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2011年11月01日

冬の節電

政府による今冬の電力需給対策の決定を受け、12月19日からの節電要請を正式に表明した関西電力。

冬場は夏に比べ電力使用量が増える家庭の節電効果をいかに高めることができるかが供給安定のカギとなる。

一方、産業界には夏同様の節電を求めるが、多くの企業が対応に苦慮しており、関電の対応に不満の声も上がっている。

冬の電力使用における家庭の割合は約3分の1で、夏の約4分の1より大きくなる。
また、冬場は早朝から深夜まで暖房需要があることなどから、今回の節電要請では時間を午前9時から午後9時と夏場より長時間設定した。

1日の会見で八木誠社長は「夏の場合は(昼の)ピーク帯を回避するというイメージだったが、冬は時間が長い。家庭の場合は昼より夜、自宅に帰って電気をつける時間帯(が節電要請の主な対象)になる」と述べ、厳しい環境の中での一層の協力を呼びかけた。

関電は家庭での節電効果を高めることを目的に、節電方法の具体例を示したマニュアルを公表
「エアコンの設定温度を22度から20度に下げることで電力削減率7%」「不要な照明を消すことで同4%」など、節電策とその具体的な節電効果を示している。

また、長時間の節電が必要なため「『冷蔵庫の設定を弱に変える』『テレビを省エネモードに設定して輝度を下げる』など一度設定すれば自動的に節電につながる方法が効果的」(担当者)と説明する。

今夏の節電効果は、大企業や工場など大口需要家が約7%だったのに対し、家庭は約3%にとどまったため、冬は各家庭への具体策の周知がより一層求められる。
同社はこうした節電方法を、チラシの投(とう)函(かん)やテレビCM、広告などで呼びかけるほか、12月以降、各家庭の検針票に、前年同月と比較した電力使用量の削減率を記載することで、各家庭の節電状況がわかるような取り組みを始める。

さらに今夏の節電で導入した翌日の電力需給状況を知らせる「でんき予報」や需給が逼(ひっ)迫(ぱっく)した場合の電子メールでの節電要請も行うとしている。

一方、企業に対しては大口需要家約7千社に対して同社の担当者が個別に訪問して節電を要請。
中小企業など小口の需要家約11万件に対しても、ダイレクトメールを送付し節電への理解を呼びかける。

また、小口需要家を対象に夏に引き続き節電効果にあわせて料金を割り引くほか、大口需要家向けにも昨冬の最大電力からどの程度抑制したかで割り引く新料金メニューを導入し、節電につなげたいとしている。

産経新聞より

投稿者 trim : 2011年11月01日 22:52