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2011年08月31日
汚染土壌の浄化
沖縄県は、大規模な米軍基地跡地開発を見据え、化学物質や重金属で汚染された土壌を微生物や植物を活用して浄化する技術開発に取り組む県内企業を支援する。
日米で合意されている嘉手納基地より南の施設の返還に伴い、今後の跡地開発で土壌汚染が懸念されることから、県内企業が浄化事業を受注できる体制を目指す。
県議会9月定例会で提案する補正予算案に計上し、予算承認後、年内に事業者を公募する。
微生物や植物が持つ生物機能を活用して汚染された土壌や地下水を浄化する「バイオレメディエーション」や「ファイトレメディエーション」は、汚染土壌を掘削・除去するこれまでの方法より低コストでできることから近年、注目されている。
農林水産省は計画的避難区域の福島県飯舘村で放射性物質に汚染された土壌の浄化を目的に、ヒマワリの栽培の実証実験に着手している。
経済産業省のバイオレメディエーション事業実態調査報告書によると、2007年度の市場規模は2002年度の約3.5倍の85億円。
汚染土壌除去に占める割合は6.4%にすぎないが、年々増加しているとしている。
県は技術開発に向け、土木建築業を中心に、環境コンサルタントやバイオベンチャー企業、大学などの研究機関で構成する組織をつくることを想定。
県内に生息する微生物や植物を活用した沖縄独自の浄化技術を目指す。
事業期間は本年度から2014年度まで、事業費は内閣府の沖縄特別振興対策調整費(特別調整費)の活用を検討している。
県内では、旧恩納通信所やキャンプ桑江北側、嘉手納弾薬庫地区の返還地の土壌からPCB(ポリ塩化ビフェニール)や鉛、カドミウム、ヒ素、六価クロムなどの有害物質が検出されている。
元米軍人らが北谷町内に枯れ葉剤入りのドラム缶を埋めたとの証言もある。
【問山栄恵】
琉球新報より
2011年08月30日
5代目キャンパスノート
キャンパスノートのロゴマーク一新、書き込み力もアップ――。
コクヨS&Tは、1975年から販売しているキャンパスノートシリーズを刷新し、全26アイテム148品番を10月中旬から順次発売する。
キャンパスノートのリニューアルは2000年11月以来、11年ぶり4回目。
価格は据え置きで、73円(A7変形サイズ)~1575円(セミB5サイズ10冊パック)。
キャンパスノートシリーズは、1975年の発売以来36年間、累計24億冊を販売したノートブランド。
2010年だけでも年間で1億冊以上販売したという。
10月中旬に登場する5代目キャンパスノートは、表紙デザインやロゴマークを一新。
「Campus」のロゴマークは、従来よりもロゴ全体のラインを細くし、流れるような動きをつけるため「C」と「a」、「u」と「s」のつながりに特徴を持たせたという。
なおロゴの変更は2代目を発売した1983年以来28年ぶり。
コクヨS&Tでは、従来のロゴが持つ「一般的・安心・身近」(=Basic)というイメージを「万人・万能」「圧倒的な信頼」(=The Best Basic)まで向上させ、さらに「知のためのツール」「頑張ろうと思えるツール」(=Smart & Positive)というイメージを獲得する狙いがあるとしている。
機能面でも、背クロスにボールペンで書き込みやすいよう表面加工を施したほか、縦線を引きやすいように上下の棚罫線に三角形の目印と、短い定規でも線が引けるよう罫線内にも目印を追加。
横線を引くときに行数が数えやすいよう5行ごとの目印も拡大した。
従来より、“書き込み力”をアップするような改善になっている。
さらに中紙には、従来の原紙よりパルプ使用量を約7%抑えた新原紙を採用。
新原紙は書き心地を考慮して再生紙は使わず、環境に配慮した「森林認証紙」(再生紙キャンパスノートは除く)を使用した。
厚みや重さを抑制しながらも、裏写りやにじみにくさは従来品と同等だという。
