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2012年05月31日
ミスの「見える化」
ファクスの送り先を間違える、書類に誤った数字を記入してしまう、連絡ミスで顧客からクレームを受ける―。
新年度が始まって2カ月。
業務にもイージーミスが出やすくなる時期だ。
極力減らして業務をスムーズに進めるにはどうしたらいいか、専門家に聞いた。
『事務の仕事がムリなくミスなくはかどる本』(日本能率協会マネジメントセンター、1,575円)などの著書がある人材育成プロデューサー、藤井美保代さんは「企業を取り巻く環境が厳しくなり、業務は増えているのに人が減り、残業も減っている。従来と同じ仕事の仕方では対応できず、ミスも重なるケースが増えている」と指摘する。
効率的にミスなく仕事を進めるため、藤井さんが勧めるのはまず机周りの整理。
事務職なら特に重要だ。
散らかっているために大切な伝言メモが埋もれてしまったり、顧客からの問い合わせに必要な書類が見つからず、返答が遅れたりするミスを防げる。
「右利きの人なら右側に筆記用具を置き、左側に電話を置く。また、よく使うものは手前に置くなど仕事の導線に沿ったレイアウトにすることが大切」と藤井さん。
つい増えてしまう書類も「まずは捨てる」という意識で選別。
迷うものは「迷い箱」を作り、保管する。3カ月たっても一度も開くことがなかったら思い切って捨て、すっきりしたレイアウトを保つよう心掛ける。
効率的に仕事を進めるための「基地」を作ったうえで、取り組みたいのがミスや業務の「見える化」。
藤井さんは、ミスの(1)事実(2)原因(3)再発防止策―を書き出したミス日記を勧める。
ミスをしてしまった直後は感情的に落ち着かないが、文字にしてみることで冷静に分析できる。
「気分的に楽しい作業ではないが、自分のミスの傾向をつかむことができる」という。
「見える化」は、仕事の効率アップにも有効だ。
例えば、電話のやり取りが多い顧客の名前や所属、自社の担当者を五十音順に表にして常備しておくと、たとえ名前が一度で聞き取れなくても相手が誰であるか見当はつく。
聞き返して相手の気分を害することはない。
また、仕事の進捗(しんちょく)状況も、(1)未処理の書類(2)返事や決裁待ちなどで保留中の書類(3)処理済みの書類―と分けて整理すると、自分の仕事がどこまでできているのかが目で確認でき、納期を意識するのに役立つ。
表などを作るための手間はかかるが、将来の時間を節約するための投資と考え、負担にならないように1枚の紙におさめるように作るのがポイントだ。
藤井さんは「できることから個人で取り組めば、誰でもミスを減らすことができる。人は責めず、どうやったら防げるかという仕組みを職場全体で考える仕組み、工夫が大切です」とアドバイスしている。
ミスを減らすためには仕事のスケジューリングも大切だ。
昼食を食べた直後の午後一番は、集中力が落ちてしまいがち。
1週間のサイクルでみると、週末休みの場合、最も集中力が落ちやすいのは木曜日の午後早く。
逆に効率が上がるのは火曜日の午前中という。
こうしたサイクルを頭に入れて仕事の段取りをつけるのも手だ。
また、朝食の欠食率は20、30代の男性の約3割、女性の約2割に上る。
文部科学省の全国学力・学習状況調査では、毎日朝食を食べる子供ほど学力テストの正答率が高いという傾向が出ており、エネルギー補給の意味でも朝食をきちんと食べることも大切といえそうだ。
【戸谷真美】
産経新聞より
2012年05月29日
「レモンの石碑」
レモンの生産量日本一を誇る尾道市瀬戸田町(生口島)で、国産発祥の地をアピールする「レモンの石碑」が完成し、28日に除幕式が行われた。
参列者は先人の苦労に思いをはせ、県が展開している「広島レモン」ブランドのPRと産地振興を誓った。
石碑はしまなみ海道の多々羅大橋を臨むサイクリングロード脇に設置された。
イタリア産大理石製で、幅約1.7メートル、台座を含む高さ約1.6メートル。
「国産レモン発祥の地 ~せとだ・エコレモン~」のタイトルで、同町でのレモン栽培の歴史が刻まれている。
式では、県や尾道市、JA三原などでつくる「瀬戸田地域果樹振興対策会議」の宮本一志会長(66)が「先人の苦労と歴史を後世に伝え、決意を新たに柑橘産地として発展させたい」とあいさつ。
関係者が除幕した。
昭和57年、近くの通称「レモン谷」入り口の国道317号沿いに、生産者有志が木製の「発祥の地」碑を設置していたが、風雨で劣化し10年ほど前に撤去された。
このため、昨年から新たな碑の設置を進めていた。
JA三原によると、同町では明治初めから柑橘の栽培が始まった。
レモンは昭和初年から本格的にスタート、日本一の産地になった。
昭和39年の自由化で壊滅的打撃を受けたが、安全性を重視して復活。
平成24年産も約2,400トンを見込み、國川剛平組合長は「量、質とも日本一の産地と自負している」と述べた。
産経新聞より
2012年05月28日
“市民出資”でソーラー発電事業
市民の資金を集めて太陽光発電パネルを住宅や事業所などに取り付け、発電した電力を電力会社に売電する。
そんな“市民出資”型の太陽光発電事業が活発化している。
環境ベンチャーの「ソーシャルエネルギー」(長野県松本市)が拡大に乗り出したほか、東京都多摩市の市民グループが市民共同発電ビジネスの構想を打ち出した。
「未来の子供たちに住みよい社会環境を残したい」
片瀬開(かい)社長がそうした思いを強め2011年7月に設立したのが、再生可能エネルギーの普及事業を主力とするソーシャルエネルギーだ。
起業のきっかけは、昨年3月の東日本大震災と福島第1原発事故。
その影響を深刻に受け止め、市民の力で発電し地域内で消費する「地産地消型エネルギーシステム」を広める一助になりたいと考えた。
そこで同社は、長野県松本市や安曇野市などで市民出資型太陽光発電事業を拡大する。
