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2012年01月31日

「テクニカルショウ ヨコハマ2012」

パシフィコ横浜(横浜市西区みなとみらい1)で2月1日より3日間、神奈川県下最大の工業技術見本市「テクニカルショウ ヨコハマ2012」が開催される。

同展は、最先端の工業技術・製品を一堂に集め、各業界の枠を超えた情報の発信や交流を通して、技術・製品の販路拡大、ビジネスチャンスの創出、地域産業の振興を図ることが狙い。

3日間で約3万人の動員を見込む。

33回目の開催となる今年は413の企業・団体が出展し、「未来につながる新たな技術」をテーマに、
「ビジネスソリューション」
「生産(加工技術)」
「生産(機器・装置・製品)」
「環境・エネルギー/福祉」
「産学公・企業間ネットワーク」
の5つの分野を設け、独創性、先進性に富んだ最新の技術・製品や研究成果を公開する。

横浜市は、テクニカルショウ内最大規模の集合展示ブース「横浜市ブース」を出展。
中小企業研究開発促進事業(SBIR)など、横浜市が提供するさまざまな支援事業を活用し、積極的に研究開発に取り組む企業・グループの最新のR&D成果を展示する。
また、ブース内に横浜市が提供する中小企業支援施策の紹介コーナー、企業間連携についての相談コーナーを設け、次年度に向け市内企業が研究開発や設備投資を計画するにあたり関心の高い施策を中心に紹介する。

3日には、神奈川大学経営学部 国際経営学科の田中則仁教授が「円高下での海外事業展開の課題」をテーマに基調講演「アジア地域のものづくりとTPPの動向」を実施。ほかにも、専門家による講演会・セミナーや産学連携ワークショップ、出展者によるPRセミナーなど、多彩な併催イベントが企画されている。

同時開催イベントとして、企業間取引の広域展開の促進や新たなビジネスチャンスの創出を目的とする「九都県市合同商談会inパシフィコ横浜」(1日)、新ビジネスに取り組む挑戦者たちのプレゼン「かながわビジネスオーディション2012」(2日)も行われる。

テクニカルショウヨコハマ2012事務局は「今年は去年を上回る出展数で、特に出展の多い生産分野を『加工技術』と『機器・装置・製品』の2つに分けています。新技術・新製品発見の場、新規取引先開拓の場、さらには、技術交流や情報収集・交換の場としてご活用頂ければ」と話す。

会場はパシフィコ横浜 展示ホールC・D。
開催時間は10時~17時。
入場無料(登録制)。
詳細はホームページで。

ヨコハマ経済新聞より

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2012年01月30日

温泉バイナリー発電

JFEエンジニアリング、湯遊つちゆ温泉協同組合、宝輪プラント工業の三者は、環境省の2011年度再生可能エネルギー事業のための緊急検討委託業務を受託、福島県福島市土湯温泉町での温泉バイナリー発電の事業化調査に着手した。

土湯温泉では、東日本大震災と原子力発電所事故の影響で観光産業が大きな打撃を受けており、地域経済の活性化が課題となっている。

こうした中、地域復興と安心して住み続けられるまちづくりのために設立された土湯温泉町復興再生協議会は「土湯温泉町復興再生計画」を策定した。

一方で、環境省では、被災地の再生可能エネルギーの導入を加速し、地球温暖化に配慮した復興を目的として調査検討を実施している。

今回の事業は、施策のひとつとして温泉の未利用分の熱エネルギーを使う温泉発電を導入し、エネルギー地産地消のモデル地域づくりの実現を目指すもの。

具体的には湯遊つちゆ温泉協同組合が所有する源泉から噴出する約150度の温泉資源を利用、環境負荷の低いバイナリー発電設備を使った発電事業を目指して、調査する。
三者は、事業化調査の成果を基に、2年後程度をメドに500kW級の発電事業の開始を目指す。
また、将来的には1,000kW級に拡大することで、土湯温泉の電力需要を全て賄える規模の発電事業の実現を目標としている。

※バイナリー発電設備
高温流体の熱を用いて低沸点媒体を沸騰させタービンを回し発電する設備。
高温流体のサイクルと低沸点媒体の2つの(バイナリー)サイクルを持つことからバイナリー発電という。
投入した高温流体の成分や流量を変動させることなく回収できるため、温泉の効能や湯量に影響をもたらさない。

レスポンスより

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2012年01月29日

斜めぶった切りで高層ビル解体

戸田建設は、超高層ビルを対象とした環境に配慮した新しい解体工法を開発した。

床面(スラブ)を斜めに切断することで、これまで必要だった上部からの荷重を支える「支保工」と呼ぶ仮設構造物が不要なほか、粉塵(ふんじん)を発生することなく床面を解体でき、工期も短縮できる点が特徴だ。

床面切断時に用いる切断機も開発し、その燃料も排食用油から作られる軽油代替のバイオディーゼル燃料を用いるなど細かな配慮もしている。

今後、増加が見込まれる超高層ビルの老朽化に対応し、解体現場の二酸化炭素(CO2)発生ゼロ化を実現したい考えだ。

開発したのは「TO-FOACUT工法」と呼び、床面を斜めに切断するのが最大の特徴だ。
解体時には床面をブロック状に切断していくが、ブロック状の向かい合う2辺は斜めに切断、残りの2辺は垂直に切断する。
2辺を斜めとすることで、4辺を切断し終えてもブロックが下の階に落下しないため、支保工を設置する必要がない