コクヨS&Tによると「ノートを構成するのは表紙、中紙、背クロスとわずか3つの部品だが、当社はそのとじ方や、材料品質、罫線、サイズ、デザイン、価格という6つの価値要素についてこだわり抜いてきた」という。
ただし、同社では「CamiApp(キャミアップ)」などのスマートデバイスと連動するノート製品も提供しているが、「今回のキャンパスノートのリニューアルはスマートデバイスとの連係というよりも、従来からの価値を深化させる方向性だ」としている。
誠 Biz.IDより
2011年08月29日
業種横断で資源リサイクル
小型家電や玩具などの使用済み製品を品目の垣根を越えて回収し再資源化する―。
リサイクル事業の日本環境設計(東京都千代田区)は、こうした機能を果たす国内初の「業種横断型資源循環システム」の実現に向けて動き出した。
関連企業や団体の協力を得て、来年3月までにシステムを構築し運用に移す。
省庁や業界の“縦割り”で進むリサイクル対策に一石を投じることになりそうだ。
同社が目指す仕組みは、事業活動に伴い排出される「産業廃棄物」と、家庭ごみに代表される「一般廃棄物」を横断的にカバーした資源循環システム。
廃棄物処理法に基づく広域認定の申請手続きを経て、業種横断リサイクル事業を展開する。
新事業ではまず、約10品目に横串を通しリサイクルを促す。
小型家電や玩具以外では、衣料品や家庭用プリンター向けインクカートリッジ(インク収納容器)、農業用資材などを取り上げることを検討中だ。
こうした使用済み製品は、学校・自治体や店舗で一元的に集める。
回収拠点数は合計約15,000カ所が目標だ。
加えて、各拠点に不用品を持ち込む消費者のリサイクル意識を高めるため、回収対象品に表示する「統一ブランド」も作る。
資源循環の流れはこうだ。
デジタルカメラや携帯電話などの小型家電の場合、各拠点に集約した使用済み製品を宅配業者などと連携し、同社が愛媛県今治市で運営する「プラスチック油化プラント」に移送する。
プラントに投入した廃家電は400~500度の高温で熱分解され、プラスチック部分が溶けて重油へ生まれ変わり、ボイラー燃料などになる。
同時に回収される金属は、工業製品原料として再利用される。
この仕組みで小型家電メーカーが負担するリサイクル費用などの詳細については、小型家電に含むレアメタル(希少金属)などを回収・再利用する新制度の骨子を提示した環境省の動きを見極めながら詰める。
また同社は、繊維製品から石油代替のバイオ燃料「バイオエタノール」を生産するプラントも今治市に保有しており、その施設も活用する。
具体的には、服に含まれる綿繊維の主成分「セルロース」を特殊な酵素でブドウ糖に変化させ、さらに同物質を酵母で発酵させてバイオエタノールを得ている。
こうした実績も生かす方針だ。
今回の新事業に合わせて、リサイクル設備の増強にも踏み切る。
油化プラントについては、年間処理能力を現在の50トンから、10月をめどに500トンに引き上げる。
その後も段階的に拡張し、2013年に1,500トン態勢を築くことを目指す。
業界の垣根を越えた資源循環に取り組む背景には、硬直化したリサイクル対策に風穴を開けたいとの思惑がある。
日本では、容器包装や家電などの各分野の特性に応じた「個別リサイクル法」が整備されたほか、行政側が廃棄物の区分に従い処理事業を許可してきた。
これらは廃棄物の適正処理を促す半面、静脈事業の効率を高める際の足かせだった。
同社の高尾正樹専務は「生活者から見えやすい効率的なリサイクル態勢が必要。
その視点で消費者とリサイクルを結ぶ『環境動線』を業種横断で作ることにした」と力説する。
業種横断事業について三菱総合研究所環境価値戦略研究グループの萩原一仁グループリーダーは、「まとまった量の使用済み製品を『共同配送』方式でリサイクル拠点に運べば、業種横断システムの効率面の効果をさらに引き出せる」と期待する。