今年度中を目標に、100戸の戸建住宅に太陽光パネルを新設する。
拡大を狙う事業は「おひさま0円システム2012」。
その推進役「おひさま進歩エネルギー」(同飯田市)と提携し、松本市周辺での事業運営を始めた。
流れはこうだ。
例えば、松本市在住の家族が太陽光パネルを初期費用ゼロで屋根に付ける。
設置後9年間は、月1万9,800円(出力3.2キロワットの場合)を定額で支払う。
省エネ努力によって電力会社への売電を増やせば、月々の負担を減らせる。
さらに、全国の市民からの出資金を元手に発電設備に投資する「おひさまファンド」を使うことも特徴。
各家庭はファンドに「パネル設置料」を払う。
ファンドは、その利益を出資者に配当金として還元する。
この仕組みで、すでに15戸に太陽光パネルを付けた。
片瀬社長は、その実績を約10倍にする戦略を描く一方、市民出資によって工場や商業施設、病院などにパネルを広める構想も温める。
目標は1,000キロワット規模だ。
市民の力で発電する動きは、東京都多摩市でも浮上した。
仕掛けるのは、5月に発足した市民グループ「多摩市循環型エネルギー協議会」だ。
同市在住の元会社員や建築士ら有志が集まり、昨年10月から結成準備を進めていた。
とはいえ、市民運動で終わらせるつもりはない。
同協議会の山川陽一事務局長は「利益を継続的に生み出し発展しなければ、再生可能エネルギー普及の一翼を担えない」と意気込む。
同協議会の構想は「市民出資」という基本理念はおひさま0円システムと同じだが、独自の視点で練りに練った。
その特徴は、市民の出資によるファンドを元手に市内の集合住宅や公共施設などの屋根を借り、太陽光パネルを設置すること。
発電した電力は売電し、収入を出資者への配当に回す。
さらに発電事業に伴う余剰金は市の基金に積み立て、再生可能エネや省エネの普及を促す補助金に役立てるという。
仮に、多摩や八王子など4市をまたがる「多摩ニュータウン」全体の屋上に太陽光パネルを設置した場合、発電量は4万9,000キロワット時を見込める。
ニュータウン総戸数の約4分の1に当たる1万2,500戸分の消費電力をまかなえる規模だ。
そのスキームを担うのは、協議会とは別に設ける「事業体」だ。
研究や試行事業を経て、3年後の事業化を目指す。
7月から始まる再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を追い風に、各地でメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設計画がめじろ押しだ。
そこで問われるのが、市民の参加意識をどう高めるかだ。
片瀬社長は「一人一人に会い再生可能エネルギーの大切さを伝えられるのが市民出資型だ」と語る。
買い取り制度開始に伴い、太陽光パネルの有無にかかわらず国民負担が増す。
そうした中で「社会的意義の高い発電事業」を選ぶ機運が高まるとみられ、その一つとして市民出資型への注目度が増しそうだ。
【臼井慎太郎】
フジサンケイ ビジネスアイより
2012年05月27日
エコ暮らし未来館
川崎臨海部のメガソーラー(浮島太陽光発電所)に隣接する「かわさきエコ暮らし未来館」(川崎市川崎区浮島町)の来館者が、当初予想を大幅に上回るペースで推移している。
オープン8カ月の今年3月末時点で1万6千人を超え、当初年間目標の1万5千人を達成。
好調なペースが続いており、7月中に2万人を突破しそうだ。
同館は昨年8月6日、地球温暖化、再生可能エネルギー、資源循環を体験的に学べる学習施設として、メガソーラーの運転開始に合わせ開館。
メガソーラーの太陽光パネルを眺望できる展望スペースからの見学が人気を集めている。
オープン時には年間来館者目標数を1万5千人としていたが、東日本大震災、原発事故を機に、太陽光エネルギーに対する関心が高まる中、小学生からお年寄りまで幅広く来館。
開館から4カ月間で1万人を超え、直近では約1万8千人を数え、7月中の2万人達成は確実という。
8月の開館1周年では、夏休み期間中、3回の環境教室を予定。
市環境局地球環境推進室は「市の環境への取り組みや、地球温暖化防止に向けた地域の活動を体験しながら学ぶ場を提供したい」としている。
同館は見学無料(毎週月曜、年末年始休館)、団体は事前連絡が必要。
カナロコより
2012年05月26日
太平洋・島サミット開幕
太平洋島しょ国16カ国・地域を集めて日本が主催する第6回太平洋・島サミット(PALM6)の首脳会議が25日、名護市の万国津梁館を主会場に開幕した。
初日は野田佳彦首相主催の晩餐(ばんさん)会や日本とツバルとの2国間協議が開かれた。
野田首相は昨年3月11日に起きた東日本大震災に触れ、「震災の経験を共有し、各国の防災対策にも貢献したいと考えている」と述べた。
26日の首脳会議で防災協力や環境保全策など5テーマが話し合われ、「沖縄キズナ宣言」を採択する。
首脳宣言は海洋秩序の安定を強調し、野田首相は今後3年間で5億ドル(約400億円)を政府開発援助(ODA)として拠出する支援策を示すことにしている。
太平洋・島サミットは日本の外交戦略で島しょ国を支持基盤として確保するのが狙い。
海洋進出を活発化する中国に対抗して米国を初めて招待し、戦略的価値を高める目的もある。
2006年の軍事クーデターの後、日豪が援助額を減らしたのと逆に、中国が援助額を増やしているフィジーは今回欠席した。
首脳宣言は、気候変動や災害などに弱い島しょ国との協力の重要性を強調。
東日本大震災の経験を踏まえた、自然災害の際の復旧費調達に向けた保険制度創設や環境・気候変動への対応、再生エネルギーの促進支援、日本と地域の防衛交流拡大などを盛り込む。
PALM6初日は参加国首脳らが宮古島市を訪れ、同市で行われた高校生太平洋・島サミットに参加した各国代表の高校生と懇談。
高校生がまとめた水環境の保全などをテーマとした提言を聞いた。
