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2011年12月28日

皇居お堀の水質改善

三菱地所は東京・大手町地区の再開発で、皇居の堀の水質改善を支援するプロジェクトに取り組む。

新ビルに堀の水を引き込んで浄化処理するシステムを作り、2015年度ごろから浄化に乗り出す。

水質改善でエリアの価値を高める一方、その対価として容積率の緩和を求める方針で、新たな再開発モデルとして注目されそうだ。

水質浄化の取り組みは皇居・大手門近くの「りそなマルハビル」などを解体し、2棟のオフィスビルを建設する再開発地区で導入する。
都市再生特別措置法にもとづき都市計画の特例を受けられる制度を活用し、水質改善などの地域貢献に取り組む分、ビル容積率の上積みなどを認めてもらうよう東京都に要請する。

堀と新ビルを挟む道路をくぐるように地下に配管を敷設して取水。
浄化したうえで放水用の配管を通じて堀に水を戻す。
浄化処理能力は年間50万立方メートル程度。
皇居の堀の水量は45万立方メートル程度のため、単純計算すると約1年間で堀の水全体を浄化できる。

浄化システムに併設する形で最大3千立方メートル分の貯水槽も備え、皇居の堀が渇水した時などに活用する。
街区地上部では皇居側を中心に大規模な緑化を実施。
再開発地区のほか周辺ビル利用者らも含めた緑地共有・交流の機能をもたせ、皇居の緑地との連続性も意識してつくりこむ。

皇居周辺に都心の貴重な自然環境が集まっている点に注目した新たな再開発モデルになる。
三菱地所は今回のような取り組みを地域環境貢献・地域共生のモデル事業と位置付け、他の地域での展開も検討する。

日本経済新聞より

投稿者 trim : 2011年12月28日 16:18