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2012年02月25日

最先端の発電技術が集結

旭化成は、社内外の最先端の発電技術などを詰め込んだ未来のモデルハウスを富士支社(富士市鮫島)に完成させた。

何気ない日常生活の行動を電力に変換するシステムなど実用間近の43の新技術をちりばめたのが特徴。

同社のグループ社員約2万5千人に最新技術を把握してもらい、今後の開発に生かすのが狙いだが、近い将来、近隣住民にも開放していく方針だ。

朝、起床してカーテンを開き、シャワーを浴び、階段を降りて出勤―。

完成したモデルハウスでは、このような日常生活の行動を電力に変換していくシステムが備わる。

ブラインドには開発中のガラスを使わない、折り曲げ可能なロール状の太陽光発電システムが取り付けられた。
シャワーの水圧や階段の昇降時に床にかかる圧力も電力に変換される。
自宅の周辺やベランダには、風力発電や両面で受光できる太陽光発電もある。
こうした発電は、住宅内の電力をまかなうだけでなく、売電も可能となっている。

担当者は「発電効率が悪いものもあるが、実用化に向けて開発を進める社内外の最先端技術を集めた」と説明する。

このほか、震災時などの断水にも対応できるようなシステムも備えた。

住宅に降り注ぐ雨を地中に埋めたガラス発泡剤で集め、再利用できるシステムや、風呂などで一度利用した水を蓄え、トイレで使用する保存用パックなども展示。
担当者は「断水した場合でも数日はしのげる」と胸を張る。
また、カウンターキッチンには野菜が栽培できる棚まで備わっている。

さらに、高齢者の増加を見込んだ在宅介護システムなども提案している。

同社グループの旭化成ホームズの平居正仁社長は「雑多な技術をいっぱい集めた『おもちゃ箱』のような家。老人ホームやマンション、建て替えなどにも応用したい」としている。
仮に同様のシステムを持つ家を今、購入するなら2億円。
平居社長は「思ったよりも安く仕上がった」と笑った。

産経新聞より

投稿者 trim : 2012年02月25日 14:51