切断機のブレード(刃)の冷却と切粉の固着を防止するために必要だった大量の水を使わないようにすることも課題だった。
これを解決するため、大量の水の代わりに、界面活性剤を水で希釈し、その溶液から出る泡を冷却などに用いる。
このための専用の切断機も開発した。
切断機についても、ブレード自体とそのカバーを工夫し、騒音も従来工法より20~30デシベル低くした。

ただ、万が一、解体中に大規模地震が発生するなど悪条件が重なった場合、落下する可能性も残るため、3辺を斜め切断すれば確実に落下を防止できることが証明できているという。
このため、実際に解体工事を請け負った場合は、3辺の斜め切断などを採用することになるという。

同社はこの切断手法の開発に先立ち、アセチレンガスではなく、自ら生成した水素ガスを用い、CO2を発生させずに鋼材を切断する「TO-HYCUT工法」と呼ぶ方法を開発した。
従来の工法と比べ切断能率は2.5倍、切断に用いるガスのコストも約3分の1に抑えることを実現した。
これに続いて、床板の解体手法の開発に着手したわけだ。

床板と鋼材を切断する新技術を合わせれば、解体に必要な工期は、14階建て、高さ60メートル超のビルの場合で、従来工法が3.5カ月程度かかっていたのに対し、新工法は2.3カ月で完了できるという。

従来の高層ビルの解体工法では、支保工を設置するほか、ビルの最上階に“屋根”をかけたり、周囲に仮設足場を付けて粉塵などの悲惨を防ぐ覆いを付けるなどの工程が必要で、それだけで2~3カ月を要していた。

戸田建設の三輪明広・技術研究所主管は、「今年度中に技術を完成させ、2012年度から超高層ビルの解体現場に適用していく予定」と話す。

20~30年以上前に建てられた高層建築物は老朽化が進み、地域の再開発などに伴い解体例も増えてきた。
解体方法としては、建物を覆った後で解体する技術がゼネコン各社で進められている。
戸田建設はこれまでの要素技術を組み合わせた新工法によって、隣接する建物との間が狭く、解体時の騒音などを抑えたい都心部に最適な解体工法により、他社と差別化を図る。
今後も、解体現場の環境対応強化を目指して技術開発を進め、普及させたい考えだ。
【那須慎一】

産経新聞より

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2012年01月27日

エコ活動を表す漢字は「節」

かんぽ生命保険は、地球および地域の環境を守る活動の一環として「環境保護活動(エコ活動)の意識と行動」について全国調査を実施した。

全国の20代~60代の男女2,000人の調査結果を分析し、現在のエコ活動についての一般の意識は、漢字一文字で表すと「節」のイメージが最も強く、「節電」「節約」が行動の中心になっていることを明らかにした。

かんぽ生命では、調査結果について「昨年の東日本大震災による『節電』『節約』志向の生活を送ることにより、今まで環境保護活動に関心のなかった人々も意識を向けるようになった。また、家族ぐるみでエコ活動に取り組む人ほど、家族の絆が強くなる傾向にあることがわかった」としている。

今回の調査は、2011年11月21日~22日に実施。
全国の20~69歳の男女を対象にインターネット調査を行った。
20代~60代まで男女・既婚未婚を各年代ごとに100人ずつ、5つの年代で各400人、総計2,000人のサンプルを抽出して傾向を分析した。

エコ活動でイメージする漢字一文字では、「節」(208人)がトップ。
次いで、「清」(152人)、「緑」(90人)、「省」(78人)の順だった。
東日本大震災に伴う原発の停止によって、昨年夏以来、計画停電などによって関東地方を中心に「節電」が強く意識され、「節約」する生活を送った印象が色濃く反映した結果になった。

また、エコ活動を意識したきっかけについても「もったいないと思うから」(「とてもあてはまる」「ややあてはまる」の合計で76.9%)、「節約できるから」(同68.2%)が上位の回答を占め、「節電」「節約」の生活が、エコ活動を意識させる結果になった。
その回答に次ぐのが「地球環境を守りたいから」(同64.1%)、「次の世代のためになるから」(同62.8%)、「社会のためになるから」(同61.2%)となっている。地球環境保護という大きな使命感よりも、日常の生活から発想してエコ活動が広がっている様子がうかがえた。

「エコ活動で誰と取り組むことが多いか」という質問には、子どもと同居している人は、男女ともに約7割が「家族」と回答し、エコ活動に熱心な家庭では、「家族の絆の強さ」について高く自己評価する傾向もあった。
一方、一人暮らしは男女とも「自分ひとり」で行なうことがトップ。
会社の同僚や学校の友人などと取り組むのは少数派。
中でも一人暮らし女性は、86.9%がひとりでもエコ活動に取り組んでいて、男性(67.6%)と比較して意識が高いことがわかった。
【風間浩】

サーチナより

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2012年01月25日

業界初の専用商品券

コンビニエンスストア大手のファミリーマートは24日、業界で初めてコンビニ専用の商品券を発行すると明らかにした。

25日に復活する住宅エコポイントとの交換商品として企画し、東日本大震災の特定被災区域で利用できる。

東日本大震災以降、コンビニの客単価は上昇傾向にあり、おつりが制限される商品券でも利用できる環境が整ったと判断した。

商品券は、震災からの復興支援を目的とした「復興支援・住宅エコポイント」の交換商品で2月1日から発行する。
東北地方などの特定被災区域10県220市町村のファミマ約920店で使える。
公共料金や書籍以外、ほとんどの商品が購入できる。
券面額は500円。

