« 地域の企業再生 | メイン | 京浜工業地帯に緑の景観 »

2012年04月21日

使用済み半紙、小中学校から回収し再生

小中学校の書道の授業で出る書き損じや使用済みの半紙「反古紙(ほごし)」を再生利用する取り組みが進んでいる。

反古紙をリサイクルして有効活用するのが狙いで、大井町(間宮恒行町長)は20日、リサイクルを進める「エコ再生紙振興会」(横浜市、松丸道雄理事長)とプロジェクト事業の契約を結んだ。

ゴミの減量化と「子どもたちの環境教育にも役立てたい」と同町は話している。

同会は、書道反古紙の大半が焼却処分されている現状を憂慮する書道関係者らが設立した。
同会によると、横浜市内の小中学校(約490校)で年間30~40トンの書道反古紙が出ると試算。
2万人規模の公募展で作品制作で生じる反古紙は約25トンにのぼるとみている。

回収された反古紙は同会と提携するパルプ会社で再生パルプに加工
さらに製紙工場で再生書道用紙として商品化する。
加工時に発生するスラッジと呼ばれる墨の塊は道路の路面材などに再生されるという。

大井町には大井、上大井、相和の3小学校があり、年間約5万枚が書道の授業で使われるという。
町生活環境課によると、締結したプロジェクト事業は、反古紙を各学校が専用のエコバッグで回収、再生された書道半紙を児童生徒が購入し、授業で使うという内容。
締結式には3小学校の児童代表も出席、同会の池田光希事務局長の説明を興味深そうに聴き入った。

同会と事業契約を結ぶのは大井町が全国で第1号になる。
間宮町長は「この事業展開が児童の身近な環境教育になるとともに、環境問題解決の一策になるはず。
学校だけではなく、書道愛好家の事業への参加や、全国に波及していくことを望みたい」と話している。
【澤晴夫】

毎日新聞より

投稿者 trim : 2012年04月21日 14:14