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2012年06月30日
野球部員が育てた野菜
神奈川県立足柄高校(南足柄市怒田)のグラウンドの片隅にある、野球部員らが丹精込めて手入れをした菜園が収穫期を迎えている。
土づくりから指導しているのは、同部の森崎雅敏監督(59)。
来春に定年を控えており、7月8日から始まる全国高校野球選手権神奈川大会に臨むのは、ことしで最後になる。
選手と菜園 の“実り多き夏”を心待ちにしている。
バックネット裏の1坪ほどの囲いの中には、選手らが植えたキュウリやナス、ミニトマトなどの夏野菜が所狭しと植えられている。
9月で還暦を迎える森崎監督は、「(19日の)台風4号に痛めつけられたけれど、よく茂っているでしょ」と話し、優しい視線を畑に向けた。
赴任したのは7年前。
情操教育の一環として約20年前から始め、同校にも野菜作りを取り入れた指揮官は「野菜は虫食いや病気、台風での被害を乗り越えて結実する。野球でも結果に至る過程を大事にしてほしい」と意図を説明する。一昨年の夏はベスト16まで勝ち進み、大和高、大和西高などの前任校でも実績を残してきた。「公立の名将」だけに、発する言葉には重みがある。
石や雑草の根を取り除き、肥料を敷いて畑となり、ようやく自然の恵みを享受できることを、選手らは練習前後の貴重な時間を費やしながら体感してきた。
鍵和田隆主将は「野球に専念できるのは、そうした環境をつくってくれる親や関係者ら『縁の下の力持ち』がいるからこそ。そういうことが理解できるようになった」と話し、監督の思いをしっかりと受け止めている。
大会を勝ち進めば進むほど、引退を控える3年生と監督にとっては夏野菜の実りを長く堪能できる。
鍵和田主将は言う。
「監督の教えを発揮して勝ち残ることで恩返しがしたい。足柄として多くの“収穫”がほしい」
カナロコより
2012年06月29日
秦野の地下水活用へ
「全国名水百選」の一つに選ばれている秦野の地下水を有効活用する取り組みに神奈川県秦野市が乗り出す。
一時は水量、水質の両面に課題があったが、克服。
今月発表した市地下水総合保全管理計画の改訂版に名水の「持続的な利活用」の方針を盛り込んだ。
市環境保全課によると、丹沢山地と大磯丘陵に囲まれた秦野盆地は、地下構造が“天然の水がめ”になっている。
地下水量は芦ノ湖の約1.5倍に相当する約2億8千万トンという。
1960年代の高度成長期に宅地化に伴う人口増加や工場進出が進み、湧き水が枯渇し始めた。
このため1970年代以降、井戸の掘削を抑制したり、水を地下に戻す注入井戸を整備したり、水量の保全に向けた取り組みが進められている。
現在では、地下水の収支バランスで収入(かん養量)が支出(揚水・湧出量)を上回る“黒字”が続いている。
水質面では、1985年に名水百選に選ばれたものの、1989年に地下水から化学物質が検出され、汚染が問題化。
市は1993年に全国に先駆けて地下水汚染防止条例を制定するなど、浄化対策に努めた。
2004年には化学物質の濃度が継続的に基準値を下回ったことから「名水復活宣言」を出した。
今回まとめた保全管理計画の改訂版では、市の水道水源の約75%を賄う地下水を「市民共有の貴重な財産」と位置付け、持続的な利活用を図ることを盛り込んだ。
具体的には、庁内に設ける「秦野名水利活用推進会議」で今後約2年間かけて協議するが、エネルギーや防災への活用、水のブランド化などを検討するという。
同課の担当者は「秦野の水は『量の危機』と『質の危機』を乗り越えた。これまでは守りの施策だったが、市民や市に利益をもたらすような施策を考えていきたい」と話している。
カナロコより
2012年06月28日
緑のカーテン広めよう
仙台市や地元商店街、企業などでつくる「仙台市省エネ・節電運動2012実行委員会」は、「緑のカーテン伝道師」を募集している。
直射日光を遮るゴーヤなどつる性植物を自宅で育て、成長の様子や省エネ効果などを専用のウェブサイトで発信する。
市民か市内に通勤、通学する150人を伝道師に任命。
実行委が用意したゴーヤかアサガオの苗を5ポットずつ育てる。
伝道師は、省エネ方法を発信する市の環境サイト「たまきさん」に登録し、カーテンの生育状況や効果を投稿するほか、ふだんの生活で見つけた節電のこつなどを市民に“伝授”する。
実行委は、福島第1原発事故で電力不足が懸念された昨年、市や東北電力、環境団体などで結成。
実行委員長を務める市環境都市推進課の川股直哉課長は「楽しみながら節電できる方法を提案し、市民に省エネ運動の輪を広げたい」と話す。
実行委は7月2日、青葉区の一番町4丁目商店街で節電キャンペーンイベントを開き、奥山恵美子市長と伊達武将隊が伝道師に苗を手渡す。
緑のカーテンを育てるこつなども指導する。
応募は「たまきさん」から。
先着順で30日まで受け付ける。
連絡先は市環境都市推進課。
河北新報より
2012年06月27日
高山市と千代田区協定
岐阜県高山市と東京都千代田区は26日、同市一之宮町の市有林間伐を10年間連携して行い、間伐に伴って生じる二酸化炭素(CO2)の吸収量を同区内のCO2排出量と相殺するカーボンオフセットの協定を締結した。
自治体同士がこのような協定を結ぶのは県内初という。
京都議定書の規定により、適正に手入れされた森林は、木々が吸収するCO2を削減目標達成に利用することが認められている。
翌年以降も初年と同等のCO2を吸収したと見なされる。
協定では、2022年度末までの10年間、毎年約10ヘクタールのスギ、ヒノキの間伐を実施。
年約500万円の費用は、国、県の補助金を差し引いて双方が折半する。
CO2削減量は、初年が78トン。
年々増えて10年で累計4,290トンになる。
一般家庭1,130世帯が1年間に排出する量に相当するという。
協定により環境や観光などの交流も行う。
この日、千代田区役所で国島芳明市長と石川雅己区長が協定書に署名。
国島市長は「地球温暖化防止やエコの推進などの活動が、深く緊密に進められることを期待している」、石川区長は「協定をスタートにさまざまな交流を進めたい」とそれぞれ語った。
【宮田正和】
毎日新聞より
2012年06月26日
鏡水大根
那覇市は、小禄の鏡水地域で戦前、盛んに栽培され、沖縄戦と戦後の軍用地接収で一度は生産が途絶えていた伝統野菜「鏡水大根」(カガンジデークニ)の普及促進に乗り出す。
京野菜など、地域で古くから栽培されてきた伝統野菜を見直す動きが全国的に高まる中、県都那覇の“土地の味”復活につなげたい考えだ。