エコポイントとの交換は、エコポイント事務局に交換を申請すると、専用のIDが郵送される。
IDをファミマ店内の情報通信端末「ファミポート」に入力すると商品券が発行される仕組み。

コンビニは、来店1回当たりの購入品目が少なく、客単価も500~600円と他の流通業態より低めだった。
セブン&アイグループもグループのスーパーやコンビニ、百貨店で、エコポイントと交換できる商品券発行を予定している。
額面は1,000円。
ただ、換金目的での利用を避けるため、釣り銭の支払いは限定されており、コンビニよりもスーパーや百貨店での利用が多いと見込まれている。

震災以降、コンビニは身近で便利な点が見直され、スーパーに行っていた主婦などの女性客が生鮮食品や豆腐などを買い求めるケースが増え、客単価は上昇傾向にある。

フランチャイズチェーン協会の調査よると、昨年12月のコンビニチェーン主要10社の客単価(既存店ベース、速報値)は630円で、前年同月比で3.3%増となり500円超えが定着しつつある。
復興需要に沸く被災地は、さらに高単価傾向が強いとされ、ファミマは額面500円の商品券なら、被災地で利用しやすいと判断した。

復興支援・住宅エコポイントは、省エネ基準に適合する住宅の新築や、リフォームなどにポイントを付与する制度。
エコ関連商品や復興関連の商品と交換できるが、ポイントの半分以上は、被災地の産品など復興関連商品に引き換える必要があり、ファミマの商品券は復興関連に分類されている。
【佐久間修志】

フジサンケイ ビジネスアイより

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2012年01月24日

農林水産業創意工夫プロジェクト

事業者のアイデアに沿いオーダーメード型に県が支援する「農林水産業創意工夫プロジェクト」で、山形県は追加募集した全11件を新たに採択した。

同事業の11年度事業費補助予算額に余裕ができたため追加で募集した。

今年度の同プロジェクト新規採択件数は、これまでの第1~4次募集を含め計116件となった。

県農政企画課によると、採択された事業は農林漁業者が10件、食品製造業者が1件。
補助額は総事業費の3分の1で計4,100万円。
事業者の産出額は、農林漁業が5年後(15年)で計約1億6,000万円、食品製造業は3年後(13年)で約3,000万円と見込んでいる。

主な事業は、コケ植物を使い、高速道路ののり面などを覆う環境土木工事向けコケシートの初開発(山形市)。
低コストで雑草の繁殖を防ぎ、緑化できるアイデアという▽東日本大震災以降、まきストーブの需要が高まっている。
家庭用まきストーブに対応する高性能まき割り機を導入し、趣味から実用まで購入者の要望に合わせた低コストのまきの販売(金山町)――など。

同プロジェクトは2009年度から始まり、2009年度は59件、2010年度は63件が採択された。
【浅妻博之】

毎日新聞より

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液状化再発防止 千葉市対策推進委

東日本大震災で液状化被害を受けた千葉市で、液状化の再発防止のため、学識経験者や住民らから意見を聞く「市液状化対策推進委員会」(委員長=榛澤芳雄・日大名誉教授)の初会合が23日、千葉市中央区のホテルで開かれた。

会合では、住宅と周囲の道路の地盤を一体的に強化する千葉市の案などについて意見が交わされた。

同委は、建築などの専門家や液状化が顕著だった美浜区の自治会代表者ら8人で構成され、必要な工法や計画について話し合う。

この日は、まず、市の担当者が液状化の現状や地質調査の結果を説明。
続いて、自治会の代表者が地震発生時の液状化の様子などを話したほか、専門家からは、地域によって地盤の固さや噴砂の量が異なるため、最適の工法をエリアごとに選ぶ必要があるという指摘が出された。

今後、市の担当幹部で構成されるプロジェクトチームが、県や国が行った地質調査や液状化のメカニズムなどのデータを集め、同委員会の意見を参考に、工法、価格を含めた液状化防止計画を策定する予定。
当面は、3月の2回目の同委会合で、具体的な工法について話し合う予定という。

市は、地元住民との合意が得られた場所から順次、地盤強化の工事を行う方針。
だが、震災後に策定された国の液状化対策推進事業では、一定規模以上(事業計画の範囲が3,000平方メートル以上で家屋数は10戸以上)の区画ごとに事業計画を策定することが、国からの補助金支給の条件となるうえ、民有地の工事費は自己負担のため、住民合意が得られるかが大きな課題となる。

市内では、美浜区を中心に1672世帯の住宅が傾くなどの被害が出ている。
【荻野公一】

毎日新聞より

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2012年01月23日

「十万馬力新宿サイダー」

新宿区商店街連合会が1月13日、「鉄腕アトム」をラベルにデザインした「十万馬力新宿サイダー」を発売している。

同区内の酒販店やレストランなどで販売し、空き瓶を販売店に返却した際、区内の地域通貨「アトム通貨」がもらえるようにした。

瓶には手塚プロダクション(新宿区高田馬場4)が制作した「空を飛ぶアトム」が描かれている。
1本220ミリリットルで、価格は150円。
空き瓶を返却した人には1本当たりアトム通貨50馬力(50円相当)を進呈する。

