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2011年05月09日
海藻「アルギン酸」から
日本でよく採れる海藻類に多く含まれる「アルギン酸」という成分から、特殊な細菌を使ってエタノールを生産する方法を、京都大大学院の村田幸作教授(応用微生物学)らの研究グループが確立した。
地球環境にやさしい新たなバイオ燃料の開発につながる成果で、今後、企業と実用化の方向という。
アルギン酸からのエタノールの生産技術確立は世界初。
近く、英国王立協会の化学専門誌に論文が掲載される。
日本で採取される海藻類の95%はコンブ科やホンダワラ科など褐色の「褐藻類」といわれる種類。
村田教授らは、褐藻類は他の種類と比べてアルギン酸の含有量が多いことに着目し、褐藻類のうち日本で生産量が最大というマコンブと、アカモクを使ってエタノールを生産する研究に取り組んだ。
カギを握ることになったのが、水田から分離した「スフィンゴモナス属細菌」。
この細菌にマコンブなどから採取したアルギン酸を取り込ませた。
この細菌はアルギン酸の分解能力を持つが、それだけではエタノールは作れない。
そこに、エタノール生産を促す遺伝子2種類を入れ、生産を阻害する別の遺伝子1種類を抑制する操作を加えたところ、培養水1㍑当たり13㌘のエタノールが生産できたという。
アルギン酸1㌔㌘から約250㌘のエタノールができる計算になる。
産経新聞より
投稿者 trim : 2011年05月09日 18:00