その上で、レアメタルを含む製品が眠る「都市鉱山」が世界需要が拡大する携帯電話やエコカーの“根幹”を支えている現状などを踏まえ、「廃棄物政策にエネルギー・産業政策を横断的に融合する流れを作るべきだ」と指摘する。
環境ベンチャーの挑戦はその潮流を作る契機となりそうだ。
【臼井慎太郎】
フジサンケイ ビジネスアイより
2011年08月27日
土佐電気鉄道「ハートラム」
高知市の繁華街にある「はりまや橋交差点」を中心に十字の形に伸びる土佐電気鉄道の路線。
ラッピング車両などカラフルな路面電車がガタンゴトンと音をたてながら頻繁に行き交う。
同社は明治37(1904)年の運行開始で、路面電車としては日本一古い歴史を誇り、4路線で計25.3キロの路線距離も軌道線では日本一の長さだ。
路面電車の中でひときわ目立つのが淡い水色と白のツートンカラーの超低床車両(LRV)「ハートラム」。
角張った造りの車体はアルナ車両製で、全長17.5メートル、乗降口の高さは高齢者や身障者、妊婦の乗り降りに配慮して33センチと低くなっている。
ハートラムの導入は平成14年4月。
公共交通を通じてバリアフリーや環境問題をアピールしようと、国や高知県、高知市、南国市、伊野町の補助を受けて1編成を1億9千万で購入した。
ハートラムの導入を機に、同社は電停のかさ上げや拡幅、ベンチや上屋の設置などバリアフリーの取り組みを本格化させた。
5つの拠点駅で駐車場を整備し、郊外から来た人が車から路面電車に乗り換えて高知市中心部に通勤するよう誘導する「パーク・アンド・ライド」も効果をあげている。
ほぼ並行して始まったグリーンベルトの設置も先進的な取り組みとして注目される。
軌道敷内を芝で緑化することで、都市部の気温が上昇する「ヒートアイランド現象」を抑えるとともに、車などの軌道内横断の抑制を目的にしている。
軌道の緑化は現在、計570メートルに達しており、同社は今後も道路管理者と協議して延ばすことを計画している。
一方でメドが立たないのが、ハートラムの2編成目の導入だ。
今購入すれば2億5千万円はする車両価格がネックとなっている。
同社交通サービス部の山本康雄・電車グループ長は「行政の補助金を当てにするという発想にも限界がある。LRV導入には、民間鉄道事業者だけの問題でなく、公的社会資本の整備としての位置づけが必要」と強調する。
同社の路面電車の乗客数は、昨年は「土佐・龍馬であい博」効果で増えたものの、長期的には低減傾向にある。
交通弱者にやさしいLRVの導入促進には、交通政策の根本的な転換が求められている。
産経新聞より
2011年08月23日
滋賀の校庭や園庭で芝生化進む
滋賀県の小中学校と保育園・幼稚園で校庭や園庭の芝生化が進んでいる。
普及に適した新たな芝生化の手法が開発され、県サッカー協会や自治体が力を入れているためで、開始4年で24カ所にまで増えた。
外で遊ぶ児童が増えるなど効果も現れている。
県内では、2008年の湖南市の石部保育園を皮切りに、2009年以降、草津市の笠縫東小などに広がった。
現在では県内の4小学校、2中学校(一部のみ含む)、18保育園・幼稚園に達している。
芝生化が進んだ背景には、成長力が強い芝のポット苗を利用者自身が植える「鳥取方式」と呼ばれる低コストの手法の登場がある。
鳥取大で開発され、滋賀県サッカー協会や芝生化に取り組むNPO法人が県内各地で導入を働きかけている。
取り組みに熱心な近江八幡市では、安土小のほか、今年6月には北里小の校庭と北里幼稚園の園庭を全面芝生化した。
保護者や地域住民も水まきなど維持管理に参加する。
安土小は昨秋、校庭約6千平方メートルを芝生化した。
休み時間に外で遊ぶ児童が昨夏に比べて1.5倍に増えた上、転んですり傷を負う子がほとんどいなくなり、はだしで走る子も増えた。
5年の樫田崚(りょう)君(10)は「思いきり走ったり、寝転がったりできる」とサッカーに熱中していた。
芝生化は猛暑対策にもなっている。