アトム通貨は、漫画「鉄腕アトム」の中でアトムが2003年4月に高田馬場で誕生したことにちなみ、その1年後の2004年4月に早稲田・高田馬場で生まれた地域通貨。
加盟店で1馬力1円として使える。
2009年以降は流通エリアを広げ、札幌や仙台、沖縄・八重山地方など12の支部に展開している。

サイダーは支部の一つ、徳島県産のスダチ果汁2%を使ったさわやかな風味が特徴。
区内の約100店舗で3月ごろまで約1万3000本の販売を予定しているが、全国各地からの問い合わせも多く通信販売なども検討している。

空き瓶は洗浄して再利用するが、販売から1週間で50%を想定していた瓶の返却率は10%程度にとどまっているという。
同連合会事務局の佐藤雅英さんは「アトムの限定瓶は人気が高い。まずは行き渡らないと戻ってこないかもしれないが、ラベルを楽しんで、味わって、新宿の店を元気にしてくれたら」と話す。

新宿経済新聞より

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2012年01月21日

工場の廃熱で発電

工場から排出される未利用エネルギーを有効活用できれば、省エネや電力不足に対応できるだけでなく、二酸化炭素(CO2)排出も削減でき地球温暖化対策ともなる。

それを実現するため、神戸製鋼所は主力の空気圧縮機(コンプレッサー)の技術を活用し、これまで廃棄していた排出蒸気を活用した小型発電機などを開発、販売攻勢をかけている。

特に、省エネ対応が遅れている中小製造業の工場での導入を見込んでおり、同社は新たな省エネビジネスとして育成する方針だ。

原油などから不純物を取り除く工程などでは高圧ガスが欠かせず、その工程に不可欠な大型空気圧縮機は石油化学工場や天然ガスプラントの心臓部に位置づけられている。
スクリューを使って空気を圧縮する神鋼の圧縮機は、この分野で世界シェアの3割を握る。

同社のスクリュー式圧縮機は、「主流のタービン式と比べ狭いスペースでも設置が可能」(同社)で、この特徴を生かし小型化機種の開発などを進めている。
圧縮機の核となるスクリュー式ローターは2本を組み合わせ、蒸気を送り込んで圧縮する仕組み。

東日本大震災を機に、節電や省エネ需要が高まる中、同社は2011年8月、これまで廃棄していた蒸気にも対応できる小型蒸気圧縮機と発電機の発売にこぎつけた。

圧縮機は、生産プロセスで使用し圧力が低下した蒸気を昇圧しリサイクルする。
このためボイラーで蒸気を作るよりも燃料費を75%削減でき、年間2,300万円のコストダウン、CO2も年間983トン削減できる見通しだ。

発電機は、スクリューの回転を利用すれば蒸気タービンのように発電できる機能を利用した。
しかも、インバーターで回転数を制御することで蒸気量に柔軟に変更し、発電効率を向上できる。
発電機のサイズは幅2.6メートル、奥行き1.3メートル、高さ2メートルとコンパクトにまとめ、最大出力160キロワット。
年間435トンのCO2を削減できるとしている。

同年12月にはさらに小規模な蒸気にも対応できる圧縮機を発売するなどラインアップ拡充を進める。
これら製品の売り込み先として見込むのは中小製造業だ。
中小の工場では蒸気発生量が少なく、再利用が難しいため、蒸気はそのまま大気中に放出されるなど活用されていないケースが多い。

例えば食品工場の場合、加熱、乾燥、殺菌などの工程で蒸気が使用されている。
工程後に圧力が低下した蒸気は再利用されないと熱エネルギーが奪われ、高温水に変わるが、小型圧縮機を使えば蒸気を再び昇圧、工程に再投入して大幅な省エネにつなげる。

神鋼は圧縮機技術を応用し、新エネルギーにも参入した。
昨年10月に発売した低温地熱発電システム「マイクロバイナリー」がそれで、水よりも沸点が低い代替フロンを加熱し、その蒸気でスクリューを回し発電する。
70~95度の温水に対応可能で、最大70キロワット。
工場廃熱の利用だけでなく、温泉旅館向けにも売り込む。
発電コストは「1キロワット時当たり10円を切る見込み」で、火力発電を下回るという。
再生可能エネルギーの買い取り制度導入を追い風に、2015年度をめどに30億円の売り上げを目指す。

神鋼は大規模工場から中小企業の製造現場まで幅広い業種で省エネ技術を展開する。
小型圧縮機や発電機は現在は国内市場が中心だが、将来的には「輸出も検討する」(同社)としている。
【川上朝栄】

産経新聞より

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2012年01月19日

宮古島エコハウス

宮古島市で見学、体験宿泊施設として活用されているエコハウス2棟への関心が高まりをみせている。

地域に合わせる形で市街地型と郊外型の2種類あり、風や太陽など自然エネルギーを生かす工法が特徴。
冷房機など空調設備はない。

市街地型は日常の省エネ生活の参考になるとして見学者が多く、農家住宅をイメージした郊外型は昔ながらの暮らしを通した環境負荷軽減の体験を希望する声があり、宿泊者数が大きく伸びている。

同取り組みは環境省の「21世紀環境共生型住宅のモデル整備による建設促進事業」で、県内で唯一選ばれた。
市街地型、郊外型とも太陽熱温水器を使用し、全室に発光ダイオード(LED)電球を導入した。
風通りを最大限に意識した設計になっている。
市街地型は屋上の断熱ブロックの表面に炭酸カルシウムを施工し、直射日光を15度ほど抑える効果がある。