首脳らはその後、名護市に移動。
野田首相も合流し、晩餐会に臨んだ。
琉球舞踊など沖縄の芸能が披露された。
出席した首脳は島唄に乗ってカチャーシーを舞い、沖縄文化に触れながら、交流を深めた。
太平洋・島サミットは1997年から3年に1度開催され、沖縄では2003年の第3回、2006年の第4回が開かれている。
琉球新報より
2012年05月24日
都会の「屋上農園」続々誕生
都心部で、屋上を利用した貸農園が続々と誕生している。
ヒートアイランド現象の防止と地産地消の一挙両得の屋上菜園。
一部では農具の貸し出しや指導だけでなく、水やりなどのサービスも提供。
手軽に農業を楽しめると好評で、世代を超えた新たな都会の余暇の過ごし方として定着しそうだ。
4月にオープンした複合施設「ダイバーシティ東京プラザ」(東京都江東区)。
屋上に、緑化面積約645平方メートルの都内最大級の屋上貸農園「都会の農園」が誕生した。
1.5平方メートルの賃料は月1万500円と駐車場代並みだが、地元のファミリー世帯や40代の会社員らが契約している。
川崎市宮前区の山田等(ひとし)さん(61)は昨年から、近くのショッピングセンター「東急宮前平ショッピングパーク」屋上にある「まちなか菜園」を利用。
農具や肥料なども貸し出され、買い物ついでに立ち寄り、成育状況を確認する。
1区画5.4平方メートルの賃料は月7,800円。
共働きの長女夫婦が負担しており、山田さんは「長女は私のいきがいづくりのために借りてくれた」。
収穫時期になると、近くに住む孫と一緒に収穫を楽しむ。
「私は農家の育ちだから、土いじりは慣れている。孫にも土に触れる楽しさを味わってほしい」と話す。
同菜園を管理・運営する東邦レオ(大阪市中央区)は過去3年間で、東京や大阪のビル屋上など12カ所で貸農園を運営。
時間をかけて郊外に行くより、賃料が高くてもサポート付きで、近くで気軽に野菜を作ってみたいという人に人気という。
広報担当の熊原淳さんは「収穫目的はもちろん、孫や子供、家族のコミュニケーションの一手段。1人暮らしの人も農作物を育てるプロセスを通じて地域住民と仲良くなりますし、家族や地域の絆づくりに役立っているようです」と話す。
公益財団法人「日本生産性本部」(東京都渋谷区)が平成20年に発行した「レジャー白書2008」によると、貸農園(市民農園など)の参加人口は約200万人。
参加希望者は820万人に及び、潜在的な需要はかなり高いとみられている。
屋上緑化はヒートアイランド現象の防止にもなり、建物内の温度を下げる役割も期待される。
屋上貸農園が増えれば、都心の住民も気軽に野菜作りを楽しめ、地産地消が進むかもしれない。
【村島有紀】
産経新聞より
2012年05月22日
横浜で農業や地産地消を学ぶ
横浜市の地産地消の推進と普及を図る「はまふぅどコンシェルジュ講座」が6月に開講する。
横浜市は2006年より、地産地消や農業、食育などの活動に関わっているグループに所属する人、栄養士、企業で地産地消に取り組んでいる人などを対象に、地産地消の人材育成講座「はまふぅどコンシェルジュ講座」を実施。
同講座修了者は「はまふぅどコンシェルジュ」として登録され、農業・収穫体験教室の開催、地産地消の書籍発行など、市内各所でさまざまな地産地消の活動に携わっている。
対象者は、全5講座を受講可能で、地産地消につながる活動をしている人。
定員は30人(応募者多数の場合は選考)。
参加費は6,000円(バス代・保険料・テキスト代等の実費)。最終回には修了証を交付する。
講座のテーマは、講義を中心に横浜の農業や地産地消、農協の取り組みについて学ぶ「横浜の『農』と地産地消」(6月23日)、生産現場や直売所をまわり横浜の農業の多様性を紹介する「横浜の『農』を巡る」(7月5日)、横浜市中央卸売市場を見学し、旬の市内産野菜をおいしく食べる方法を学ぶ「横浜の『農』を味わう」(7月11日)、農家が開設する直売所で実際の農産物直売を体験する「横浜の『農』を体験する」(7月中)。
最終回となる7月29日は、「それぞれの地産地消」をテーマに、ワークショップ方式で受講者同士で意見交換をし、これからの地産地消について語り合う。
横浜市環境創造局農業振興課の鈴木雄也さんは「市民の皆様に新鮮で安心な農畜産物を生産・供給・消費する地産地消の取組をさらに広げるための講座です。受講者の年齢層は幅広く、異業種間のネットワークなど新たなつながりが生まれるのも同講座の魅力のひとつです。地産地消に興味があり、何かやりたいと思っている方にぜひご参加いただけたら」と話している。
申込締切は5月25日。
問い合わせは横浜市環境創造局農業振興課(TEL 045-671-2638)まで。
ヨコハマ経済新聞より
東京スカイツリー開業
東京スカイツリー4階の入り口ゲートを通過し、大きな扉のエレベーターの前に立つと、“天空”の世界への期待がふくらむ。
1回に40人が乗れるエレベーターは、その大きさとしては日本最速となる分速600メートルというスピードで、揺れも感じることなくわずか50秒で高さ350メートルの第1展望台「天望デッキ」に到着する。
到着するや、眼下にびっしりと住宅やビルが立ち並ぶ下町の光景が広がり、さらに遠くお台場や東京湾までの遠景が目に飛び込んでくる。
天望デッキは3層構造になっており、エスカレーターで1階降りると、フランス料理と和食を融合した独創的な料理を提供する「スカイレストラン634(ムサシ)」があり、絶景ディナーを堪能することができる。
さらに1階下ると床がガラス張りになった部分があり、上に乗ってデッキの真下をのぞき込むことができる。割れることはないとわかっていても足がすくむ。
第1展望台より100メートル高い第2展望台「天望回廊」には、第1展望台から天井とドアが透明なエレベーターに乗り込み、外の景色を楽しみながら30秒ほどで到着する。