土の地面に比べて表面温度が5度ほど低く、照り返しも少ない。
元滋賀県サッカー協会副会長で今もNPO法人グリーンスポーツ鳥取で芝生化に取り組む松木栄一郎さん(68)は「芝生は子どもの運動環境を劇的に良くする。面倒に思われがちな維持管理も地域住民と交流するきっかけにしている学校が多い」と話している。
京都新聞より
工芸品と昆虫を比較展示
虫をモチーフとした工芸品と昆虫の標本を比較展示する夏休みイベントが、9月30日まで箱根ラリック美術館(箱根町仙石原)で開かれている。
ガラス工芸家ルネ・ラリックの観察眼が光る作品は昆虫マニアも脱帽するといわれるほどで、来館者は作品に見入っている。
常設展示している約200点の花瓶、香水瓶、アクセサリーなどのうち、70~80点は虫をモチーフとした作品。
同館では、県立生命の星・地球博物館(小田原市入生田)や環境省箱根ビジターセンター(箱根町元箱根)の協力で昆虫の種類を突き止め、うち約20点については標本を並べて展示している。
「胴体、羽、脚などのバランスも正確に表現されていて、昆虫の専門家に褒められた」とラリック美術館の学芸員。
子どもたちにも楽しんでもらえるように解説を工夫し、作品に描かれたスカラベ(フンコロガシ)を同館の庭園で観察するミュージアム・ツアー、昆虫グッズを制作するワークショップなども開いている。
北海道から来た小学2年生の男の子は「書いてあること(解説)が面白いので、ずっと読んでいた」と満足げ。母親もラリックの観察眼の鋭さに感心していた。
カナロコより
2011年08月18日
廃食用油の資源化へ
神奈川県秦野市は廃食用油の資源化を目指し、9月から月1回、ステーション収集を開始する。
これまでは紙や布に染み込ませたものを可燃ごみとして収集、処分するのが基本だったが、今後はディーゼル燃料や配合飼料などにリサイクルする。
同市ではこれまで、可燃ごみとして集めるほか、市民が公民館などに持参したものを定期的に処理業者が回収していた。
2,000年の収集量は3,921リットルだったが、昨年は4,680リットルとほぼ横ばい。
市民などからは「処理に困っている」との声が寄せられていた。
このため、月1回の「不燃せん定枝の日」に、ペットボトルなどの容器にふたを閉めた状態で収集場所に出してもらい、回収することにした。
廃食用油は業者が回収、処理し、ディーゼル燃料や配合飼料、塗料、せっけんなどにする。
業者の引き取り価格は1リットル10円を見込んでいる。
同市では、収集開始を前に市内全域で説明会などを実施しているが、収集量は大幅に増え年間約60~70トンに上ると推計しており、「資源の有効利用と環境保全に協力してほしい」と望んでいる。
カナロコより
2011年08月17日
緑の「エコドアラ」登場!
17日の巨人戦(ナゴヤドーム)で中日の人気マスコットが「エコドアラ」として登場した。
緑色になり、涼し気な葉をあしらったドアラは「こういう時代なのでエコにも気を使っていきたい。これを機会に、皆さんのエコ意識も何かしら高まってくれるといいと思います」とエコをPRしている。
いつもとちょっと違ったドアラの応援で、このところ湿りがちの中日打線にも変化を期待され、それに応えるかのように、6回に谷繁のタイムリーで待望1点を挙げた中日。
エコドアラも、7回終了後のバック宙は成功させたいところだったが、着地に失敗してしまった。
直後の8回、1死までパーフェクト投球だったチェンは、小笠原に安打を許してしまったが、崩れず。
96球で完封勝利。
見事に“エコ投球”を披露。
チームも1-0で勝つ“エコ勝利”で連敗を止めた。
スポニチアネックスより
2011年08月15日
巨大ダンボールハウス
花博記念公園鶴見緑地の「咲くやこの花館」(大阪市鶴見区)で現在、夏休み特別イベント「みんなの生活を支える植物グッズ大集合!」が開かれている。
会場にはゴーヤで作られた「緑のカーテン」や蚊取り線香の原料となる除虫菊などが並び、電気を使わないおもちゃで遊んだり、蚊帳体験ができるようになっている。