鏡水大根の復活に力を注いできた農家は「鏡水大根は地域の誇り。
生産力を高め、多くの人に味わってもらえるよう頑張りたい」と意気込んでいる。
鏡水大根は戦前、字鏡水(かがみず)(今の那覇空港や自衛隊那覇基地周辺)を中心に栽培されていた。
だが沖縄戦以降、生産が断絶。
鏡水地域出身で鏡水大根の復活に取り組む新崎實(みのる)さん(72)は「沖縄戦で継続的に作れる状態ではなくなり、種の保存が途絶えた。
戦後は代々受け継いできた畑が米軍に 接収されてなくなった。
鏡水と異なる場所は土質や環境が違うため作りにくくなったのではないか」と話す。
復活の足掛かりは2006年、新崎さんら鏡水郷友会のメンバーが県農業研究センターに保存されていた種100粒を譲り受け、豊見城などで育てたことに始まる。
だが現在、栽培しているのは小禄地域の住民でも10人程度。
主流の青首大根などに比べると育成に手間がかかり、栽培技術の継承が途絶えていたこともあり、栽培は試行錯誤が続く。
生産が限られるため市場には流通せず、評判を聞いて農家を訪ねてきた業者への直接販売や、近隣住民に提供しているのが現状だ。
那覇市が計画した新たな事業はJAおきなわ小禄支店を通じて新崎さんら農家に生産を委託する。
沖縄振興一括交付金を使い、県産野菜の地産地消を促す取り組みを含め124万円の予算を計上した。
20アール(2千平方メートル、約606坪)の農地で栽培し、3千キロの収穫を目標に掲げる。
量販店や市場での販売も目指す。
栽培記録を残し、栽培技術の継承にもつなげたい考えだ。
市商工農水課は「那覇の伝統野菜をアピールし、地産地消につなげたい」と狙いを語る。
事業を担うJAおきなわ小禄支店の担当者は「行政が伝統野菜に力を入れる珍しい取り組み。栽培方法も昔のものを掘り起こしながら、長期的視点で取り組みたい」と意気込む。
新崎さんは市の事業として支援が決まったことに「栽培する価値が認められ、うれしい。戦前に育てていた先祖も喜んでいると思う」と笑顔を見せた。
【知念征尚】
<用語>鏡水大根(カガンジデークニ)
ラグビーボールのような形で、長さ40センチ、太さ60センチ、重さは8キロ近くになるものもあるという。
苦味や辛味はほとんどなく、味が染みこみやすいのが特長だ。
おでんなどによく合い、旧正月には欠かせない冬野菜として県民に親しまれていたという。
琉球新報より
2012年06月25日
大学の「ボランティア授業」
例年より2ヵ月遅れの昨年12月1日に始まった、2013年大卒予定者の就活戦線。
今まさに内定のピークを迎えているが、この7ヶ月間の就活で、自分自身の「社会経験不足」を実感した学生も多いのでは?
自己PRを考えてもサークル活動やアルバイトしか出てこなかったり、面接では年上の人とうまく会話することができなかったり。
自分の良さを出す前に玉砕してしまった人もいるはず。
大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が「どんな業界も求めるのは『コミュニケーション能力がある学生』」と言うように、会社という“組織”に入る以上、マニュアル本に書かれた受け答えではなく、実際に社会の中で体験し、身に付けたコミュニケーション能力のある学生が求められている。
では、学生時代にどんな社会経験ができるのか?
実は最近、単に学問の習得だけでなく、社会経験を積むことで単位を与える大学も現れ始めている。
それが昨年、文部科学省が国公立大学を中心とした全国の大学89校へ通達した『ボランティアを授業の一環として認める』という要項だ。
たとえば、事前講義と30~60時間の程度のボランティア、事後のリポートを組み合わせ、1~2単位を与えるといった内容。
昨年、この活動を認定した大学は、東日本大震災で大きな被害を受けた3県にある岩手大、東北大、福島大、そして東京大学、お茶の水女子大学、筑波大学などの32校。
“尾木ママ”こと教育評論家の尾木直樹氏は、「(通達を受けた89校のうち)4割の大学が単位を認定していることは評価できる。来年度はもっと増えるのではないか」との見解を示している。
また、授業ではなくサークル活動の一環として、東京大学と明治大学の学生によって作られた団体「ユースフォー3・11」が、学生たちにボランティアを呼び掛けたところ、震災後から延べ8,000人以上が参加。
卒業旅行ならぬ「卒業ボランティア」を企画したり、ボランティア活動の写真展を開催するなど、学生らしい知恵で参加者のハードルを下げている。
もちろん、こうした学生のボランティア意識の高まりは、就活のためではない。
きっかけは、昨年の東日本大震災だ。
2011年を象徴する言葉が「絆」だったように、震災の報道を見て「自分にも何かできるのでは?」と、募金をしたり、実際に復興支援活動をした人も多いだろう。
こうしてボランティアが身近なものになった今、社会貢献や地域貢献にも目が向けられるようになってきた。
そこで大きな役割を果たしているのが、facebookなどのソーシャルネットワークだ。
同じ意識を持った人と情報が共有しやすく、気軽に参加もできる。
ネット上では各種NPO団体や自治体、学生サークルが主催するものから、企業のCSR(社会的責任)活動など、数多くのボランティア募集を見つけることができる。
例えば、トヨタが新型ハイブリッド車「AQUA」の発売にあわせて実施している「AQUA SOCIAL FES!! 2012」は、水をテーマにした自然保護活動。
海や川をキレイにしたり、水辺の自然を守ったりする活動を、今年の3月から全国50ヶ所で順次開催している。
「越前にコウノトリを呼び戻す田んぼ」(福井)、「みんなでよくする東京湾2012」(東京)、「天草の海とアカウミガメを守ろう」(熊本)など、地域色の豊かなテーマで、自然と触れ合いながら社会貢献できる一般参加型のアクションプログラム。
5月20日に行なわれた「保津川保全プロジェクト」(京都)には、定員の50名に対し、その倍の数の100人程が集まり、20代の参加者がそのうちの3割超を占めていたという。
「友人に誘われて参加したんですが、今まで知らなかった自分が住む地域の環境のことを学べたし、この経験を他の人にも伝えていけたらいいですね」(20代・男性)
「以前からボランティア活動に興味がありソーシャルネットワークで探して参加しました。最初は一人で不安でしたが、同じことに興味を持つ人たちの集まりだったので、すぐ打ち解けることができました」(20代・女性)
など、「AQUA SOCIAL FES!! 2012」の参加者の声を聞くと、気軽に参加していることがうかがえる。
