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2012年03月06日
最大電力削減など割引料金発表
東京電力は5日、中小企業向けに、節電に応じて夏の電気代を割り引く料金メニューを発表した。
東電は、企業向け電気料金を4月から一律平均17%値上げするが、反発が大きい。
節電割引制度は夏場の電力需給対策も兼ねた値上げ幅の緩和措置だが、経営者は「大幅値上げには変わらず、これ以上の節電は難しい」(東京都墨田区の金型メーカー)と効果に懐疑的だ。
節電割引の対象は、電気料金が自由化されている使用電力50キロワット以上の利用者のうち、契約電力が500キロワット未満の約22万件。
町工場や食品スーパーなどが多い。
新設したのは、今年7~9月の最大電力が昨夏以降の実績を下回れば、月単位で料金を自動的に割り引く「デマンドダイエット」。
これに加え、500キロワット以上の大口ユーザー向けだった平日への休業日シフト割引「サマーホリデー」を中小企業向けにも適用するほか、すでに発表している週単位での夏場午後の使用電力を削減する「ウイークリー」と併せ利用を呼びかける。
ただ、割引単価は「個別契約による」として公表していない。
東電によると、電力使用の多いある「めっき工場」の場合、4月から14.4%の値上げが適用され、年間電気代は710万円から813万円になる。だが、最大電力削減と平日休業の割引制度を利用すれば、それぞれ30万円、8万円の計38万円が割り引かれ、年間電気代は775万円と値上げ幅は9.1%に圧縮されるとしている。
ただ、割引を適用されても経営環境が厳しい中小企業にとって電気料金値上げは受け入れにくい。
東京商工リサーチの友田信男氏は「明かりを落とした店舗は売り上げが減少するなど、値上げの影響は広範囲に及ぶ」と指摘している。
■東京電力の中小企業向け夏の節電割引例
内容 制度
・最大電力抑制による自動割引 前年実績比で各月。申し込み不要
・休業日シフトによる計画節電 土日や祝日を除き1日単位で契約
・ピーク時間帯の電力使用自粛 平日午後1時~4時で週単位契約
フジサンケイ ビジネスアイより
投稿者 trim : 2012年03月06日 12:01