地上445メートル地点から始まる回廊は、足元までガラス張りの緩やかな勾配のある全長110メートルの通路をゆっくりと上っていく仕掛け。
ぐるりと1周した地上451.2メートルの最高到達点が「ソラカラポイント」だ。
天気に恵まれれば遠くは富士山まで、まさに飛行機に乗っているような感覚で関東平野を見渡すことができる。
地上450メートルの空中散歩を楽しむには、第1展望台の料金(大人・日時指定券で2,500円)に加え、1,000円(大人)の追加料金が必要だ。
22日の開業と同時にスカイツリーの関連グッズ販売も相次ぐ。
スカイツリーには1階と5階、第1展望台「天望デッキ」の3カ所にオフィシャルショップ「THE SKYTREE SHOP」がある。
セーラー万年筆は、最高4万円の万年筆など、筆記用具など54アイテムを発売。
東京・銀座の老舗『資生堂パーラー』がチョコレート菓子などを販売するなど、数々の和洋菓子や雑貨、文房具、ツリーの公式キャラクター「ソラカラちゃん」関連グッズなどが手に入る。
展望台の店舗専用の商品もある。
スカイツリーを中心とする商業施設、東京スカイツリータウンにも、「ここだけにしかない」限定商品が見つかる。
スターバックスコーヒージャパンは、同タウン内に2店舗をオープン。
開業日から、スカイツリーを意識した特大タンブラー(容量590ミリリットル、1,700円)と、特大マグカップ(550ミリリットル、1,600円)を販売する。
資生堂も22日から、オリジナル香水を「東武百貨店 東京ソラマチ店」で発売。
フローラルグリーンを基本とした格調高い和モダンの香りで、空とスカイツリーをモチーフにしたデザインのパッケージが目を引く。
スカイツリーを訪れなくても、関連グッズは手に入る。
ロッテが4月23日から、アイスクリーム「東京スカイツリー アイスバー」(120円)を発売。
ラムネ風味のシャーベットに、3色のカラフルな粒ラムネをちりばめた。
サークルKサンクスは、関東地区と長野県の計1,507店で、22日から「東京スカイツリーカレー」(398円)と「東京スカイツリーモンブラン」(298円)を発売する。
このほか、バンダイが700分の1スケールのツリーのプラモデル(4万2千円)を発売した。
土産品企画卸「藤二誠」(甲府市)は、キーホルダーなどスカイツリー公認雑貨を高速道路のサービスエリアやホテル売店で展開することを検討している。
スカイツリーを運営する東武タワースカイツリーは「いろいろな場所で関連商品が売れれば、スカイツリーのPR効果が高まる」(広報)と期待する。
東京スカイツリーと周辺施設「東京スカイツリータウン」の冷暖房施設は、地中熱と太陽光発電を使って省エネを実現している。
地中熱システムを管理する東武エネルギーマネジメントによると、「地中の温度が年間を通じて15~17度でほぼ一定しているという特性を利用した」という。
地中に埋設したチューブ内に水を循環させ、夏場には冷房で発生した熱を地下に逃し、冬場には地中の熱を取り入れて暖房に利用する。
大気に熱を放出しないので、冷暖房の熱で都市部が高温となるヒートアイランド現象の抑制にも寄与する。
また、スカイツリータウン内の地下には、高さ16メートル、水深15メートルの大容量水蓄熱槽を4つ設置。
25メートルプール約17杯分となる計約7,000トンの水を蓄え、夜間電力で夏は5度の冷水、冬は48度の温水を大量に製造し、昼間の冷暖房に活用する。
大規模災害時には、生活用水として墨田区に提供することになっている。
これらのシステムの導入により、従来と比べて、年間の電力やガスなどの消費量を約44%、二酸化炭素(CO2)排出量を約48%削減できるという。
また、スカイツリータウンの一部施設の屋上には、太陽光発電用パネルを設置した。
発電容量は約20キロワットで、発電した電気は施設内で使用される。
産経新聞より
2012年05月21日
防潮林にコナラの苗
東京都のNPO法人「森びとプロジェクト委員会」(理事長・岸井成格毎日新聞社主筆)は19日、福島県南相馬市が東日本大震災からの復興計画で構想する防潮林として育ててもらうコナラの苗3万本の目録を桜井勝延市長に贈った。
苗は、同委員会が日光市足尾町の旧足尾銅山の煙害などで荒廃した松木渓谷の緑化用に同町で育てたもの。
南相馬では長さ14キロにわたる幅200メートル、高さ3メートルの防潮堤の上で育てる予定で、委員会は苗の育て方の指導など今後10年間支援をする。
かつて渓谷にあった旧松木村は緑を失い廃村となった。
同町を訪れ、目録を手渡された桜井市長は「一緒に命を育むために力を合わせたい」と話した。
【浅見茂晴】
毎日新聞より
2012年05月18日
被災地にみどりのカーテン
東日本大震災被災地の仮設住宅にみどりのカーテンを―。
福知山市の福知山環境会議のメンバーと長田野工業団地に工場がある環境試験装置メーカー、エスペック(本社・大阪市)の社員ボランティアらが26、27両日、宮城県気仙沼市唐桑町内の全ての仮設住宅で、住民たちと協力しながら、ゴーヤの苗植えをする。
昨年、気仙沼市立小原木小学校内の仮設住宅を訪れ、みどりのカーテンづくりをしたところ、住民から大好評だった。
他の場所からも、「うちもしてほしい」と要望が上がり、今回、気仙沼市から正式に依頼を受けた。
旧唐桑小学校、小原木小・中学校、中井小学校などの仮設住宅8カ所にある270戸8集会所を訪問。
園芸用の土は気仙沼市が用意し、福知山からは、エスペックが福知山工場で育てたゴーヤの苗約1,000本とプランター、環境会議が栽培用ネットを持っていく。
昨年は取り掛かるのが遅かったため、今年は早めに訪問し、夏の一番暑い時期にカーテンが活用できるようにする。
昨年の10倍の規模で植えつけるため、人員も昨年より多い35人ほどで向かい、現地の人らも含め、約180人で作業する予定。
環境会議のマスコットキャラクター、ゴーヤ先生も駆けつけ、苗を植える各所で、事前にゴーヤの育て方のノウハウを教える講習会をする。
