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2011年06月15日
電動バイクに脚光
電気を充電して走る電動バイクが存在感を増している。
“クリーンな足”として日常、利用されるだけでなく、震災などでガソリン不足になった際にも便利な乗り物として注目されている。
電動バイクは、ガソリンで走る50ccバイクと見た目は大差がないが、走ってみると差がはっきりする。
静かなモーター音のほかは、バイク特有の振動もない。
最高時速は約50㌔で電動アシスト自転車のようにペダルをこぐ必要はない。
東日本大震災の後、ガソリンがなくても走れる点が注目され、「関東、東北を中心に注文が急に増えた」(テラモーターズ)という。
細い道を通れる小回りの良さも重宝されているようで、被災地以外でも、環境意識の高まりから、街中の買い物などに「ちょい乗り」用に使う人が増えている。
最近、ガソリン価格は高止まりする傾向が続いているが、そんな中、燃料費も安く済む。
フル充電にかかる電気代は18~30円程度。
バッテリーの性能が上がってきたこともあって、これで35~50㌔程度も走れる。
燃費は一般的な50ccバイクの約5分の1以下になる。
充電は付属のプラグを家庭用の100ボルトコンセントに差す方式が多い。
フル充電には種類によって2~9時間程度かかる。
給油は不要で、排ガスはゼロ。
「一般的なマンションのエレベーターに載せられる大きさで、部屋に置いておくことも可能」(ヤマハ発動機)など扱いもガソリンのバイクより手軽だ。
ただ、法律上はガソリンで走るバイクと同じ扱いとなり、運転免許が必要だ。
ナンバープレートや自動車損害賠償責任保険への加入、ヘルメットの着用も欠かせない。
1人乗りのタイプは、子どもを乗せて保育園に送迎するような使い方はできない。
電動バイクは、ヤマハ発動機が昨年9月に新型車種を発売したほか、新興のテラモーターズ(東京都渋谷区)が昨年4月、中国製の低価格品を売り出し、家電量販店やホームセンターなどに販路を広げている。
今年5月には大手商社系の伊藤忠エネクス(東京都港区)が、バッテリーの着脱ができるタイプの台湾製電動バイクを系列のガソリンスタンドで売り出した。
オートバイの国内市場は、若者のバイク離れが進み右肩下がりが続いている。
しかし、静かでクリーンな電動バイクは、市場拡大が見込まれ、ホンダも昨年12月から事業者向けにリース販売している。
【富塚正弥】
読売新聞より
投稿者 trim : 2011年06月15日 19:14