定。
展示予定の稚魚は1月ごろにふ化し、展示中には3センチ前後の大きさに成長している見込み。
展示は来月20日から「県立富士湧水の里水族館」(忍野村忍草)と「西湖コウモリ穴」(富士河口湖町西湖)で、8月10日ごろからは「県立博物館」(笛吹市御坂町成田)で開催予定の企画展「クニマスは生きていた 山梨おさかな発見物語」に合わせて、それぞれ展示する。
期間はいずれも1カ月間程度の予定。また、京都大の中坊徹次教授を招いて「クニマスシンポジウム」を11月10日に、県立文学館(甲府市貢川1)で開催する。
県水産技術センターは、昨年秋から富士河口湖町の西湖で捕獲した個体から人工交配を行い、ふ化に成功。
現在は稚魚約1,500匹を飼育している。
これまでの調査で、消化器官の「幽門垂(ゆうもんすい)」やエラ部分の「サイハ」の数が資料などとほぼ一致したほか、水深の深い場所に産卵するなど、クニマスの生態の特徴が確認されている。
クニマスは秋田県の田沢湖で1940年ごろに死滅したとされ、環境省のレッドリストでは絶滅種とされていたが、西湖で約70年ぶりに生息が確認された。
【水脇友輔】
毎日新聞より
投稿者 trim : 2012年06月14日 23:15