25日に小原木中学校、28日に小原木小学校で、みどりのカーテンの出張授業を開講し、ゴーヤダンスも披露する予定。
ゴーヤ先生は、昨年の訪問以来、子どもたちから大人気で、ゴーヤ先生も子どもたちとの再会を楽しみにしている。
現地へ向かうメンバーの一人、土田真奈見さんは「今年は天候不順で苗の育ちが心配でしたが、無事できそうです。
みどりのカーテンは一つの手段。
これを通じて、福知山と気仙沼の市民間での交流が深まればと思います」と話している。
福知山環境会議は20日午前10時から11時30分まで、市民会館4階ホールで、市民向けの「みどりのカーテン植え付け講習会」を開く。
当日、先着100人を受け付ける。
参加者には、苗をプレゼントする。
受講無料。
両丹日日新聞より
2012年05月17日
「魚屋カフェ・濱の市」
地域の課題解決にビジネスの手法を用いて取り組む事業者の現場を視察する「第1回ソーシャルビジネスフィールドワーク」(SBF)が5月30日、魚屋カフェ「濱の市」(横浜市神奈川区大口通2)で開催される。
横浜で起業を目指す人や既存事業による地域貢献を考える経営者らが対象。
視察会は、横浜で、社会的な課題の解決を目指して事業を展開している経営者の現場に出向き、地域性を踏まえた実践について意見を交換し、参加者のビジネスプラン作りに生かしてもらおうと企画された。
第1回は「濱の市」を経営する坪倉良和さんを訪問する。
横浜市中央卸売市場(神奈川区山内町1)に水産加工品の二次卸(水産仲卸)の店「坪倉商店」を構えていた坪倉さんは、大規模な郊外型スーパーマーケットに消費者が流れ、顧客である「まちの魚屋」が次々と閉店していく状況を目の当たりにした。
「みずからが商店街活性化のモデルケースとなることを目指して活動し、他の商店主たちを元気づけたい」と、あえてシャッター通りと化していた大口通商店街で、飲食店と魚屋を兼ねた珍しい店舗の魚屋カフェ「濱の市」を2009年末に開業した。
5月初旬、2年間を一区切りに飲食店のみ閉店。
今後は、新規事業展開を目指す事業者や起業家を支援するため、無償のスペースとして貸し出すこととし、利用者を募集している。
SBFを企画する横浜市経済局の斉田裕史課長は「固有の課題を抱えた地域に実際に足を運び、現場を肌で感じながら事業者の声を聞く視察会。
自分の目で見て、意見を交換し、メディアなどの情報では得られない事業作りのヒントを得てほしい。
また、事業者にとっても、自分の活動のフィールドで、参加者に思いを直接伝え、逆に意見をもらうことで、新たな視点を得ることにもつながる」と話している。
申込締切は5月28日(定員15人になり次第、受付終了)。
申し込みはソーシャル・ポート・ヨコハマのウェブサイトで。
問い合わせは事業を受託するNPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ。
SBFの事業は、横浜市が今年度から始めた「ソーシャルビジネス普及事業」の一環で、今後も福祉・環境・子育てなど多彩なテーマで視察事業者を選び、2013年3月までに、月2回、20回の開催を予定している。
ヨコハマ経済新聞より
2012年05月16日
100%土に還るエコ傘
タイの北部にある家族経営の工場で、持続可能な竹、オーガニックコットンの糸、そして生物分解可能なプラスティック素材を使用して一本一本手作りされているエコな傘がある。
それは、ジョージオリバー(東京・港)が日本での販売代理店として今年2月から輸入・販売している米国ブランド「BRELLI」(ブレリ)の傘だ。
BRELLIは2~5年経つと土壌中で生物分解される素材で、第一号の傘が発表されたのは2008年。
現在では、全米の高級サロン、ブティック、薬局など450店舗、MOMA(ニューヨーク近代美術館)やスミソニアン博物館を含む世界中の博物館、50カ所以上で販売されている。
日本でもオンラインショップだけでなく、ブティックや博物館のショップなどブレリのイメージに合うところに卸している。
ジョージオリバーのプレスリリースによると、「ブレリは分解される途中でバイオガスを発生させ、小枝や葉と同様に分解されるため、地球を傷つけるものは何も残りません。また、サングラスに似た技術を利用し、96%以上も紫外線を遮断する効果があるため、透明なデザインでも高いSPF(紫外線防御指数)を実現しました」という。
晴れ雨兼用で1本7,350円(税込み)からと高価に見える。
しかし、通常の傘は 5.4m/秒の風力で裏返しになるが、ブレリは風速17m/秒以上の風でも裏返しにならず、壊れないという。
一生モノとして愛用できるし、贈答品としても喜ばれるだろう。
【今一生】
オルタナより
2012年05月15日
エコオフィス運動スタート
岐阜市は14日、節電対策として「エコオフィス運動」をスタートさせた。
年に続いて2年目。消費電力の10%削減を目指す。
市地球環境課によると、本庁舎の蛍光管2,300灯のうち通路80灯と窓側200灯、南庁舎の蛍光管630灯のうち窓側90灯の計370灯を昨年同様に間引き消灯する。
廊下やトイレは部分消灯し、2時間以上使用しないパソコンの電源を切るなど、こまめに節電する意識を高める。
エレベーターを使わずに階段を使う取り組みは4階までの職員を対象とした。
毎週水曜のノー残業デーは昨年5~10月間に9~22%の削減効果があり、今年も定時退庁を積極的に推進する。
軽装で仕事をする「スマートクールビズ」も進める。
細江茂光市長と藤沢滋人、武政功両副市長は14日、ぎふ清流国体の市オリジナルポロシャツを着て定例記者会見に臨み、省エネ対策をアピールした。
細江市長は「これからいろいろな機会に着てぎふ清流国体を盛り上げたい」と意気込みをみせた。
同日午後にあったぎふ清流国体・大会市実行委員会総会にもポロシャツを着て出席した。