初めは「就活のため」と思ってボランティアに参加するのもいいだろう。きっかけは何であれ、いろんな人と出会い、一緒に行動することで、それが社会貢献になり、自分の“経験”にもなる。そして何よりも、本当に自分のやりたいことが見えてくるかもしれない。
【石塚隆】
週プレNEWSより
2012年06月24日
塩害農地野菜工場が完成
東日本大震災で被災した仙台市内の農家らが名取市の塩害農地に建設を進めていた通年型水耕栽培の野菜工場「なとりフードファクトリー」が完成し、現地で23日、式典が開かれた。
津波で浸水した同市植松豊田の水田約1万2,000平方メートルにハウス3棟を整備し、栽培面積は6,000平方メートル。震災がれきを再利用した長さ35メートルの架台を計90基設置した。
既にレタスやチンゲンサイ、ミズナなどの水耕栽培を始めている。
農業法人「さんいちファーム」が運営する。
同法人は社長を務める瀬戸誠一さん(62)=宮城野区岡田=ら被災した3農家と、環境コンサルタント会社「リサイクルワン」(東京)が設立。
従業員とパートを採用し、計8人で作業する。
大手外食チェーンや都内レストランなど約10社に出荷する予定で、売り上げは初年度が8,000万円、翌年度以降は1億2,000万円を目指す。
式典には関係者約40人が出席。
瀬戸さんは「震災の悲しみ、苦しみを乗り越え、復興の第一歩を踏み出せた。事業を成功させ、一人でも多くの農業後継者を育てたい」と意欲を語った。
河北新報より
2012年06月23日
伝説の江戸野菜
農家のいない墨田区で現在、江戸時代に生産が盛んだった地場野菜「寺島なす」を復活させ新しい視点で「まちおこし」として盛り上げようとするプロジェクトが進行している。
白鬚神社(墨田区東向島3)周辺はかつて「寺島」という地名で、江戸の町に新鮮な野菜を供給する近郊農村として栄えていた地域。
隅田川上流から運ばれてくる肥沃(ひよく)な土壌がナスの生産に適し、1828年の「新編武蔵風土紀稿」という文献にも「形は小なれども早生(わせ)なすと呼び賞美す」と記されている。
いつしか「寺島なす」と呼ばれ、盛んに生産されるようになるが、関東大震災以降は宅地化が進み、以後は幻のナスとして忘れ去られようとしていたという。
数年前に種子が「農業生物資源研究所」(茨城県つくば市)に保存されていたことがわかり、2009年に地元の第一寺島小学校が創立130周年記念事業として栽培に成功したことで脚光を浴びた。
「寺島・玉の井まちおこし委員会」が立ち上げた「寺島なす復活プロジェクト」は、学校や路地での園芸、マンションのベランダなどの家庭菜園で「寺島なす」を作ってもらい、集荷システムを確立して、最終的には中央市場への出荷を目指すもの。
「たくさんの人に関わってもらうことで地域を愛するネットワークが生まれる、まちがもっと元気になるように活動を続けたい」と、同委員で青果商を営む阿部敏さん。
6月20日にはまちおこしの拠点である「玉ノ井カフェ」(東向島5)で「寺島なす育成相談会」が開かれたほか、22日には墨田区役所内で、成蹊大学名誉 教授・高木新太郎さんの講演「寺島なすの歴史」に続き、パネルディスカッション「寺島なすでおこす『まちおこし』の野望」が開かれた。
パネルディスカッションでは「江戸東京・伝統野菜研究会」の大竹道茂さんによる、他の自治体の地場野菜をつかったまちづくりの事例説明を軸に、区の保健計画課の秋田昌子さんは「食育」の視点から、「すみだ清掃事務所」の谷田辺陽介さんは「リサイクル」や「エコ」の切り口から、「墨東まち見世事務局」の曽 我高明さんは「アート」の観点から、それぞれの「野望」を語るなど、白熱した議論を展開した。
同プロジェクトは今後、6月30日と7月1日に区役所で行われる「すみだ環境フェア2012」へも参加を予定しているほか、7月4日には「玉ノ井カフェ」でアーティストのEAT&ART TAROさんによる「寺島なす試食会と料理法探検」などのイベントを開いていく予定。
「寺島なす」の魅力について、大竹さんは「そのままだと堅いが、加熱するととろみが出てクリーミーになるので、焼きナスやてんぷら、煮びたしにも最高。鶏卵と同じくらい小ぶりでつやのあるものが、中身が詰まっていておいしい」と話す。
すみだ経済新聞より
2012年06月19日
茶文化・産業基盤に
京都府内トップの茶の生産量を誇る和束町は、茶文化・茶産業などを基盤にして町内で約200人規模の雇用創出を目指すプロジェクトを、今年度から3年計画でスタートさせる。
プロジェクトの成果として町内で起業・就労する若者らが生まれることを期待している。
プロジェクトでは、町内で茶業に取り組む事業者や就労者、農業従事者らを対象に、茶業にかかわる営業・販売展開力、直販力の向上や農業生産力・加工力の育成などを目指したセミナーを開催。
それぞれの分野での人材育成をはかるとともに、創業マインドの形成に取り組む。
また、観光に興味を持つ人たちや団体を対象に、商品開発力や経営能力を高めるためのセミナーも開催。
茶の景観や文化資産を生かして、町を訪れた人が茶を楽しむことができる環境づくりを推進し、観光系の新事業展開への基盤づくりを進める。
さらに、茶業などにかかわる求人情報をとりまとめて、町内外で就職相談会を開催。
インターネットでも求人情報を発信し、年間を通じて継続的な雇用創出をはかり、茶産業の後継者育成問題の解決も目指す。
プロジェクトの事業費は約1億7千万円で、厚生労働省の委託事業として実施。
堀忠雄町長は「町の良さをアピールすることで町づくりに魅力を感じてもらいたい。
最終的に起業する人たちが生まれることを期待しており、それによって町を活性化させたい」と話している。
産経新聞より
食べられるメロンのカーテン
東日本大震災を受けた節電策として昨年、注目を集めた「緑のカーテン」をめぐり、今年は定番のゴーヤだけでなくミニメロンやパッションフルーツといった変わり種商品の売り上げが伸びている。
緑のカーテンは、壁面や窓ガラスにネットを張り、つる性の植物を絡ませてカーテンのように仕上げることで、猛暑を防ぐもの。葉が直射日光を遮り、室内温度を下げる効果があるとされ、生活の知恵として、昔ながらの方法でもあるが、節電の必要性が叫ばれるなか再び注目されている。
昨年は定番商品のゴーヤがよく売れたというが、種苗メーカー「サカタのタネ」(横浜市)によると、今年のゴーヤの売り上げは昨年比3%増とほぼ同じ。
一方で今年、新発売したミニメロン「ころたん」がよく売れているという。
一般のメロンとは異なり、約500グラム程度と軽いため、ネット栽培に向いているといい、味もさわやかで甘いという。