同市エコアイランド推進課は「空調や照明系だけでも年間4.23トンの二酸化炭素(CO2)削減が可能と試算できる」と説明する。
同課は「市街地型は新築の参考にしたいという住民の問い合わせが多く、郊外型は建築関連の専門家を目指す若者らの利用があり、伝統的な家屋とエコの連動に関心があるようだ」と話した。

エコハウスに関する国の関係者や識者らも見学に訪れ、風を取り入れた環境に興味を示し、「全国一律の建築基準ではなく、各地域に反映した施工が好ましいだろう」と、地域ごとの省エネ住宅基準について言及したという。

同事業は家庭でのCO2排出の抑制を目指し、環境共生型のモデル住宅の普及を図ることが目的。
2010年度から取り組まれている。
宮古島市の事業は見学、体験宿泊は地域住民が対象
活用実績は2011年11月末現在で、市街地型が見学770人、宿泊61人、郊外型は見学150人、宿泊165人。
市街地型は見学で、郊外型は宿泊のニーズが高まっている。

琉球新報より

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2012年01月18日

「江戸っ子1号」未知の深海へ

下町の町工場が共同で無人探査機「江戸っ子1号」を開発し、水深8千メートルの日本海溝を目指すプロジェクトが始動し、17日、東京都墨田区両国の東京東信用金庫本部で調印式が行われた。

深海に商機があるとみて、民間、それも中小企業が探査製品を開発するのは、世界に例がないという。

開発するのは「江戸っ子1号プロジェクト推進委員会」(委員長・杉野行雄杉野ゴム化学工業所社長)。

葛飾、墨田、大田区などの4社がゴム、通信、撮影、充電の得意分野でそれぞれ知恵を絞り、海洋研究開発機構、芝浦工大、東京海洋大が支援する。
調印式で、海洋大の松山優治学長は「海洋を研究してきた者として、開発は感無量。深海は各国とも未着手。江戸っ子1号で市場を切り開こう」と語り、4人の社長は深くうなずいた。

きっかけは、大阪の中小企業が開発した小型衛星「まいど1号」のニュース。
刺激を受けた杉野社長が「東京は海底へ行こう」と呼びかけ、東京東信金が取引先などに声をかけた。
海は10メートル深くなるごとに水圧が1気圧増す。
水深8千メートルでは800気圧にもなり、高圧に耐える技術が必要だ。

平成24年度中に試験潜水し、希少金属(レアメタル)など鉱物資源が豊富だといわれる海底で泥、微生物を採取するほか、「脊椎(せきつい)動物生息の世界最深記録、7,700メートルより深い海で新種を発見したい」と意気込む。

開発費は約2千万円。
当初は1億円の試算の壁にぶつかったが、高価なチタン製ではなく耐圧ガラス製へ変更することで、費用をぐっと抑えた。
海に恵まれた日本は近海に深海があり、小型船で行くことができるため、専用母船も持たない。

杉野委員長は「不景気のこんな時勢だからこそ腕を磨き、日本のモノ作りの技術を生かして、未知の深海探査に夢を賭けたい」と抱負を語った。

産経新聞より

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2012年01月16日

ダカールラリー2012

トヨタ車体は、ダカールラリー2012アルゼンチン~チリ~ペルー(通称パリダカ)にトヨタの『ランドクルーザー200』のディーゼル車2台で参戦したチーム・ランドクルーザー・トヨタ・オート・ボディの1号車がクラス準優勝したと発表した。

今大会は4輪車部門の完走率が50%を切る厳しいレースとなったが、三橋淳(ドライバー)/アラン・ゲネック(ナビゲーター)組の1号車が市販車部門ディーゼルクラス2位、市販車部門2位、総合25位となった。
2号車は第4ステージでリタイアした。

チームはラリー車2台の燃料に廃食油から精製したBDF(バイオディーゼル燃料)を使用し、BDF100%で参戦した。

同社では、市販車部門での上位完走を果たしたことでランドクルーザー200の安全性・信頼性・走破性の高さを証明することができたとしている。
ラリー参戦で得たノウハウやデータを今後の車両開発に活用、より高性能なクルマづくりを目指す。

レスポンスより

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2012年01月14日

針葉樹の樹皮の有効利用

和歌山県森林組合連合会はスギやヒノキの製材過程で排出され、処理方法に困っていた樹皮の新たな活用方法として、農業用の土壌改良への利用を検討している。

13日には御坊市塩屋町の連合会御坊事業所で炭化の実験をした。

連合会の谷関俊男専務(62)は「困りものだった樹皮の有効な利用方法を見つけたい」と話している。

樹皮の処理は、法律による規制で自家焼却ができなくなっているため、各製材所などで困っているという。
木材乾燥用のボイラーの燃料に利用しているところもあるが、設備に多額の費用がかかるため中小の製材所では導入は難しく、廃棄物として処理料を払い、業者に依頼するしかないという。
公共工事が盛んだったころは道路のり面の緑化の土壌づくりなどに利用されていたが、工事件数の減少とともに需要も減少。
農業用堆肥への利用法もあるが、鶏ふんや牛ふんを混ぜて発酵させるため、近隣からにおいの苦情が来たり、樹皮に腐りにくい成分が含まれているため、完成までに長期間かかったりという問題がある。