【立松勝】
毎日新聞より
2012年05月14日
衣服再利用「土壌」
衣服をリサイクルしてつくった「土壌」を京都府八幡市の会社が一般向け園芸用品として商品化し、評判を呼んでいる。
この商品は一見「綿ごみ」のようだが、軽量で手も汚れず、野菜や花を育てるのに土に劣らないという。
保育園などで「緑のカーテン」づくりをしたり、環境学習にも活用する。
この人工土壌は、徳島市の緑化・園芸資材メーカー「アースコンシャス」が開発し特許を持ち、八幡市の庭園資材卸会社「コーロク」が販売提携先として一般向けの商品化を担当。
2年前からは「エコっち君」の商品名で、プランター栽培や屋上緑化用に、主にインターネットを通じて販売している。
色は灰色で、フェルトのような手触り。
衣料廃棄物を繊維くずにし、ポリエステルや毛、綿などを独自の割合で配合している。
一般の培養土に比べて重さが半分程度のほか、手が汚れない▽虫害が少ない▽保水性と排水性を併せ持つ▽半永久的に使用できる―といった特性があるとする。
販売価格は25リットル入り袋で2,980円と高価だが、口コミなどで評判を呼び、販売数はこの1年間で前年の約5倍に伸びたという。
また、不要になった衣料品回収の窓口を兼ね、保育園などでの環境学習にも活用しようと、この土壌を使った緑のカーテンづくりも進める。
今月11日には京都市西京区のこぐま上野保育園で園児たちがこの土壌でゴーヤーのプランター栽培を体験し、「服からできるの?」「ふかふかや」と驚いていた。
橋長豊社長(44)は「最初は信じられなかったが、一般の土と変わらず野菜がおいしく育つ。
衣服のリサイクルを進めるきっかけにもなれば」と話す。
京都新聞より
2012年05月12日
小魚の重要な藻場
東日本大震災による津波で大きな被害を受けた松島湾の海域環境を復興させようと、国交省と「松島湾アマモ場再生会議」(会長・桑原茂塩釜商工会議所会頭)は11日、松島湾内で現地調査を行った。
津波で大半が消失した海草「アマモ」の生育実態を把握するのが目的で、調査結果をもとに再生事業に取り組んでいく。
アマモは、陸地に近い水深1~3メートルの砂泥底に生育し、群生地は小魚の生育や産卵の場として重要な藻場となっている。
震災前には松島湾内で合わせて1,300ヘクタールあった群生地は、津波被害でその80%が消失した。
この日は再生会議のメンバー、国交省塩釜港湾・空港整備事務所の職員らが3隻のボートに分乗し調査を開始。
松島湾北部は被害が大きかったものの、塩釜市沿岸部には群生地が残っていることが分かった。
長年、同湾の環境調査を行っている再生会議の伊藤栄明副会長は「アマモ場がなくなれば、将来的に魚そのものがいなくなってしまう恐れがある。津波で海底の地形も変化したが、生育に適した場所を探して、残されたアマモの種苗を移植したい」と話している。
移植した場合、アマモは約1年間で生育し、群生地が再生するという。
国交省と再生会議は15日、塩釜市内で第1回の「松島湾の海域環境復興を考える検討会」を開催。
海洋生物の研究者らを交えて今回の調査結果を分析し、今後の事業方針を話し合う。
河北新報より
2012年05月11日
小田原経営塾
小田原の中心市街地活性化を目指している民間の合同会社「まち元気小田原」(同市浜町、中戸川洋代表社員)は6月から、「小田原経営塾」を始める。
同社に出資している市内の経営者らが講師を務め、大学生や社会人を対象にする。
月1回のペースで来年3月までに計10回開講の予定。
このうち8回受講した人には、共催する小田原箱根商工会議所が修了証を交付する。
小田原経営塾は、地元密着型の地域・経営論をテーマに、講師が毎回変わる。
開始時間は午後6時半に設定。
定員を15人程度に絞り、対話形式でじっくりと学んでもらうという。
6月13日の第1回のテーマは「エコ再考&再生可能エネルギーの可能性」。
講師は、小田原再生可能エネルギー事業化検討協議会のコーディネーターも務める志澤昌彦さん。
同社の担当者は「例えば就職活動を控えた市内の大学生が、地元の現状を知り小田原の経済を学ぶ機会にしてほしい」と参加を呼び掛けている。
同社は昨年4月に設立。
休業中の地下街の通路を活用した、地産地消型の生産物・加工品の直売「小田原マルシェ(市場)」などの事業を展開している。
同社事務所で開催、毎回当日に受け付ける。
費用は1回につき学生500円、社会人千円。
カナロコより
2012年05月10日
自然エネ活用住宅
「自然エネルギー活用住宅普及促進協議会」(会長・八木誠一郎フクビ化学工業社長)はこのほど、東京都内のホテルで発会式を行った。
同協議会は、壁体内通気の住宅供給の実績を持つ企業が中心となって発足。
環境共生や自然エネルギーに関する研究を進め、パートナーである地域工務店を通じて自然エネルギー活用住宅を普及していくことを目的とする。
発足式には、協議会アドバイザーの浅野良晴信州大学工学部建築学科教授や加藤信介東京大学生産技術研究所教授、手塚純一J建築システム代表取締役のほか、会員ら16社・約40人が出席した。壁体内通気工法の設計・評価に関するワーキンググループを設置することなどを発表した。
現在の正会員は、立ち上げの中心になったソーラーサーキットの家とフクビ化学工業の2社で、賛助会員はカネカやナイス、伊藤忠建材など113社。
そのほか家づくり会員(工務店)534社で構成する。
住宅新報より
2012年05月09日
箕面市の河川敷に「川床」
大阪府は4月29日、河川法改正で河川敷の商業利用が可能になったことを受け、箕面市の箕面川に桟敷(さじき)で食事を楽しむ「川床」を設置した。
2年間の社会実験で約1万7000人を集客し、来店者に行ったアンケートの満足度も7~8割と高かったため常設化に踏み切った。
箕面市の川床は大正時代から昭和初期まで存在していたが、洪水などにより消滅。
約80年ぶりの復活となり、観光客呼び込みを狙う。