今年4月下旬に同社直営の園芸店に並べたところ、約千株が4時間で完売。
また、花を楽しめる品種も人気で、アサガオは2割増、ヒルガオの仲間のミナロバータは2.6倍の売り上げだという。
大阪府立花の文化園(大阪府河内長野市)の担当者によると、花も実も楽しめる「パッションフルーツ」がおすすめだという。
果実はジュースやジャムに利用でき「家庭で南国気分が味わえる」。
育て方などを指南する講習会を開いたところ、予想をはるかに上回る約100人が参加した。
サカタのタネの広報担当者は「昨年は定番のゴーヤを育てた人も多かったが、今年は、変わったものに挑戦したいと思う人が多いのでは」と分析する。
一方、同府大阪狭山市では緑のカーテンの取り組みを進めようと、市民にゴーヤの苗を無料配布。
7月からは緑のカーテンなどにまつわる川柳のコンテストも開催する予定だという。
吉田友好市長は「川柳好きが緑のカーテンに興味を持つといった相乗効果も期待したい」と話している。
産経新聞より
2012年06月18日
身近な節電・省エネ
東日本大震災をきっかけに、企業での節電、省エネに対する意識は高まるばかりだ。
今年の夏も全国的に節電への対応が迫られており、企業の事業所や工場にとっては、ますます厳しい夏になることが予想されている。
しかし、企業にとっての節電、省エネは震災がきっかけに大きく注目されることになったが、地球温暖化や自然環境の保全、事業コスト削減など様々な理由でここ近年大きな経営課題となっていたことは間違いない。
企業はこれから一層、様々な知恵を絞り、事業に影響を与えずに節電や省エネを効果的に実現していく必要がある。
その"先駆者"を紹介しているのが、BSジャパンで放送している『省エネの達人(企業編)』(毎週水曜・21時54分~)というテレビ番組だ。
この番組では、社内でアイデアを出し合って様々な省エネを実践している企業の取り組みを、"達人の技"として紹介。
製造業や、サービス業、福祉施設など多様な業種の取り組みを観ながら、節電だけでなく、ガスや水道の省エネ、リサイクル、設備とその運用の改善に至るまで、様々なテーマの省エネテクニックを学ぶことができる。
2012年5月で放送回数100回を迎えた人気番組だ。
この番組を提供する日本テクノ株式会社広報室の中山大志郎氏によると、この番組の目的は、普段はなかなかイメージすることができない企業の省エネに対する具体的な取り組みやその効果、省エネを推進する企業に起きた様々な変化などを、実際の企業の事例を観ることでイメージしてもらうことだという。
番組のきっかけは、同社が省エネソリューションを提供している34,000件の事業場の中で、各社がそれぞれに実践している省エネへの様々な工夫や努力を、世の中にもっと知ってもらいたいという思いだったのだそうだ。
「大規模な企業の省エネの取り組みや、家電メーカーなどBtoC分野での省エネ技術はニュースになりやすいが、日本経済の大部分を占める中小企業の省エネの実態が世の中に知られる機会は少なかった。
その実態を紐解くことによって、1社でも多くの中小企業にもっと省エネに関心を持って欲しかった」と中山氏は語る。
100回以上の放送の中で取り上げられてきた中小企業の省エネへの工夫は、どれも興味深いものばかりだ。
例えば、古い工場を解体・改築せずにその中に小さい作業場を建設することでコストと廃棄物を抑えた「工場内工場」や、エアコンを使わずに窓から入る風と換気扇だけで室内の体感温度を下げる工夫、そして空調の吹き出し口にある"風切り板"を取り外すことでよりダイレクトに室内を冷やす工夫など、どれも中小企業ならではの"手作りの省エネ"ばかりなのだ。
番組を観れば、自分の会社でも実践できる省エネテクニックが見つかるかもしれない。
しかし中山氏によると、この番組で伝えたいことは、必ずしも「省エネをしましょう」ということだけではないという。
本当に伝えたいことは、省エネを実践した先に企業に起きる"変化"なのだ。
中山氏は「誤解を恐れずに言うと」と前置きしたうえで、「企業が省エネを行う理由は、その経済的メリットが全てだ」と語る。
具体的には、省エネとは企業にとってエネルギーや資源などの無駄を省く作業であり、それはつまり企業の無駄なコストを削減するという効果を生み出すことになるのだ。
生産性を犠牲にしない範囲で省エネを推進することによって、企業の本質的な能力を維持しながら、よりコンパクトな経営が可能になるのだ。
しかし、一方でこれは誰かが推進するのではなく、企業全体で共通の意識を持つことが重要だと中山氏は語る。
つまり、オフィスにとって身近な省エネである"節電"をきっかけにして、省エネに対する意識を連鎖的に社内に浸透させることが重要となってくるのだ。
例えば、同社が企業向けに提供しているスマートメーター「ERIA」は、社内の電力消費を監視して使いすぎた場合に警告を発報するようになっているのが特徴だ。
これを社内に導入することで、
(1)まず警告が発報された場合に無駄な電気を消そうと努力する。そして次に
(2)この警告が発報されないように電気の消し忘れなどに注意するようになる。そして次に、
(3)更に節電を効率化できる道具(人感センサーなど)を導入するようになり、こうして生まれた節電への意識は次に、
(4)その他の資源の無駄使いのチェックに意識を向けるようになる。
これを社員全員で意識的に行うことにより、資源だけでなく業務に関することまで会社のあらゆるものに対するコスト意識が芽生え、経営に良い影響を与えることになるのだ。
中山氏は、「会社、組織の中で"省エネ""無駄なコストの削減"が共通語になることで、組織の意識改革が急速に進み、強い組織を生み出すことに繋がるだろう」と語る。
省エネをきっかけにして会社全体でコスト削減に対する高い意識を養うことによって、社内に意識改革をもたらすことが、省エネの本当の目的なのだ。
最後に、同社がテレビ番組『省エネの達人(企業編)』を通じて企業にどのようなメッセージを届けたいかを伺った。
「(震災による)節電の必要性が切迫するずっと前から、地球環境の保全を目的とした日本の省エネ技術は世界をリードしてきた。しかし、省エネは技術が実現するのではなく、使う人の意識改革がなければ実現しないものだ。番組を通じて様々な企業の"変化"を伝えることで、省エネによる企業の意識改革に高い関心を持つ企業を1社でも多く生み出したい。そして、環境に優しい企業社会を生み出すことが、番組と日本テクノの最も大きな目標だと考えている」。
japan.internet.comより
2012年06月17日