1週間で4トントラック1杯分ほどたまるという御坊事業所では現在、機械を使って樹皮をすりつぶし、無償で農家に提供している。
農家は堆肥にしたり、牛舎の敷わらにしたりしているが、より有効に活用できないか考えていた。

谷関専務は樹皮に土壌改良効果があるケイ酸が豊富に含まれていることに注目、有効な微生物がすみやすくなるように炭化させられれば、土壌改良材として有効ではないかとして、実験を企画した。

この日は、煙がほとんど出ない炭化炉を開発し、日本や海外で特許を取得している長野県千曲市のモキ製作所の茂木国豊社長(67)らを招き、同社の製炭炉で樹皮の炭化実験をした。
製材業者や森林組合関係者らが興味深く見守った。
実験結果を基に今後、実用可能かを検討するという。

谷関専務は「木材価格が安いのに、樹皮の処理料を払っていては林業はやっていけない。土壌改良材にできれば、県内の林業と農業の発展につなげられるのでは」と話した。

紀伊民報より

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2012年01月12日

「えねぱそ」

スイッチひとつで便利な暮らしが手に入る電化生活は、昨年の東日本大震災にともなう東京電力福島第一原発事故で、そのもろさが明らかとなった。

原発や電力会社に依存していた市民が、電気を選び、つくるための取り組みが始まっている。

エナジーグリーン(東京都新宿区)が10日に発売した「えねぱそ」は、これまで企業などの法人が主な需要先だったグリーン電力証書を個人向けに買い求めやすくしたものだ。

「『原発で発電された電気を使いたくない』との要望に応えた」と同社の竹村英明氏は語る。
「えねぱそ」では自然エネルギーによる発電で生み出された「環境価値」を1口につき500キロワット時で証書化して販売。
証書は太陽光、風力、小水力、バイオマスの各発電所から選べるしくみで、価格も証書1枚が5千円前後とリーズナブルだ。

グリーン電力証書制度は既存のエネルギーで作られた電力に環境価値を付与するもので、自然エネルギーによる電力を直接購入することとは異なる。

それでも竹村氏は「えねぱそ」が、将来の電力自由化に向けた自然エネルギー需要の掘り起こしを担うと考える。
「電力自由化が一般家庭など小口需要家にも拡大された時に、真っ先に自然エネルギーの電力に移行するのは『えねぱそ』の購入者ではないだろうか」

震災を機に昨年春から活動している「藤野電力」(神奈川県相模原市)では、太陽光パネルとバッテリーなどを組み合わせた小規模発電キットを参加者自身が組み立てるワークショップを開催。
毎回20人ほどが参加している。

「これまで電気は与えられて当然だった。ところが自分でも電気が作れて使えるという体験は『衝撃』」と話すのは、同団体の小田嶋電哲氏だ。
キットが発電する電力は小さいが、ノートパソコンやLED電球1個の照明程度であれば十分実用になる。

藤野電力は地域の再建を通じて持続可能な社会をめざすグループ「トランジション藤野」の活動が母体だ。
「従来の大量消費を続けるのではなく、負荷を減らし、地域が持続できる形へ生活を変える。
自然エネルギーの活用はそのプロセスを担う」と小田嶋氏は展望している。
【斉藤円華】

オルタナより

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2012年01月11日

PCを再利用して被災企業へ

大学ICT推進協議会、東北六県商工会議所連合会、日本商工会議所、および日本マイクロソフトは1月11日、東日本大震災で被災した中小企業の支援を目的に、ノートPCを無償提供するプロジェクトを発表した。

2013年3月末までに4000台の配布を目指す。

同プロジェクトは、大学ICT推進協議会に参画する全国46大学において現在使用していないPCをリフレッシュし、新たにWindows(OSはXPもしくは7)とOfficeをインストール(PC再生作業)して中小企業に提供するというもの。

具体的な役割分担としては、大学ICT推進協議会がPCの収集および再生作業を実施し、日本商工会議所と東北六県商工会議所連合会が被災企業へのプロジェクト周知と配送先の選定、PCの一次保管、被災企業の最寄商工会議所への配送を行うほか、配送費と保管する倉庫費用を負担する。
日本マイクロソフトは、ソフトウェアの提供、PC再生作業環境の構築、再生作業の技術サポートを行う。

まずは同日より九州大学が取り組みを開始し、そこで得られたPC再生作業などのノウハウをほかの大学と共有して参加校を増やしていく。
大学ICT推進協議会に加入していない大学の参加も可能だとしている。
大学ICT推進協議会会長で九州大学副学長の安浦寛人氏は「九州大学では2月中にPC十数台を再生し、(震災から1年経つ)3月11日までには被災企業の元へ届けたい」と目標を語った。

被災地の状況について、東北六県商工会議所連合会 仙台商工会議所 専務理事の間庭洋氏は「被災した多くの企業が事業再興にあたってPCなどの情報機器を必要としているものの、支援が行き届いていないのが現状だ」と説明する。
こうした企業に対してPCを提供することでビジネスの再開を加速させ、被災地が直面している「雇用問題の改善につながることを望む」と強調した。

ITmedia エンタープライズより

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2012年01月10日

グラス・アート・ヒルズ富山

富山市はこのほど、富山ガラス工房(富山市古沢)や富山ガラス造形研究所(同市西金屋)などガラス関連施設が集中するエリアの名称を、これまでの「ガラスの里」から「グラス・アート・ヒルズ富山」に改めると発表した。

