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2011年03月03日
海洋生物で二酸化炭素吸収
横浜市は2011年度、海域での二酸化炭素(CO2)吸収効果に着眼した脱温暖化プロジェクト「ブルーカーボン」を同市金沢区の横浜・八景島シーパラダイスでスタートさせる。
同区に本部、キャンパスを置く横浜市大、関東学院大や市内企業も参画。
将来的には温室効果ガスの排出量を相殺する「カーボンオフセット」の仕組みづくりも目指す。
市によると、ブルーカーボンは国連環境計画が打ち出した手法。
カーボンオフセットの仕組みづくりを見据えた産官学による実証実験は国内初という。
実験では、シーパラダイスのセントラルベイに実験海域を確保し、CO2を吸収する貝類や藻類を育成する試験区を数カ所設置。
温室効果ガスの吸収、削減、固定化効果を観測するとともに、環境浄化も見込むという。
海洋は森林や大気への拡散よりもCO2吸収効果が高く、近年、カキ、ムラサキイガイ、コンブ、アカモクなどの海洋生物を活用した温暖化対策が注目され始めているという。
市は4月、横浜・八景島シーパラダイス、2大学、市内企業、外部有識者で構成するブルーカーボン検討委員会を設置。
実験海域にはシーパラダイスが桟橋を設け、「自然の海の水族館」(仮称)として実験の経過を“見える化”。
市民に開かれた環境教育の場でもあり、実験の意義や狙いを直接見て知ってもらう。
2012年度中に結果をまとめる予定。
将来的には他地域にも広げながら、海洋生物による温室効果ガス吸収量の買い取りなどカーボンオフセットの仕組みも構築したい考えだ。
市は住宅団地、産業団地、公園・緑地帯、海といった金沢臨海部の地域特性に着眼し、モデル地区として環境と経済の両立を図る「横浜グリーンバレー構想」を推進。
地域エネルギーの一元管理や電気自動車の導入、産学連携による環境教育などに取り組んでおり、今回の実験は同構想の一環。
カナロコより
投稿者 trim : 2011年03月03日 21:30