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2011年06月26日
ごみ分別収集の秦野市
生ごみの資源化・減量化を目指し2006年8月から、生ごみの分別収集を実施している神奈川県秦野市。
県内でも先進的な取り組みとして、226世帯でスタートして5年。
今年9月に5自治会850世帯となる。
手間や臭いの問題もあり普及は思うように進まず苦戦しているが、市は「興味を持つ市民は多い。
啓発を行い、徐々に進めていきたい」としている。
市内の家庭から排出される可燃ごみは10年度で約3万㌧。
このうち約40%が生ごみで、しかも約80%が水分という。
市は、自治会単位で生ごみの分別回収を行い、堆肥化して還元するモデル事業を行っている。
協力する家庭には、2種類(18㍑、11㍑)の生ごみ専用バケツのどちらかを配布している。
専用バケツは二重構造で、内側には無数の穴が開き、水切りができる仕組み。
回収は週2回。
今年5月末現在で約750世帯が協力、月に6,000㌔を回収している。
回収の対象は、貝殻や梅干しの種、鶏の骨、紙類、たばこの吸い殻などを除いた生ごみ。
その他の可燃物と分ける手間や、臭気などが普及を妨げる課題として指摘されている。
2009年から参加した自治会で会長を務めていた男性(35)は「総会で賛成が得られ、170世帯のうち100世帯の参加でスタートした。思ったより大変ではないが夏場は臭いが気になるので、水切りバケツのふたの裏に脱臭剤をつけている」と話す。
今年4月から参加した同市南矢名の家庭では、台所の三角コーナーで一度水切りしてから、専用バケツに入れている。
主婦(38)は「これまでは生ごみの水が漏れるのが嫌でポリ袋を二重にしていたが、袋が減りエコになった」。
近くの主婦(67)は「ごみ回収場所のカラスも減り、きれいになった。もっと協力する家庭が増えてほしい」と話す。
市はこのほか、土の上に置き生ごみを処理するコンポスターや家庭用生ごみ処理機の普及も進め、合わせて約9,000世帯に達している。
特に、各家庭からの排出量が減る家庭用の生ごみ処理機には、1999年度から補助制度を導入、約3,000世帯に補助を行っている。
市は生ごみの分別収集に対応して、1,000世帯までの生ごみを分解・堆肥化する大型生ごみ処理機を今年3月末に導入した。
生ごみの分別収集は2,500世帯を目指していた。
市清掃事業所の橋本晋一所長は「目標より遅れているのは、手間がかかるのが原因。市民は興味を持ってくれているので、コンポスターや家庭用生ごみ処理機の普及と併せ、生ごみの資源化・減量化を進めていきたい」と話している。
カナロコより
投稿者 trim : 2011年06月26日 16:59