「震災の影響などで節電などが注目を集める中、電気を使わずに植物をうまく利用して過ごす方法を見たり体験したりすることで、環境に配慮した生活に目を向けるきっかけになれば」と話すのは同館の担当者・松本直樹さん(30)。
松本さんは今回のイベントにあたり、自ら「緑のカーテン」を育てて作った。
7月上旬にゴーヤの苗から育て、約1ケ月かかって完成させた。
「全くの初心者の私でもできたので誰でも大丈夫(笑)」。
2メートルほど育ったら上に伸ばさず切っていくと横に広がりカーテン状になるという。
会場で最も目を引くのはダンボールで作られた2階建ての「ダンボールハウス」。
頑丈な作りになっていて中に入ることもできる。
何度もリサイクルでき環境にも優しいダンボール。
「紙幣」などと共に、昔から現在に至るまで植物由来の素材が変わらずに使い続けられていているダンボールを、「植物の魅力や秘密が詰まっている」と語る松本さん。
「プラスチックに変わる梱包材として将来の期待が寄せられていることを感じてもらえたら」(同)とも。
ほかにも、人気アニメ「ダンボール戦機」とのコラボレーションにより、国内初となるダンボールで作った高さ6メートルの巨大アキレス像などが展示されており人気を集めている。
イベントは今月21日まで毎日開催。
10時から17時まで(最終入館16時30分)。
入場料500円。
京橋経済新聞より
2011年08月12日
中頭東部地滑り対策へ
沖縄県北中城村から西原町にかけて沖縄本島東海岸の急斜面の地滑り対策を考える中頭東部地区地すべり対策検討委員会が10日、発足した。
第1回会合が沖縄市の那覇第2地方合同庁舎で開かれ、同地域の地滑りの概要について確認した。
同会は中頭東部地区の地滑り調査や対策方針などの検討を効果的に行なうため、沖縄総合事務局と県が専門家から指導・助言を得るために設立。
委員長に宜保清一琉球大学名誉教授が選ばれ、オブザーバーとして北中城、中城、西原の3町村が参加した。
中頭東部地区は高低差のある東向き斜面が8キロ以上も連続しており、2006年6月には中城村北上原・安里地区で大規模な地滑りが発生。
クチャと呼ばれる軟質化しやすい泥岩が全域に分布していることから、今後の豪雨や地震などで、地滑りが「同時多発的」に発生する危険性がある。
沖縄タイムスより
2011年08月09日
科学の魅力知って
夏休み中の子どもたちに科学の魅力を知ってもらおうと、川崎市内の企業ミュージアムなどでさまざまなイベントが行われている。
夏休みの自由研究の課題として利用する親子連れも多いようだ。
幸区小向東芝町の東芝科学館では、今月27日まで工作教室や実験ショーなどのイベントをほぼ連日開催している。
8日はエコをテーマにしたマジックショーが行われた。
ペットボトルなどの廃棄物を瞬時にトイレットペーパーに変えるマジックや、節電にまつわるクイズなどが行われ、子どもたちは笑いや驚きとともに“エコ”に親しんでいた。
同館の担当者は「“理科離れ”が進む中で科学に少しでも興味を持ってもらえれば。
LED(発光ダイオード)など東芝製品と関連する技術などの質問にも応じているので、気軽に来館してほしい」と呼び掛けている。
10、11日には大学などと連携して気象実験やものづくりなどさまざまな体験を楽しめる「サイエンスフェスタ」が開かれる。
高津区坂戸のかながわサイエンスパーク(KSP)では20、21日、科学やものづくりの総合イベント「かわさきサイエンスチャレンジ」が開かれる。
エタノールで船を走らせたり、身近な材料を使って電池を作ったりするワークショップのほか、科学マジックショーなども行われる。
川崎区浮島町に今月オープンしたばかりの「かわさきエコ暮らし未来館」では、地球温暖化や再生可能エネルギーについて学べる施設。
同市地球環境推進室は「関心が高まっている分野でもあるので自由研究の題材としても見学してほしい」と呼び掛けている。