同市西金屋地区には今年9月に新しい体験型施設もオープン予定で、「イメージを一新し、県外にも認識してもらうため」、新名称を昨年末に一般公募。

昨年12月26日に開かれた選定委員会で、県内外から寄せられた計216点の中から、同市の杉政聡美さんの作品が選ばれた。

森雅志市長は「さらに認知度を高めるために、今後もさまざまな取り組みをしていきたい」と話している。
【青山郁子】

毎日新聞より

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2012年01月09日

容リ法・制度学ぶ新コンテンツ登場

日本容器包装リサイクル協会は、公式ホームページで新しい啓発型コンテンツ「容リ法って何だろう?」の提供を始めた。

「容器包装リサイクル法(容リ法)」は、容器包装のリサイクルを進めるための制度(容リ制度)を子供から大人まで楽しくわかりやすく学べる内容となっている。

制度を知らない人でも体系的に学べる「容リ制度の基本を学ぼう」にはじまり、詳しく知りたい人向けの「もっと学ぼう」まで、知識に応じて学べるコンテンツを用意。
企業向けの問題に挑戦ができるクイズなども用意し、ツイッターやフェイスブックで紹介することも可能にした。

そのまま印刷して、資料や教材に活用することや、「素材集」からイラストや画像をダウンロードし、資料作成などに利用することができる。
小・中学生の環境学習や地域での勉強会、企業の担当業務など、さまざまな場面で役立ちそうだ。

「容器包装リサイクル法」は、包装材など使用削減を進めるための法律で、2007年の改正では、小売業者に包装材やペットボトルなどの削減が義務づけられた。

フジサンケイ ビジネスアイより

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2012年01月08日

自給自足からビジネスへ

生活苦から始めた自給自足生活が、今やビジネスの種に―。

2男2女を抱える茅ケ崎に住む女性が同市芹沢の畑で無農薬、有機農業に挑戦、野菜の宅配を手掛けた。

野菜の評判は口コミで広がり、今では生産が追いつかないほど販路を拡大している。

直井景子さん(42)は25歳でアクセサリーショップを経営。
しかし、35歳の時に過労で倒れ、対人恐怖症や失語症になった。
夫とも別れ、子ども4人を連れて家を出た。

「とにかく食べ物をつくらなきゃ」。
生活費を稼ぐ必要があるのに、外に出られない。
子ども2人の不登校も重なった。人目を避けるようにして、養鶏や家庭菜園で自給自足の生活を続けた。

本格的に農業に取り組み始めたのは、2010年から。
県の「かながわ農業サポーター制度」を活用し、2,500平方メートルの農地を借りた。
現在はスタッフ2人を雇って週に約30~50種類を収穫、宅配先は約50件に上る。

こだわりは畑の土だ。
鶏の餌として生ごみでミミズを飼育していたこともあり、ミミズが畑の土の状態を教えてくれる。
「自己流だから九十九パーセントが失敗。だからこそ、いいものがつくれるようになった」

農薬を使わないため、野菜の成長は遅い。
スーパーの野菜のように実も大きくならないが、「甘くて、マヨネーズなどの油と絡めなくても子どもが食べられる」と評判という。

最初は近所の人への宅配から始め、現在は都内のレストランにも卸している。
無農薬で安全な野菜への需要は高く、ショップ経営時の人脈も販路拡大に役立っている。

人に会えなかった時期を乗り越え、ビジネス感覚も取り戻した。
直井さんは「農業者が一技術者として見直される時期に来ている。
責任あるつくり方をし、ブランド化する時代だと思う」と話す。

農業にたどり着いたのも「縁」だと振り返る。
「今できることが農業なので、環境や人のせいにせず、できるところまで精いっぱいやりたい」と、目の前にあることに向き合っている。

自ら歩んできた道を「女農業道」と称する。
その理由を「今まで歩んできた『道』があるから。ショップ経営、農業、母親業に没頭して、それがすべて自分自身の道っていうこと」と力強く話した。

カナロコより

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2012年01月04日

コウノトリ関東の空へ

国の天然記念物コウノトリの野生復帰を目指し、千葉県野田市が関東地方で初めてとなる放鳥の準備を進めている。

繁殖に先進的に取り組む兵庫県豊岡市に協力を求め、つがいを借り受けるなどして今年秋から飼育を始める方針。

野田市によると、市南部に広がる約4ヘクタールの湿地に飼育施設を整備して繁殖を進め、10年後に野生化を目指す。

周囲には減農薬の市民農園や耕作放棄地が広がり、餌となるカエルやドジョウも確保できるという。

野田市は2006年、野生動植物の生育環境を保全するためにの条例を制定。
2010年7月には、茨城、千葉、埼玉、栃木各県の29市町村でつくる「コウノトリ・トキの舞う関東自治体フォーラム」を設立し、コウノトリ放鳥計画の先行モデル地区に指定された。

日本の野生のコウノトリは1971年に絶滅。
日本生態系協会によると、関東地方の野生種は1890年代までに絶滅したとされる。
野田市の担当者は「コウノトリは田んぼの食物連鎖の頂点。自然再生のシンボルにしたい」と期待している。

