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2012年02月13日
「東京ゲートブリッジ」
国土交通省は、東京湾の中央防波堤外側埋立地と江東区若洲を結ぶ「東京ゲートブリッジ」を2月12日10時に正式開通し、前日の2月11日に開通記念式典を実施した。
東京ゲートブリッジは、2004年に着工された東京港臨海道路 第II期事業の一部として建設された橋梁。
この完成によって、第I期事業と合わせて大田区城南島から江東区若洲までが1本の道路で連結することになった。
一般道路のため通行料は無料。
式典冒頭で主催者挨拶を行った前田武志 国土交通大臣は、「日本の輸出・輸入される荷物の99%以上が港を通じており、東京ゲートブリッジの完成で東京港の周辺道路の混雑が一挙にとまではいかなくても、大幅に解消されると思います。また、世界に発展する日本の拠点都市・東京のシンボルとして、国民に愛される橋になることを祈念しております」とコメントした。
また、続いて登壇した村山寛司 東京都副知事は「東京ゲートブリッジは東京港の新しい東西方向の道路軸として渋滞緩和に寄与するだけでなく、首都圏全体の環状道路ネットワークの互換、都心部の交通集中の緩和、さらに神奈川から千葉に至る東京湾岸域の連携を強化するといった役割があり、今回の完成は非常に意義深いと考えております」と語り、新しく開通する道路の重要性を紹介した。
来賓も各界から多数参加し、スピーチを行った松原仁 国家公安委員会委員長は「私はこの東京ゲートブリッジの開通が、東京の国際社会に対する強い宣言にならなければいけないと考えます」と話し始め、「東京ゲートブリッジの完成は、周辺諸国との都市間競争で必要になるインフラ整備の大きな一翼を担うと強く認識し、アジアヘッドクォーター特区構想などの仕組みと合わさることで東京を大きく発展させ、さらに日本の繁栄に繋がるだろうと思います」と、国際的な視野から見た東京ゲートブリッジの持つ意味合いを解説。
このほかにも、「同時に私は、経済の活性化は単にハードによってのみ起こるとは思いません。そこで活動する多くの人間、私たち国民1人1人のテンションが高まり、情熱が燃え上がることで初めて国際競争力が生まれるのです。そのために都市が変わる、新しくなった都市で新しい感覚が生まれる。さらに“よしやってやろう”という認識が都民の中に生まれるということも大事だと思います」とコメントし、景観などが都民に与える効果についても持論を展開した。
また、東京ゲートブリッジの地元である江東区の山崎孝明 区長は「私も工事途中で橋が繋がってから視察をしましたが、そこからの景観は富士山や房総半島、三浦半島まで一望でき、天気がよければ北側に南アルプスまで見えるすばらしい眺めです。この地にはキャンプ場やゴルフ場、磯釣り場などさまざまな施設もあり、この眺めを楽しみに多くの人が訪れると期待しています」と語り、隅田川と荒川放水路などに囲まれ、約140の橋がある中で最大となる東京ゲートブリッジの誕生を歓迎するとコメントした。
テント内でのスピーチ後には東京ゲートブリッジの若洲側入り口の前で記念のテープカット&くす玉開披セレモニーを実施。
さらに電気自動車(EV)や燃料電池車、プラグインハイブリッド車など、エコカーによる渡り初めを行って開通式典の締めくくりとなった。
この渡り初めには式典に出席した関係者に加え、一般から公募された「夫婦(めおと)三代」の3組の家族が参加した。
これは「新しい橋が三代夫婦のように永続してほしい」という願いを込めて、昨年11月~12月に募集が行われたもの。渡り初めはどの車両も電気モーターで走るため、静かで先進性を感じさせる内容となった。
式典の前後には、待機スペースとして用意された駐車場の一角に参加車両が集まり、ちょっとした「次世代環境車展示会」のような趣となっていた。
【佐久間秀】
Impress Watchより
投稿者 trim : 2012年02月13日 14:10