カナロコより
2011年08月08日
日本の森が再生する割り箸
日本の森を再生するため、「日本の箸を『和RE 箸(ワリバシ)』に」というスローガンを掲げるワリバシカンパニー(岐阜県高山市)が、8月4日「ハシの日」に、国産割り箸のEC(電子商取引)販売を開始した。
輸入割り箸や、洗浄と定期的な交換が必要な樹脂箸よりも環境負荷の低い箸として、ワリバシカンパニーは、国産間伐材の無垢の割り箸の普及を図っている。
さらに環境負荷を減らす工夫として、使用後に家畜の寝床、野菜の肥料として段階的に活用し、最後は土に返すことを目指している。
間伐材は、利用されず山に捨てられることも多い。
この未利用資源を商品化する試みは、日本の森林の再生につながる。
同社の割り箸は、一般社団法人more trees(モア・トゥリーズ、東京都渋谷区)によって適正に整備された森林のスギやヒノキの間伐材でできている。
手ごろな価格に抑えることを優先し、当初1膳ごとに入れていた「more trees」の焼き印を今は省略しているが、材の出所は確かだ。その証拠に木の産地を箸袋に記している。
割り箸の相場は、中国産が1膳1円、日本産が同5~10円程度。
同社で最も安価な「箸袋なし5,000膳」なら同2.5円で、国産品としては高くない。
同社の販売サイトでは、箸袋の有無を選び、それぞれ1,000膳まで100膳単位で注文できる。
2,500膳、5,000膳の大口注文にも応じる。
代引き手数料はかかるが、送料は無料だ(沖縄のみ有料)。
同社広報の松本剛氏は「遠方や小口の問い合わせに、これまでは対応しきれなかった。より多くの方にワリバシを届けるための窓口として、ネット販売を開始した」と語る。
販売先は、個人をはじめ、学生・社員食堂、居酒屋やレストランなど。
飲食店チェーンからの万単位の注文にも対応できるように、秋からは大量生産ラインを本格稼働する予定だ。
【瀬戸内千代】
オルタナより
2011年08月07日
「おさかなポスト」パンク寸前
震災の影響で、飼い主と暮らせなくなったペットがいるという悲しい現実がある。
そんな中、飼えなくなった魚・カメを預かり、里親に渡す「おさかなポストの会」に、震災以降のひと月で1万匹もの魚やカメが届きパンク寸前になったという。
神奈川県川崎市で2005年に発足した同会は、行政による公的なものではない。
実は、こんな誕生秘話を持つ、個人の善意に頼った取り組みなのだ…。
「多摩川の土手で、金魚の入った袋を手に泣いている少年を見かけまして。トイレに流すか、川に捨てるか。母親に迫られた選択のどちらもできず、途方に暮れていたんですね。そこで言った『よし、おっちゃんが面倒みる』の一言がすべての始まりなんです」(おさかなポストの会代表・山崎さん)
いい話だ…。ここは里親になることで協力してみたいかも。
「里親になるには、まず会員登録をしていただきます。その資格は自然環境、外来魚問題への関心があること。また会費も必要になります」
個人の正会員になるには、入会金1万円、年会費6,000円が必要。
正直このハードルは高いなあ。
「会の維持費という目的以外に、実はこの金額の設定には理由があります。無料での引き渡しには転売されるケースがありましたし、誤解を恐れず言うなら、この額を出せる経済力がない方には、飼育にお金のかかる熱帯魚を安心して渡せないという面もあります」(同)
さらに川崎の事務所まで直接、魚を見に来ることも条件。
厳しいが命を大事にするゆえの結論だ。
7月現在、保護魚は減ったものの、維持費で抱えた借金が800万。
苦労が絶えない中こんな話も…。
「飼っていたカメを津波に流されてしまった被災地の方が『せっかくだから同じ被災地から避難しているカメの里親になりたい』と申し込まれ“カメの里帰り”が実現したのはうれしかったですね」
web R25より
2011年08月05日
“ゴミ発電”が電力不足を救う?