廃地活用し若者就農
茨城県那珂市の農業生産法人「グリーンファーム」(黒岩勝彦社長)が、高齢化や後継者不足が深刻な農業に若者を呼び込もうと新たな取り組みを始めた。
市農業委員会や農業専門学校と連携、若者に農地と農機具を提供して農業をしてもらうことで、荒れた農地の有効活用と資金のない若者の就農との一石二鳥を狙う。
農業人口の減少に伴い、耕作放棄地が増加し続けている「負のスパイラル」を打破する挑戦だ。
同社は水戸市で堆肥生産などを行っていた飯塚正二郎さん(59)らが昨年4月に設立。
那珂市内の那珂川沿いで、農地として使われなくなり、荒れていた土地を約5カ月かけて再生。
現在はジャガイモが育つ。
市農業委員会が仲介役となって地権者の承諾を得た。
同社が現在那珂市や水戸市などに所有する計50ヘクタールの農地のうち、13ヘクタールは耕作放棄地を再生した土地だ。
県農村環境課によると、県内の耕作放棄地は2万1,120ヘクタール(2010年)。
2005年と比べて763ヘクタール増加した。
県は耕作放棄地の再生に補助金制度を設けているが効果はほとんどないという。
その背景には農業従事者の高齢化があり、世代交代も進んでいない。
県立農業大学校(茨城町)の2011年度の卒業生74人のうち、就農したのは36人と半数に満たない。
卒業生の約4割は両親が農家以外だが、同校は「非農家の学生は農地もなく、就農するのは難しい」と話す。
農業従事者の確保を目的とした国の融資制度もあるが、那珂市農業委員会の吉原誠一会長(69)は「いずれは返さなければならない。農業は浮き沈みがあるので、若い人は『やっていけない』となってしまう」と実効性を疑問視する。
そこで飯塚さんは、耕作放棄地を再利用して農地を増やす取り組みと並行し、新規就農者を募集。
自立したいと考える若者に農地や農機具を提供する事業を始めた。
今年度は農業専門学校から4人が正社員として入社。
飯塚さんは「これまでは農地と就農希望者の接点がなかった。新規就農者が自立できるように育てる仕組みを作りたい」と話している。
【杣谷健太】
毎日新聞より
2012年06月15日
「近江兄弟社小」に顕彰委員長賞
近江八幡市市井町の近江兄弟社小(武藤敬助校長、児童数174人)が11年前から手掛けてきた「兄弟社村ビオトープ」での活動が、11年度の日本ビオトープ協会顕彰の「顕彰委員長賞」に選ばれ、同小5年の岡田創暉君(11)がジュニアリーダー賞を受賞。
岩手県盛岡市で8日に開かれた総会で表彰され、「ダブル受賞」に輝いた。
「兄弟社村ビオトープ」は、琵琶湖の内湖・西の湖と北ノ庄沢の間にあり、近江兄弟社学園が運動場用地に取得した土地の一角に2001年から整備してきた。
広さ約1,000平方メートルで、取得時は荒れ放題の土地だったが、同校の児童や保護者らが池や森や畑を作り、多様な生態系空間に育てた。
秋にはドングリの実が採れ、カブトムシやクワガタも育つ「宝の森」や、水中生物の観察ができる池、夜には街の明かりが遮断され夜空の星も観察できるお椀型の集会場「星の観測所」なども設けられ、環境学習に最適の場所となっている。
昨年10年目を迎え、創設当初からアドバイスを受けていた日本ビオトープ協会のメンバーの勧めもあり、顕彰に応募したところ、長年の実績や取り組みの成果などが評価された。
岡田君は1年生の頃から積極的に参加、ビオトープ池のミジンコなどの研究などが評価されダブル受賞となった。
14日には受賞後初のビオトープでの活動を行った。
30度近い陽気の下、約2時間、全校児童が魚取りや生物の観察を行った。
長年指導に当たる田中文雄教諭は「ここはもともとホタルの名所でもあったので、いつかホタルも飛び交うような場所にしたい」と夢を語っている。
武藤校長は「11年間の取り組みが評価され大変ありがたい。今後はどう継続し守ってゆくかが課題だ」と語り、岡田君は「いろいろな微生物がいて楽しいところ。すばらしい生態系なので後輩たちにも引き継いでゆきたい」と語っていた。
同協会は2008年から全国で優れたビオトープ活動をしている企業や学校などを表彰している。
【斎藤和夫】
毎日新聞より
2012年06月14日
クニマス、生きたまま展示へ
山梨県は13日、クニマスとみられる稚魚を7、8両月に県内3カ所で展示すると発表した。
今月中にもクニマスのDNA型の鑑定結果が判明する予定で、展示前にクニマスと断定される可能性もある。
県花き農水産課は「ぜひ生きたクニマスを見てほしい」と話している。
同課によると、稚魚約10匹を水槽に入れて展示する予定。
展示予定の稚魚は1月ごろにふ化し、展示中には3センチ前後の大きさに成長している見込み。
展示は来月20日から「県立富士湧水の里水族館」(忍野村忍草)と「西湖コウモリ穴」(富士河口湖町西湖)で、8月10日ごろからは「県立博物館」(笛吹市御坂町成田)で開催予定の企画展「クニマスは生きていた 山梨おさかな発見物語」に合わせて、それぞれ展示する。
期間はいずれも1カ月間程度の予定。また、京都大の中坊徹次教授を招いて「クニマスシンポジウム」を11月10日に、県立文学館(甲府市貢川1)で開催する。
県水産技術センターは、昨年秋から富士河口湖町の西湖で捕獲した個体から人工交配を行い、ふ化に成功。
現在は稚魚約1,500匹を飼育している。
これまでの調査で、消化器官の「幽門垂(ゆうもんすい)」やエラ部分の「サイハ」の数が資料などとほぼ一致したほか、水深の深い場所に産卵するなど、クニマスの生態の特徴が確認されている。
クニマスは秋田県の田沢湖で1940年ごろに死滅したとされ、環境省のレッドリストでは絶滅種とされていたが、西湖で約70年ぶりに生息が確認された。
【水脇友輔】
毎日新聞より
2012年06月13日
再生エネ活用模索
地域でのエネルギー自給体制を掲げて全国の中小企業家で結成した「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」(東京都)に京滋の経営者も参加し、地元で活動を広げつつある。
勉強会や議論を通じて再生可能エネルギー活用の在り方を模索し、大企業中心に経済界が原発再稼働を求める中で、中小企業の視点で対案を示そうとしている。
同ネットは3月に発足、全国の町工場や工務店、食品加工会社の経営者ら約450人が参加している。
食肉製造販売の千成亭(彦根市)の上田健一郎社長(50)は設立時から関わり、滋賀県の世話役を務める。
福島第1原発事故をきっかけに「食と同じようにエネルギーも地産地消にこしたことはない」と考え、日本商工会議所青年部の活動で知り合った鈴木悌介・同会議世話役代表の呼びかけに応じた。