川床では日本食を提供する2店舗が出店。
毎週金、土、日曜と祝日に営業し、川のせせらぎを聞きながら市の名物であるゆずや栗を使った懐石料理を楽しんでもらう。
府は要望があれば茶屋などの出店も考えるという。
河川環境課は「川と人をつなげる商業利用を今後も探っていきたい」と話している。
時事通信より
2012年05月08日
串本町潮岬の望楼の芝
和歌山県串本町潮岬、望楼の芝キャンプ場を4月28日~5月5日、1205人が利用した。
有料化以来4回目ののゴールデンウイーク(GW)を迎えたが、利用者は年々増加しており、ことしの期間中は昨年の932人を大きく上回った。
地元の住民らでつくる潮岬望楼の芝管理運営委員会(田仲康慧会長)は、芝の手入れやごみ拾いなどをして観光客を迎えている。
望楼の芝は約10万平方メートルあり、そのうち東側の一部区間を、環境省の許可を得てGWと夏休み期間(7月28日~8月17日)に1人600円でキャンプ場として開放している。
キャンプ場は以前は無料だったが、行楽シーズンのごみ処理やトイレの清掃で町に負担がかかることから、町が潮岬区や財産区と話し合い、2008年夏から利用者に清掃協力金を徴収することになった。
ことしのGWの利用者とテント数は、4月29日から5月2日までの4日間が悪天候のためいずれも昨年を下回ったが、天候が良かった4月28日と5月3~5日は昨年を大きく上回った。
ピークは3日で、利用者は443人(昨年323人)、テント数は141張り(同128張り)だった。
同じグループが複数のテントを張っても1人600円と比較的安価なことや、朝日と夕日が見られる上に芝やトイレなどの整備が行き届いていることが好評だったという。
管理運営委員会の会員は潮岬在住者で構成し、役員は田仲会長ら住民5人と町職員4人が務める。
作業員は芝刈りに10人、トイレ清掃とごみ拾いが2人ずつ、有料期間中の受け付けが6人。
作業員の平均年齢は70歳ぐらい。
作業員は2年に1回公募し、人数が多い場合は抽選して決めている。
いつでも気持ちよく芝生を利用してもらえるよう、年間を通じて管理している。
特に行楽客がキャンプ場を利用するGW前や夏休み期間前は重点的に芝の手入れをする。
その他、毎年1月に町を挙げたイベント「望楼の芝焼き」があるため、それに合わせて燃えやすいように10月から芝の長さを調節する。
初日の出を見物しに来る人らに駐車場として開放するため、年末にも芝の手入れをしている。
望楼の芝では金環食が観測できる21日、串本町観光協会が観測会を開く。そ
れに合わせ、管理運営委員会は20日から臨時にキャンプ場を開く。
田仲会長(75)は「望楼の芝は地元の宝だという意識を会員みんなが持っている。キャンプ場利用者はリピーターが多いのでうれしい。今の状態を何とかキープして、観光の手助けをして町の発展につなげたい」と話している。
紀伊民報より
2012年05月07日
仮設住宅に「緑のカーテン」
NPO法人緑のカーテン応援団(鈴木雄二理事長=リブラン社長)は5月12日、福島県双葉町の旧騎西高校に「緑のカーテン」の苗植え付け作業を行う。
ヘチマやゴーヤなどの植物の葉や茎で、建物の外壁や窓面を覆う「緑のカーテン」の設置を推進している同法人は、昨年から東日本大震災の仮設住宅や避難所への導入を進めている。
昨年度は各地の仮設住宅1,635戸に設置、今年度は6,000戸を予定している。
同法人では、「緑のカーテンによる温熱環境の改善効果だけでなく、緑の潤いをもたらす癒しの効果や生き物を育てる楽しみを感じていただけているようだ」と話している。
住宅新報より
2012年05月05日
環境配慮の運転講習
自動車からの二酸化炭素排出削減を目指す「エコドライブ」を多くの人に実践してもらおうと、北海道は今年度から道民向け講習会を実施する自動車学校を「エコドライブ推進校」として登録、公表する制度を始めた。
エコドライブとは、発進時のアクセルの踏み込みを穏やかにしたり、早めの減速を心がけたりして、燃料消費を減らす運転のこと。
道地球温暖化対策室によると、推進校は、運輸部門の環境対策などに取り組む公益財団法人「交通エコロジー・モビリティ財団」(東京)の認定を受けた学校が対象。
新たに免許取得を目指す人だけでなく、既に取得した個人や企業に対して、環境に配慮した運転技術を指導してもらう。
4月に制度を開始し、現在11校が登録されている。
同室は「エコドライブで燃料消費量が約25%削減できるという報告もある。
より多くの学校に登録してもらい受講の機会を増やしたい」としている。
【大場あい】
毎日新聞より
2012年05月04日
企業立地補助に応募殺到
福島第1原発事故で鈍った福島県の企業誘致活動へのてこ入れとして、福島県が1社につき最大200億円を補助する「ふくしま産業復興企業立地補助金」に申し込みが殺到している。
佐藤雄平知事は、政府に対して財源上積みを要請した。
制度は昨年11月に成立した政府の2011年度第3次補正予算に関連財源1,700億円が盛り込まれてスタートした。
自治体が工業団地を造成する場合の利子補給事業費を除いた1,600億円が補助金の総枠となった。
県は1月末に初回の募集を開め、3月末に締め切った。審査結果は近く公表されるが、299社が計2,600億円を申請し、大幅な予算オーバーとなった。
県企業立地課の星清一郎課長は「高い評価を頂いた。何としても予算を確保する」と話す。
補助期間は12~14年度だが、今のままでは第2回募集の見通しも立たない。
佐藤知事は4月22日、福島市入りした枝野幸男経済産業相に「警戒区域では多くの企業などが再開できず、風評被害が継続している」として、財源確保を要望した。
県によると、1社で最大200億円という補助額は国内最多。
地元雇用などの条件を満たしていれば、投資の時期が早いほど補助率も高い。
避難区域解除から1年以内に投資を行った場合は補助率が最大で75%となる。