8月2日、電力の安定供給に産業界が不安を示すなか、東京都は東京湾に100万キロワット規模の天然ガス発電所設置を目指すプロジェクトチームの初会合を都庁で開いた。
今後、地盤や送電網などを総合的に考慮した上で候補地を選定していく。
猪瀬直樹副知事はこの取り組みについて、「電力供給が逼迫(ひっぱく)していくなかで、地産地消型のエネルギー体制を考えていく必要がある」と指摘する。
だが実は、東京都による独自の発電計画は今に始まったことではなかった。
それが「ゴミ発電」。
東京23区清掃一部事務組合の高橋雅彦氏はこう説明する。
「ゴミ発電とは、ゴミの焼却の際に出る熱でボイラーのお湯を沸かし、その蒸気でタービンを回して発電するシステムです。一般的には廃棄物発電と呼ばれ、地熱や風力、太陽光などと同じ石油代替エネルギーを利用した発電法の一種です」
すでに東京では、23区内にある20ヵ所すべての清掃工場にゴミ発電の設備が備えられており、その発電能力は合計で最大約25万キロワット。
これは中規模の火力発電所に匹敵する。
ただ、実際の発電量のうち約6割は施設内で使われるため、全体で見て45%程度が東京電力などに売られ、都民の元に届けられている。
ゴミ発電には様々なメリットがある。
財団法人エネルギー総合工学研究所発行の『新エネルギーの展望』によると、一番の利点はゴミをエネルギー資源とするため、石油などの化石燃料を節約できること。
ゴミに由来するもの以外の二酸化炭素の発生もない。
また、燃料となるゴミは毎日必ず発生するため、連続・安定した発電が可能だ。
しかも各都市に分散して立地している電源となるから、送電コストも抑えられる。
環境省の資料によると、全国の発電機を備えた焼却施設の数は、民間の50ヵ所を含め354ヵ所。
その発電能力規模は2009年度末の時点で約167万キロワットと、一般的な原子力発電所2基分に匹敵する。
ゴミ発電だけで、約200万世帯近くの電力をまかなえてしまう計算だ。
ただ、実際には不燃ゴミが混じるなどして発電効率が下がり、発電量はその半分程度になってしまうという。
「ゴミ発電の一番の課題は“効率”なんです。ゴミを燃やして出る熱量のうち17%程度を回収して電気にしているのがゴミ発電ですが、通常の火力発電所では40%程度、原子力発電なら33%程度は熱を回収できるんですね。蒸気の温度を高くして安定運転すればするほど効率はよくなるので、不燃ゴミや粗大ゴミなどの焼却不適物が搬入されて工場(発電)にトラブルが起きないようゴミの分別をしっかりお願いしたいと考えています」(高橋氏)
こうした石油代替エネルギーによる地産地消型の発電システムを支えていくためには、都民のひとりひとりがゴミの分別などで協力することが重要なのだ。
【米澤和幸】
週プレNEWSより
2011年08月04日
雨水で“緑のカーテン”
沖縄県うるま市豊原に住む主任介護支援専門員の宮良康信さん(63)は環境に優しい暮らしを実践しようと、ことし6月から自宅の周囲に室内の温度上昇を抑制する緑のカーテンでゴーヤーやナーベーラーを栽培し、屋根に降る雨を取水してためるステンレス製のタンクを設置した。
こうした取り組みで水道料が半額になり、午前中差し込んだ太陽光が遮られて暑い夏を涼しく過ごせるようになったと喜んでいる。
緑のカーテンの網は住宅の半分以上の24メートルにわたってはわせ、タンクは屋根の周囲の雨どいに流れる雨水の大半をパイプでためる仕組みにして二つのタンクで最大3トンの水を貯水している。
水は便所の水洗用水と緑のカーテンで栽培する野菜の水やりで使用している。
それまで毎月の水道料は約8,000円だったが、4,000円以内にとどまっているという。
また緑のカーテンで生育するゴーヤーとナーベーラーは毎日のように実り、家族だけでは食べられないほど収穫できるという。
宮良さんは「朝の強い日差しを遮ることができ、水道代も半分になった。それにおいしいゴーヤーも食べられる。エコでいいことがいっぱいだ。多くの人にまねしてほしい」と話していた。
【松永勝利】
琉球新報より
2011年08月03日
役所の「副産物」どう活用?