滋賀県内の会員は約10人で、原発再稼働が問題となる中、初の地域企画として16日に彦根市で、再生可能エネルギー活用を進めるドイツのドキュメンタリー映画「第4の革命 エネルギー・デモクラシー」の上映会を催す。
今後、勉強会などを通じ、活動を具体化させるという。
京都府でも会員約10人が活動しており、世話役の一人の大村工務店(宮津市)の大村利和社長(50)は「核廃棄物は処理できる保障がない。地球環境の循環の中でエネルギーも考えるべき」と訴える。
大村さんは約10年前からペレットストーブ販売など木質バイオマス普及に取り組んできた。
「以前は変わり者だったが、今は周りの意識が変わってきている」と話し、地域での営業活動や所属する環境団体で情報発信するという。
全国で先進事例のデータベース化や節電ノウハウの情報交換も計画されている。
近畿地区の世話役代表で、大阪府高石市で建設業を営む小園浩幸さん(49)は「中小企業には知恵やものづくりの力がある。原発がなくてもエネルギー供給できる代替案を提唱したい」としている。
京都新聞より
白熱電球の販売自粛要請
経済産業省と環境省は13日、節電効果の高いLED(発光ダイオード)電球の普及を呼びかけるとともに、白熱電球の販売自粛を照明メーカーや家電量販店などに要請する。
夏場の電力不足に備え、小売業界による販売を含め、切り替えを前倒しする狙い。
同日、都内で開く会合には、政府側から細野豪志環境相や、経済産業省の中根康浩大臣政務官が出席。
民間側からは照明メーカーなどで構成する「省エネあかりフォーラム」の恒川眞一代表(東芝ライテック取締役)や、ビックカメラの加藤周二顧問らメーカー、量販店が参加する。
LED電球の消費電力は、白熱電球の約6分の1とされ、寿命も長い。
このため政府は平成20年、国内の白熱電球の製造・販売を自主的に中止するようメーカーに要請。
これを受け東芝、三菱電機のそれぞれのグループ会社が既に白熱電球の製造を中止、パナソニックは今年度中に終える計画で、販売を取りやめた量販店もある。
環境省によると白熱電球の平成23年の出荷は4,300万個と、10年間で約3分の1まで減少。
これに対し、LED電球は平成23年に2,400万個まで増えている。
LED電球は白熱電球に比べ消費電力が2割前後で済む。
寿命も約40倍、電気代など1年間のコストも大幅に低い。
ただ、40ワットタイプの白熱電球の価格が100円程度なのに対し、同タイプのLED電球は1,000~3,000円と割高な点が普及のネック。
細野環境相は12日の閣議後会見で、「夏に向けて(LED電球に)切り替えてもらえるよう要請したい」と話していた。
産経新聞より
2012年06月12日
防災メモリアル公園構想
ホテルメトロポリタン盛岡(盛岡市盛岡駅前通)で6月9日、「東日本大震災津波からの復興まちづくりフォーラム」が開催された。
主催は岩手県。
会場には県内の大学生を含む市民およそ200人が来場。
第1部の基調講演では岩手県の上野善晴副知事が復興計画について説明。
続いて造園家で東京都市大学環境情報学部教授の涌井雅之さんが登壇し、「後世に引き継ぐふるさと三陸のまちづくり」をテーマに、里山など自然と融合したまちづくりや陸前高田に予定されている国立防災メモリアル公園の構想について持論を展開した。
第2部はパネルディスカッションを実施した。
テーマは「震災の防災文化教育の継承」「復興まちづくり」「震災の教訓を伝承するための施設」の3つ。
会議は円卓式で涌井さんをファシリテーターに、陸前高田市の戸羽太市長や奇跡のおかみで知られる旅館経営の岩崎昭子さんほか、地元の建設業や専門家、行政マン、県内の大学生を交え、三陸の復興のあり方について議論した。
席上、涌井さんは「防災よりも『減災』『克災』という考え方が大切。
340年前から高田松原に引き継がれてきた地域の知恵を生かしてほしい」話した。
戸羽市長は「残された一本松には悲しみもあるが希望もある。個人的には今の(津波で破壊された)市庁舎を見て涙しか出ないが、(この地域が)いずれ希望の見える公園になれないか考えている。東北だけでなく日本全体の問題として捉え、子どもたちが夢を追いかけることができる時代を作っていきたいし、ここにいる学生たちに期待したい」と締めくくった。
三陸経済新聞より
2012年06月11日
「エコ・コンシェルジュ」
家電・流通業界向けの人材派遣などを手掛けるパソナエンパワー(東京都千代田区)は、一般消費者に対して節電対策やエコ製品などに関するアドバイスを行う人材「エコ・コンシェルジュ」の育成を始める。
企業が提案するさまざまな節電関連の製品、サービスについて、分かりやすく説明する役割を担う。
同社本社と関西支社(大阪市中央区)で、それぞれ7月5日、17日から育成プログラムをスタートさせる。
5日間の研修で、電気の基礎や家庭で使われるエネルギーの用途やコスト、給湯設備や冷暖房機器などの効率的な利用方法、省エネ家電、太陽光発電、燃料電池などについて幅広く学ぶ。
同社への登録者を対象としており、参加費は無料。未登録者は登録したうえで受講を申し込む。
定期的に開催していくという。
研修終了後は企業のショールームや住宅展示場、環境関連のイベント、家電量販店などで働く。
電力需要が厳しさを増す中、節電や省エネへの関心は高まっており、「消費者と企業をつなぐ人材育成を目指す」(同社)考えだ。
産経新聞より
2012年06月08日
廃油をバイオ燃料化
ひきこもりやニートの若者の就労支援をしている企業組合「労協センター事業団但馬地域福祉事業所」(豊岡市幸町)が、廃油をバイオディーゼル燃料にリサイクルする事業に乗り出す。
廃食用油の回収にJR豊岡駅前の商店街も協力する。
リサイクル事業は18日から、旧大森小学校校舎(豊岡市竹野町桑野本)でスタートする。
同校舎で労協センターは若者の職業訓練をしている。
豊岡駅通商店街振興組合はサラダ油やごま油などの廃食用油の回収に協力する。
同組合事務所など商店街3カ所で無料回収をする。
市は2007年から、豊岡学校給食センター(同市森)で、学校給食の廃食用油をバイオ燃料にリサイクルするモデル事業を始めた。
給食センターの配送車の燃料に使用している。
労協センターが、市のモデル事業を引き継ぐ。
市はモデル事業を給食以外にも広げるため、労協センターにバイオ燃料の精製機を無償貸与する。
労協センターは、廃食用油の回収を市内で呼びかける。
バイオ燃料の販路も開拓する。
給食センターから出る廃食用油を業者に販売すると、年間約70万円の売り上げを見込めるという。
