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2012年04月04日
“山育ち”のヒラメ
不思議な水「好適環境水」で養殖した「おかやま理大ヒラメ」が3日朝、岡山市中央卸売市場(南区)へ初出荷された。
好適環境水の養殖魚ではトラフグに続き2種類目。
養殖に成功した岡山理科大工学部の山本俊政准教授(水産増殖)は「どんな魚でも養殖できる証明になった。新しい養殖の形を広めていきたい」と 夢を描いている。
好適環境水は淡水にわずかな電解質(カリウムなど)を加えて浸透圧を調整し、海水魚、淡水魚とも成育できる特殊な水。
山本准教授らの研究グループが独自開発し、昨年7月にトラフグ約800匹を出荷。
「いつでも旬な味わい」を楽しめるブランドになりつつある。
ヒラメの養殖は平成22年12月に開始。
通常は出荷までに2年近くかかるが、好適環境水の大型水槽(35トン)ではわずか13カ月で体長約50センチ、重さ700グラム~1キロに成長。
今回は260匹を出荷し、うち28匹が競りにかけられた。
薬品を一切使用していないため、安全で臭みが少ないのが特徴。
市場関係者も「自信を持って販売できる」。
この日は天然物を少し上回る1キロ1,500~2,000円で競り落とされた。
岡山市内のスーパーや百貨店などで販売されるという。
山本准教授は「天然物より高値がついて驚いた。安全な“山育ちのヒラメ”をおいしく味わってほしい」と笑顔。
ウナギなどの養殖にも取り組み、6月にはシマアジを出荷予定。
今年夏には夢であるクロマグロの養殖実験にも着手する。
産経新聞より
投稿者 trim : 2012年04月04日 11:35