避難区域以外の地域へ12年度に進出した場合は66%で、それ以降は段階的に補助率が下がる。
同課は「東北の被災3県のうち、福島は岩手、宮城に比べ雇用環境が厳しい。原発に代わる雇用の受け皿確保も重要で、復興需要が一段落する数年先までには県内の産業構造を再建したい」としている。
経済産業省は「今のところ追加財源を確保できる見通しは立たないが、必要に応じて県と相談していきたい」(産業施設課)と説明する。
河北新報より
2012年05月03日
銘醸地にふさわしい酒米
銘醸地の広島にふさわしい酒米を―。
広島県は今年度から10年がかりで、新たな酒米の研究に乗り出した。
日本酒の消費量が低迷する中、全国各地の自治体が新しい酒米で独自色を出そうとしのぎを削っており、兵庫、京都と並ぶ酒どころとして、負けじと参戦を決めた。
県内酒造関係者の期待も大きい。
県が目指す基本方針は、従来の酒米より
▽収量が多い
▽酒造りがしやすいよう軟らかい
▽地球温暖化に対応するため高温に強い
―ことなどだ。
水稲の開発は、交配と選抜を繰り返し、品種登録の出願まで10年以上かかると言われる。
研究を担う県立総合技術研究所農業技術センター(東広島市)の勝場善之助・栽培技術研究部副部長(49)は「高温耐性がある九州の品種や、酒造りの際に米が溶けやすい岡山県の『雄町』系の品種などを候補に選抜を進めていく予定」と話す。
今年は、まず十数種類の苗の育成を始めている。
研究は、県の研究機関を含めた6機関で進める。
県では農業技術センターが育種、食品工業技術センター(南区)が醸造技術を担当、近畿中国四国農業研究センター(福山市)も、育種協力と大規模な田を提供する。
JA全農ひろしまや県穀物改良協会、県酒造協同組合は、栽培条件や醸造適性を評価する役割だ。
3年で新しい酒米のコンセプトを具体的に固め、6年で候補を五つまで絞り込む。
酒米候補を使って試験的に醸造を始めるのは、7年後の19年ごろになるという。
県は酒米の改良は進めてきたが、新しい酒米は00年に品種登録した「千本錦」以来、12年ぶりとなる。
背景には、アルコール離れなどで消費が落ち込む日本酒業界の厳しい環境がある。
国税庁によると、日本酒の消費量は1973年度の約176万キロリットルをピークに、10年度は約60万キロリットルにまで激減した。
需要低迷と比例して県内の酒米栽培面積も減少。
主力の「八反錦」が09年度の231ヘクタールから、11年度は184ヘクタールになるなど県産酒米は軒並み栽培面積を減らしている。
酒米の世界では、1936年に兵庫県の奨励品種になった「山田錦」が今でも「王者」として認知されているが、個性化を図って生き残ろうと他県では独自の酒米が相次ぐ。
近隣県でもこの10年で「西都の雫」(山口県)、「しずく媛」(愛媛県)などを使った日本酒が投入されている。
県酒造協同組合も「酒どころとして負けていられない」と鼻息は荒い。
【植田憲尚】
毎日新聞より
2012年05月02日
防災拠点に太陽光エネ
防災機能の強化と再生可能エネルギーの導入促進を目指す県の事業計画が1日、国の補助金交付事業に選ばれた。
環境省の「グリーンニューディール基金」を活用し、県内の防災拠点施設に太陽光や風力発電、蓄電池を整備する。災害時のエネルギー確保策を加速させるのが狙いで、県は市町村や民間事業者から導入施設を募る方針だ。
基金の補助対象は、公共施設や市町の指定を受けた津波避難ビルといった防災拠点のうち、自家発電設備が未設置の施設。
太陽光パネルとリチウムイオン電池をセットで整備し、照明や通信などに必要な最低限の電力供給体制を備える。
また、大規模公園や学校など広域避難所への小型風力発電導入も対象とする。
このほか、屋外スペースに設置するソーラー街路灯、体育館照明の発光ダイオード(LED)切り替えにも充てられるという。
県の補助枠は総額10億円で、交付期間は2016年度までの5年間。
設置費用に対する補助率は、公共施設が全額、民間施設が3分の1で設定されている。
県は5月中にも市町村や民間事業者との協議を始め、具体的な導入施設を選んでいく方針。
黒岩祐治知事は「防災対策を含めた地域振興にも活用できるアイデアを募り、効果的な導入策を検討していきたい」としている。
同基金は東日本大震災や原発事故を踏まえ、自立・分散型の再生可能エネルギー導入促進を目指して創設された事業。
国の12年度予算額は121億円で、神奈川県や横浜、川崎市など全国48自治体が補助金交付を申請し、15自治体が選ばれた。
カナロコより
2012年05月01日
「防災林 大槌をモデルに」
細野豪志環境相は30日、岩手県大槌町を訪れ、人工林の防潮堤で津波防災を目指す民間事業「千年の杜(もり)」の植樹会に出席した。
国は宮城県の仙台平野沿岸部で、類似の海岸防災林復旧事業を進める方針を打ち出しており、「大槌町を事業のモデルにしたい」と話した。
千年の杜事業は、横浜ゴム(東京)が同町を流れる小槌川沿いの約750平方メートルで実施。
千年の杜事業は、横浜ゴム(東京)が同町を流れる小槌川沿いの約750平方メートルで実施。
震災で発生したがれきや流木などに土をかぶせ、高さ4メートルの堤体を築き、その上に人工林を整備する。
計画では、根が地中深くまで伸びるカシ、タブなど16種3,000本の苗木を植える。
木は10年後に10~15メートルに成長し、津波エネルギーを減衰させることが期待できるという。
碇川豊町長ら約450人と植樹作業を行った細野氏は「政府はがれきの安全性を確認した上で、有効活用する政策を進めている」と説明。
がれき処理と人工林整備を組み合わせた防潮堤整備事業は「大槌町が第一歩になる。参考にしたい」と話した。
国が進める仙台平野沿岸部の事業については、6月に着手する方針をあらためて示し、「がれきの広域処理と平行し、スピード感を持って進めたい」と強調した。
河北新報より