伊藤剛所長は「リサイクルの輪を豊岡で広げていきたい。
新しい産業として成り立たせ、職業訓練生の働き口になることも狙っている」と話している。
労協センターはリサイクル事業開始を記念したフォーラムを17日午前10時、旧大森小校舎で開く。
参加無料。
【皆木成実】
毎日新聞より
「東京ピクニック」
昭和記念公園(立川市緑町)みどりの文化ゾーンで10月6日~8日の3日間にわたり、「東京ピクニック」が開催される。
主催は「東京ピクニックプロジェクト」(渋谷区)、企画制作は「TEAM LIMITED」(渋谷区)。
公園でピクニックを楽しむ同イベントは昨年に続き2回目。
http://www.trims.co.jp/blog2/mt-static/images/formatting-icons/link.gif
前回は楽器作りや青空ヨガなどのワークショップや、手作り品が集まったクラフトマーケット、ナチュラル・フードなどの飲食ブースのほか、音楽ライブなどのイベントを繰り広げ、2日間で1万5000人を動員した。
「自然とのふれあいや野外活動の素晴らしさを、最も気軽なアクティビティである『ピクニック』で体感してもらいたいと思い企画した」と同プロジェクトの青田大輔さん。
「身近な環境の中で楽しめる新しい外遊びや、過ごし方を提案したいと思った」とも。
テーマは「ソトであそぼう!」。
今回は開催期間を3日間に拡大し、ピクニックに参加した人数でギネスに挑戦するほか、会場を、飲食店の集まる「PICNIC GOHAN」、手作り品や雑貨などを集めた「CRAFT MARKET」や「GENERAL STORES」、地元産を中心とした野菜や果物などをそろえた「FARMERS MARKET」のほか、NPO・NGOの出展による「NPO・NGO GARDEN」などのエリアに分け、ブースを展開する。
6月から出店者の募集も始めた。
「このイベントは、みんなで、ソトで楽しめる場を作りたいという思いからスタートした。ぜひ地元の方々と一緒に場づくりができれば」と青田さん。
入場無料。
開催時間などの詳細は今後発表していく。
第1次出店募集締め切りは6月20日。
詳細はホームページで確認できる。
立川経済新聞より
2012年06月06日
デル、ヒ素ゼロガラス
デル株式会社は、環境配慮型の液晶ディスプレイ6製品を6月6日より順次発売する。
今回の全モデルでヒ素ゼロガラス、水銀ゼロLEDパネルを採用し、25%以上のリサイクル素材を使用。
環境に配慮したモデルを揃えた。
22型はプロフェッショナルシリーズの「P2213」、Eシリーズの「E2213」を6月6日に発売。
価格は順に20,980円、18,980円。
両製品ともにアスペクト比16:10の1,680×1,050ドット(WSXGA+)パネルを搭載。
そのほかの仕様は、応答速度5ms、コントラスト比 1,000:1(P2213は最大200万:1)、輝度250cd/平方m、視野角が上下160度/左右170度。
パネルはノングレアと3HハードコーティングのTN方式。
P2213は、DisplayPort、DVI-D、ミニD-Sub15ピンのインターフェイスとUSB Hub、高さ/スイベル/チルト調節とピボット対応の高機能スタンドを備える。
E2213のインターフェイスはDVI-D、ミニD-Sub15ピンの2系統。
19型は4製品。
アスペクト比5:4/1,280×1,024ドット(SXGA)対応2製品を6月6日より、アスペクト比16:10/1,440×900ドット(WXGA+)対応2製品を6月12日より発売する。
SXGA対応のプロフェッショナルシリーズ「P1913S」は、DisplayPort、DVI-D、ミニD-Sub15ピン、USB Hubや高機能スタンドを装備し、価格は16,980円。
Eシリーズ「E1913S」は、ミニD-Sub15ピンのみで、価格は14,980円。
そのほかの仕様はほぼ共通で、応答速度5ms、コントラスト比1,000:1(P1913Sは最大200万:1)、輝度250cd/平方m、視野角が上下160度/左右170度。
パネルはノングレアと3HハードコーティングのTN方式。
WXGA+対応のプロフェッショナルシリーズ「P1913」は、DisplayPort、DVI-D、ミニD-Sub15ピン、USB Hubや高機能スタンドを装備し、価格は17,980円。
Eシリーズ「E1913」は、DVI-D、ミニD-Sub15ピンの2系統を備え、価格は 13,980円。
Impress Watchより
2012年06月05日
汚染水の浄化に新技術
放射性物質の除染作業が故郷・福島の復旧に重くのしかかっている。除染に携わる人たちの思いを通じて、課題を探った。
イネを刈り取った後のもみ殻を使って汚染水を浄化する。
東京電力福島第1原発の北23キロにある福島県南相馬市の会社が新たな技術を開発した。
社員22人の地質調査会社「庄建技術」。
「地質調査会社がなぜ除染をと不思議がられもするが、われわれは今後30年以上、この土地で水とつき合っていかねばならない」
鈴木克久社長(64)は袋からもみ殻をすくい上げた。
表面の細かい毛が放射性セシウムを吸着する。
東日本大震災と原発事故後、仕事は津波の到達場所を測量する下請け調査程度にまで激減した。
汚染調査に訪れた研究者を案内し除染の必要性を強く感じた。
「会社を育ててくれた地元へ恩返しがしたい」
除染で出た汚染土の仮置き場の確保が難航する中、限られた仮置き場を有効に使うためにもセシウムを吸着させることで汚染土の量を圧縮する「減容化」技術が求められる。
これまでヒマワリや藻、ジェル、ドライアイスなどが試された。
鈴木さんは当初、貝殻やヨーグルトを地面にまいてみた。
偶然、田に打ち捨てられたもみ殻が汚染水を吸い、茶色いあめ色に変色しているのを見つけた。
もみ殻を袋に詰め水路に2カ月沈めると、吸着材である鉱物ゼオライトの10倍、1キロ当たり2万2千ベクレルのセシウムを吸着し最大93%を除染できた。
有効な技術を探す県の実証事業に選ばれた。
事故後、除染技術はいや応なく進歩した。
多くは既存技術を生かした民間の知恵によるものだ。
福島県央の須賀川市にある堆肥会社「福萬産業」は従業員8人のうち5人が地元出身。
東北地方でパパイアを栽培するため平成8年に開発した温室暖房用ボイラーを改良し、除染用の炉「ファイヤーサイクロン」を試作した。
汚染土などを1,500度で燃やし、灰と、セシウムを含んだ煙とに分離。
煙を水槽にこしとり土を100分の1まで圧縮する。
会社は微生物の培養に使う大気が汚染され昨年4月、事業所のある山形県天童市へ移転を余儀なくされた。
