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2011年01月04日

環境技術モデル展示へ


川崎市の阿部孝夫市長は、2011年を「前進の年」と位置付けた。

駅や公共施設などに環境技術を取り入れ、市内全域で「環境技術のモデル展示」を展開していく考えを強調。

保育所や特別養護老人ホームの整備など緊急を要する事業も着実に進める一方、めじろ押しの周年事業を活用し盛り上げていくとした。

国の国際戦略総合特区に名乗りを挙げた臨海部では、ライフサイエンス分野を中心に成長産業の「開花」に期待感をにじませた。

―2011年の目玉施策は何か。

「市内各地で環境技術をモデル展示していくことだ。川崎の玄関口でもある川崎駅東口では、LED(発光ダイオード)や太陽光パネル、壁面緑化の設置を進め、臨海部の浮島と扇島では巨大な太陽光発電所・メガソーラーが完成し稼働する。こども文化センターでは地中熱を利用し、小学校に太陽光パネルの導入を進めている。さまざまな環境技術を市民の身近な場所に設置し、市内外の人たちに環境に配慮した取り組みを積極的に進めていることを伝えていきたい」

―臨海部が大きく変わろうとしている。

「殿町3丁目などが国の国際戦略総合特区に適用されれば大きく進展する。再生医療・新薬開発共同研究センターをはじめライフサイエンス分野の産官学連携が一つ一つ進んでいる。羽田空港に直結したこの場所で、最先端の治療を受け、その間だけ滞在できるようにし、将来的には『医療ツーリズム』まで考えていきたい」

―羽田空港が国際化されたが、対岸の川崎とを結ぶ連絡道路の話は進んでいないようにみえる。

「関係者が集まって議論している。川崎側だけではなく、東京都の大田区側にとっても成長戦略が見えてくるようになれば話は進んでいくのではないか」

―2011年は1年間、イベントがめじろ押しだ。

「年明けから岡本太郎生誕100年に始まり、二ケ領用水は竣工(しゅんこう)400年を迎える。これは久地円筒分水70周年とも重なるので、全国円筒分水サミットを行う。4月には日本映画大学が誕生する。保育所や特別養護老人ホームの整備などの事業も重要だが、景気づけに周年事業で盛り上げ、市民が川崎の成り立ちを考えられるよう、まちづくりに生かしていきたい」

―他に目玉は。

「5月8日には、川崎で実施していたスーパー陸上と大阪で行っていた国際グランプリ大会を一本化して川崎で国際的な陸上競技大会を開催する。11月には、世界的なジャズの祭典も行われる」

―新年への抱負を。

「全体として明るい話題が多く出てきている。ものづくりで発展し、日本の“産業首都”でもある川崎が、新しい時代を引っ張っていく環境、ライフサイエンス、福祉関係の産業化などの分野で芽を育てていきたい。飛躍とまではいかずとも、一歩でも二歩でも着実に問題を解決していく前進の年にしたい」

神奈川新聞より

投稿者 trim : 2011年01月04日 14:38