手軽な節電対策として、ゴーヤーなどのツル性植物を窓の外に植栽する「緑のカーテン」が各地で広がる中、カーテンとなったゴーヤーが収穫期を迎えている。
自宅ならそのまま夕食の食材にできるが、自治体庁舎のゴーヤーはそうもいかず、「節電の副産物」の活用をめぐり各自治体が知恵を絞っている。
今年初めて庁舎にゴーヤーを植栽した奈良県生駒市は、収穫するゴーヤーを使った料理教室を今月末に予定し、30品目のレシピを目下試作中。
同市は「市民にも緑のカーテンの植栽を勧めており、せっかく育ったゴーヤーを生かしてもらうレシピをホームページなどで提案していきたい」と話している。
奈良市も市庁舎で今年から緑のカーテンを始めた。
同市環境政策課によると、収穫期はこれからで、「市役所の食堂の食材にするか、売り上げを寄付金として販売するかなどを検討したい」としている。
2年前から緑のカーテンに取り組んでいるのは大阪市の各区役所。
此花区は一部のゴーヤーを成熟させて種を採取し、秋の区民まつりで配布している。
西淀川区の場合は、役所内で今年4月にオープンした子育てサロンに訪れた親子らがゴーヤーを育て、先月末からは収穫もしている。
一方、ゴーヤー栽培は環境教育の一環として各地の小学校でも実施され、大阪市教委によると、小学校で収穫されたゴーヤーは、夏休みのプール開放日に泳ぎにきた児童らに持ち帰ってもらうことが多いという。
緑のカーテンを自宅で植栽するのに必要なネットやプランターなどの購入費補助制度を設けている奈良県広陵、三宅両町は、役場で収穫したゴーヤーをロビーに置いた箱に入れ、立ち寄った住民に無料で持ち帰ってもらっている。
産経新聞より
2011年08月02日
中小企業の社長が直接対話
企業規模による人材獲得のハンディを解消しようと、中小企業の社長が就職希望の学生に直接話をする「社長出席合同企業説明会」が5日、岐阜県内で初めて開かれる。
社風や経営者の人柄を直接知ってもらうことで人材獲得につなげようという試み。
大企業志向が強く内定が得られない学生と、採用意欲はあるが優れた人材が確保できない中小企業とのマッチングを図るために企画した。
採用担当者か若手社員が同世代の感覚で自社をアピールする説明会が多いが、今回はトップセールスで独自性や将来性を売り込んでもらう。
県内の中小企業の多くは、最終製品を作らないため知名度が低く、実力が評価されにくいのが悩みになっている。
製造業4社、ソフト開発5社、建設業1社、サービス業2社の県内12社が参加。
中部経済産業局によると、「社長出席に限定したこのような取り組みは珍しい」という。
説明会は5日午後1~4時、岐阜市金町の市文化センターで。
問い合わせは県産業振興センター(058・277・1096)へ。
【山盛均】
毎日新聞より
2011年08月01日
京都市版CO2取引始まる
京都市は1日、市版のCO2(二酸化炭素)排出量取引制度「DO YOU KYOTO?クレジット」を創設したと発表した。
中小企業や地域コミュニティーの削減量を市が1トン1万円の基準で買い取り、削減の進まない大企業に同額で売却する。
買い取り対象を商店街や自治会などに広げた仕組みは全国初という。
排出量取引は、目標以上に削減した企業が余剰分を売却し、目標達成が困難な企業が購入して計画達成に充てる制度で、欧州で広く導入されている。
国内でも国のほか、東京都などですでに制度化しているが、削減量の売却は企業に限られている。
市はこれを地域にも広げようと、中小企業と、20~100程度の世帯、店舗で構成される商店街や自治会などに買い取り対象を広げることにした。
買い取りを希望する企業や団体は省エネ努力や設備更新などの削減計画を市に提出し、計画を提出した前年度より電気、ガス、燃料の使用量を減らせば、その量をCO2換算し、市が買い取る。
月0.1トン(千円)以上で買い取り、国際的な取引相場の6~8倍の高価格という。
買い取った削減量を、地球温暖化対策条例で削減計画書の提出が義務付けられる大企業など約150事業者のうち、削減の進まない事業者に購入を勧め、スポーツイベントなどを開催する主催者にも購入を働き掛ける。
買い取りを希望する中小企業と地域コミュニティーの計画申請受け付けを1日から始めた。
地域コミュニティーの締め切りは9月30日までで先着50団体。
中小企業からの申請には期限を設けない。
本年度は1千万円の買い取りを予定している。
京都新聞より