日本経済新聞より

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2012年01月03日

六本木に“森”が出現


東京都港区内の赤坂や六本木で「アークヒルズ」や「六本木ヒルズ」を開発してきた森ビルが今年8月、その中間に位置する地域で再開発事業「虎ノ門・六本木地区プロジェクト」を完成させる。

最大の特徴は約2万平方メートルの敷地内を森のように植物で埋め尽くすことだ。

六本木ヒルズを上回る緑化への取り組みは、都心の新たな散策路として訪れる人たちを楽しませることになりそうだ。

林野庁の宿泊施設「麻布グリーン会館」跡地や閑静な住宅地に広がる約2万平方メートルを再開発する同プロジェクトは、森ビルと地元地権者が一緒になって進めてきた開発事業だ。
構想段階から20年以上を経てようやく完成することになった。

敷地内には、オフィスと住宅が入居する地上47階建ての「複合棟」と、主に地権者が入居する8階建ての「住宅棟」が建設される。

ビルに入る商業施設はコンビニエンスストアなど一部に限られる。
その点では、ファッションやグルメなど多くの最先端店舗が入る六本木ヒルズなどとは異なるが、遠方からでも訪れたくなるよう敷地内を全面的に緑化した。居住者以外にも公開するという。

その際に配慮したのは東京の生物多様性を維持しようとしたことだ。
見た目は美しいものの外来種である常緑樹は植えず、従来、この地域に根ざしていたヤマザクラやイロハモミジといった在来種を植樹する。
さらに小鳥などが巣作りしたり、餌を確保したりしやすいようにあえて枯れ木を20本植えるほか、開発で出た土も再利用するというこだわりようだ。
従来、この場所の緑地率は17.6%だったが、31.9%に拡大するという。

森ビル設計統括部の山口博喜技術顧問は「自然環境に敏感な小鳥のコゲラを頂点に、さまざまな生き物が生息できる緑地づくりを目指す」と語り、再開発と自然環境の再生の両立に意気込みをみせている。

産経新聞より

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2012年01月02日

洋上風力発電


海に囲まれた日本に適した有力な代替エネルギーとして、洋上風力発電が注目されている。

政府が福島県沖で実証試験を行う方針を固め、2011年度第3次補正予算で調査費などに約125億円を計上した。

2012年7月から施行される再生可能エネルギーの買い取り制度も追い風に、関連各社は開発技術の確立や量産体制の構築を急いでいる。

資源エネルギー庁によると、海上に浮かべる浮体式の風車6基を2014年度から2年間稼働させて発電状況などを実証。
出力1万2千~1万5千キロワットから始め、将来は原発1基分に相当する出力100万キロワットを目指す。
事業化すれば、浮体式では世界初の大規模洋上風力発電所となる。

風力発電関連各社は既に洋上風車の開発競争を始めている。
電源開発(Jパワー)は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で、北九州市の沖合で洋上風力発電の実証実験をスタート。
2012年度中に出力2千キロワットの洋上風車を設置し、実証と環境への影響を調べる。

東京電力もNEDOと共同で2012年夏に2,400キロワットの三菱重工業製風車を千葉・銚子の3キロ沖に設置して実証試験を行う方針。

日立は風力発電用発電機の生産能力の増強に着手。
三井造船は洋上風車を視野に入れた保守サービス分野に進出した。
IHIや富士重工業、清水建設なども風力発電システムの開発に力を入れる。

各社が洋上風力発電に注目するのは福島県沖の構想だけではない。
2012年7月に再生可能エネルギーの全量買い取り制度が始まれば、電力供給能力が高い洋上風車の市場拡大が確実とみているためだ。

カナロコより

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2012年01月01日

事業所見学ツアー

「環境先進都市」の最新動向に触れてもらおうと、川崎市は2月に、最先端の環境技術を知る体験型見学会を実施する。

バイオマス(生物資源)、製造、エネルギー、リサイクル、新エネルギー・ライフの五つのテーマを設定、資源循環型社会の構築へ向けた現場の最前線を巡る。

バイオマスツアーでは、味の素川崎事業所(川崎区)と国内最大級の木質バイオマスを燃料とする川崎バイオマス発電(同)を見学。
同事業所では、液体調味料製造時に発生する大豆由来の残渣(ざんさ)を活用したバイオマス燃料を生産。
同発電に供給しており、2011年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰(対策技術導入・普及部門)を受賞した。

製造ツアーでは、川崎臨海部の中核を成すJFEスチール東日本製鉄所、環境に配慮したトラック・バスを生産している三菱ふそうトラック・バス川崎製作所を見学。

このほか、川崎エコタウンの先導的モデル施設「川崎ゼロエミッション工業団地」に立地するリサイクル企業、浮島太陽光発電所を望むかわさきエコ暮らし未来館、川崎天然ガス発電などがツアーの対象になっている。

開催は2月10日(新エネルギーは同11日)で、全コースとも「川崎国際環境技術展2012」を見学する。
定員は各回20人(小学生以上、小学生は保護者同伴)で、参加費千円(昼食、お茶、保険代込み)。
1月20日(必着)までに、住所、氏名、年齢、電話番号、希望コースA~E(Aバイオマス、B製造、Cエネルギー、Dリサイクル、E新エネ・ライフ)を記入し、電話、はがき、ファクスで申し込む。
応募者多数の場合は抽選。
当選者には1月末までに参加証を郵送。

申し込み・問い合わせは、川崎市経済労働局国際経済推進室

カナロコより

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