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2012年06月15日

「近江兄弟社小」に顕彰委員長賞

近江八幡市市井町の近江兄弟社小(武藤敬助校長、児童数174人)が11年前から手掛けてきた「兄弟社村ビオトープ」での活動が、11年度の日本ビオトープ協会顕彰の「顕彰委員長賞」に選ばれ、同小5年の岡田創暉君(11)がジュニアリーダー賞を受賞。

岩手県盛岡市で8日に開かれた総会で表彰され、「ダブル受賞」に輝いた。

「兄弟社村ビオトープ」は、琵琶湖の内湖・西の湖と北ノ庄沢の間にあり、近江兄弟社学園が運動場用地に取得した土地の一角に2001年から整備してきた。

広さ約1,000平方メートルで、取得時は荒れ放題の土地だったが、同校の児童や保護者らが池や森や畑を作り、多様な生態系空間に育てた。

秋にはドングリの実が採れ、カブトムシやクワガタも育つ「宝の森」や、水中生物の観察ができる池、夜には街の明かりが遮断され夜空の星も観察できるお椀型の集会場「星の観測所」なども設けられ、環境学習に最適の場所となっている。

昨年10年目を迎え、創設当初からアドバイスを受けていた日本ビオトープ協会のメンバーの勧めもあり、顕彰に応募したところ、長年の実績や取り組みの成果などが評価された。
岡田君は1年生の頃から積極的に参加、ビオトープ池のミジンコなどの研究などが評価されダブル受賞となった。

14日には受賞後初のビオトープでの活動を行った。
30度近い陽気の下、約2時間、全校児童が魚取りや生物の観察を行った。
長年指導に当たる田中文雄教諭は「ここはもともとホタルの名所でもあったので、いつかホタルも飛び交うような場所にしたい」と夢を語っている。

武藤校長は「11年間の取り組みが評価され大変ありがたい。今後はどう継続し守ってゆくかが課題だ」と語り、岡田君は「いろいろな微生物がいて楽しいところ。すばらしい生態系なので後輩たちにも引き継いでゆきたい」と語っていた。

同協会は2008年から全国で優れたビオトープ活動をしている企業や学校などを表彰している。
【斎藤和夫】

毎日新聞より

投稿者 trim : 2012年06月15日 22:56