小林功一社長(59)は「離れても気持ちは福島にある。地元企業の意地をみせたい」と話した。
環境省や県に報告された新技術は50件を超えるが、昨年12月に示された除染の指針に加えられていない。
多摩大学の井上一郎名誉教授(76)=先端技術論=は「基準や費用が定まらなければ市町村で実用化できない。除染を効率よく進めるため国は素早く対応すべきだ」と指摘する。
南相馬市は住民7万人のうち子育て世代を中心に3万人が街を離れた。
空き家が目立ち閉鎖した店も多い。
鈴木さんは「このままではいずれ街がなくなってしまう。セシウムをなくして初めて若者が戻る。故郷が復活できる」と話す。
もみ殻を使った除染は農家に広がり始めた。
鈴木さんは特許を取ったものの、無償で技術を教えている。
産経新聞より
2012年06月04日
「スーパークールビズ2012」
日本橋三越本店(中央区日本橋室町1)で6月1日、「スーパークールビズ2012」のキックオフ・イベントが開催された。
主催は小池百合子元環境大臣が顧問を務める団体「環境ビジネスウィメン。
スーパークールビズは、昨年以来高まった節電の必要性を踏まえ、クールビズを通した節電への取り組みを例年以上に強化しようとするアクション。
本年度は、1人1台のエアコンの使用を止め、涼しい場所をみんなでシェアする「クールシェア」をコンセプトに追加する。
同イベントでは、その本格開始を宣言し、スーパークールビズに向けたファッション提案を行う。
オープニングセレモニーでは、横光克彦副大臣と歴代の環境大臣4人がスーパークールビズキックオフを宣言。
「かりゆしウエアの日」にちなみ、お笑いタレントのパンクブーブーが沖縄の伝統織物を使ったシャツ「かりゆしウエア」を紹介した。
各百貨店がコーディネートするスーパークールビズ向けファッションをショー形式で紹介した「クールビズ・コレクション」では、軽量で涼しく、しわになりにくい、家で洗えるなどの利便性を備えながら、きちんとした印象も与えるビジネス向けファッションを着用したモデルが次々とステージに登場。
NHKと民放キー局の男性アナウンサー6人がモデルとして参加したほか、歴代の着物の女王が浴衣や夏用着物のファッションを披露した。
日本橋経済新聞より
ワインボトルを“変形”
ワインボトルをリサイクルしたテーブルウエア「funew」(ふにゅ)が注目を集めている。
木本硝子(東京都台東区)の商品で、ワインボトルの原型を生かしつつ、トレーやコップに変形したものだ。
6月のエコ月間に先駆けて5月14日から百貨店で店頭販売を始めたところ、当初予測した3倍の個数を売り上げた。
そのユニークな形状に店頭では「面白い!でも何に使うの?」という声が多いそう。
ところが、おつまみやオードブルをのせるお皿などを提案すると、特にレストラン経営者やシェフが高い関心を持ち、1人で6~10個をまとめて注文する人もいる。
funewにはボトルを平らに変形させたトレー(4サイズ)とボトルの下部の部分の形をそのまま生かしたコップ(3サイズ)がある。
原材料は自治体が回収したワインやシャンパンのボトル。
通常のリサイクルは約1,500度の温度でガラスをドロドロに溶かしてから新たに“成形”するのに対し、funewは約半分の温度で“変形”させる。
ボトル上部の細い注ぎ口部分を取っ手のように持ち上げた加工は、「すべてが平らだと机から持ち上げる時につかみにくい」という顧客の声を反映して改良したという。
また、カットした断面を研ぎ、火にあてて滑らかな飲み口にするコップの加工には、微妙な火加減を見極める熟練した職人技が生きている。
商品名のfunewは「fun」と「new」を合わせた造語で、ボトルを“ふにゅっ”と変形するイメージにもかけている。
同社の木本誠一氏は「エコに興味があっても何から始めていいか分からないという人が多い。国内のガラス産業が海外の安価な商品に押され気味で厳しい局面にあるなか、職人の技を生かし、面白い商品を地球にも優しい加工法で提案したいという思いから開発しました」と語る。
木本氏は台東区のモノづくりを活性化する地域イベント「台東モノマチ」の運営にも携わっており、東京スカイツリーのお膝元として東京下町の技術が脚光を浴びる今、職人の新たなビジネスチャンスにもつなげたいとしている。
一方でボトルの中身を丁寧に洗浄し、ラベルを綺麗に剥がす作業には手間がかかり、廃棄よりリサイクルの方が割高になってしまう現状がある。
投入されたタバコなどを取り除いたり、特に剥がしにくいチリ産ワインのラベルの除去にてこずったりと、リサイクルならではの苦労も多い。
「2月にあったホテルやレストラン関係者向けの展示会では、特に米国や欧州の一流ホテルチェーンが面白さよりもエコな観点を高く評価してくださり、好評でした。例えばオーガニックワインや食材にこだわるお店で、エコな観点からfunewを使っていただけたらうれしいですね」と木本氏は話す。
8月にはニューヨークや北京の展示会にも出品する予定だという。
6月からは同社のオンラインショップでも販売を開始。
新たなエコの形は国内外からますます注目を集めそうだ。
日経トレンディネットより
2012年06月01日
「おおはし里の杜」
首都高速道路は5月31日、東京都目黒区にある大橋JCT(ジャンクション)・大橋換気所で、地元の小学生を招いた稲作体験を実施した。
首都高では大橋JCTの周辺に、代々木公園、駒場公園、目黒川といった今でも自然が残されたスポットが点在することに着目し、大橋JCTを緑化して周辺地域と連携させ「エコロジカル・ネットワーク」を形成するプロジェクトを進めており、この一環として、大橋JCTと一体になった大橋換気所の屋上スペースに周辺環境の再現を目的とした「おおはし里の杜」を整備している。
屋上の約1,100m2というスペースを使った「おおはし里の杜」には、もともと周辺に生えていた植物を移植し、小川と池を設置。
さらに草土手に囲まれた2つの水田も用意されており、1年を通じて水をはる冬水田んぼとすることで、メダカなどの生息地としている。
また、昨年から近隣にある菅刈小学校の自然学習の場としても利用されることになり、小学生による稲作体験は今年で2年目を迎えている。
会場に訪れた37人の小学生たちは、まず会議室で東京農業大学の非常勤講師である梅室英夫先生から田植えの手順や注意事項などについてレクチャーを受け、その後、実際におおはし里の杜の水田に移動して田植え体験を行った。
この地元小学生による稲作体験は、7月に生育状況の観察、秋に刈り入れが行われる予定となっている。
Impress Watchより